木下恵介生誕100年 木下恵介アワー 3人家族
1968/10/15〜1969/04/15 (火曜21時枠・TBS)

脚本:山田太一
監督:木下恵介、川頭義郎、中川晴之助
音楽:木下忠司
主題歌:「二人だけ」あおい輝彦、瀬間千恵
制作:木下恵介
ナレーション:矢島正明





第1話
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雄一は一流商社に入社し通信部に勤める。
とても出世指向が強く努力の人だった。
そんな彼の前に通勤の電車、街角、そして喫茶店で視界に入る
青い服の女性・敬子の姿が気になる。例え道端で綺麗な女性と
出会おうが、大抵何歩か歩けば忘れるものだが、雄一は何故か
その女性が気になっていた。
東横線・横浜、妙蓮寺駅が雄一の地元の駅だった。



帰宅すると弟の健が夕食を作っていた。
母親を37歳で亡くして以降、弟の健が家の家事を任されていた。
健も浪人の身で大変では有った。
少し遅く帰宅する父・耕作は来年定年のサラリーマン。
三人が揃うと夕食の野菜炒めと肉屋のコロッケで食事を取る。
兄は弟が作った食事を淡々と食べていると、健は一生懸命作って
も男は感謝もせずに食べるとして、不満を述べる。兄は健が
例えカレーライスと野菜炒めばかりだったとしても感謝している
と告げる。健は浪人生だと思ってバカにしているんだろうと
卑屈になる。
そんな中、父親が笑顔でいる事に気がついた雄一達はその理由を
尋ねると、課長に昇進する事になったと語る。
総務の立て直しに加えて、自分は来年が定年なのでお情け昇進だ
ろうと告げるが、息子たちはとてもめでたいことだとして、明日
改めて食事をしようと語る。

土曜日、雄一は仕事をしていると、営業部で大学の先輩の小林
から帰りにちょっと付き合わないか?と言われる。父親の祝い
をする為に早く帰宅しなければならなかったが、商社の花形
部署である営業部の小林からの誘いということで、断れなかった。
営業にいけば一人で100億円の仕事を取り持ち世界中を旅する
事が出来ると聞かされ、雄一は自分もそんな仕事をしてみたかっ
たのである。そんな雄一は小林たちと雀荘で語り合いながら
楽しむのだった。

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出世の為には恋人を作っている暇など無い一流商社の男性が、
有る時偶然にも三度見かけた女性の事が気になっていくという
ドラマ。

60年代のドラマって初めて見るかな。
当然生まれる前のモノだし、1時間もののドラマかと思って見て
いたら30分だったので驚き。

正直殆ど知らない俳優さんばかりだけど、あおい輝彦さんが
恐ろしく若くて、ぽっちゃりしていて驚いた。
健の友人で太鼓をしている仲間の一人が鶴田忍だなぁと思って
見ていた。

お父さんがとても寛容な感じで、長男がしっかりものという感じ。
次男もしっかりものだけど、浪人生という立場上、多少家庭内の
発言権は弱い。

父親が来年定年なのに浪人していて大丈夫かなとか思う所も
有るけど、兄は一流商社に勤めているみたいだし大丈夫なのかな。

家族で夕食を取る姿は印象的だし、忙しい中でもコミュニケーシ
ョンはしっかりと取れた家族って感じで微笑ましい。

ただ長男は出世のために外国にいるとなると、次男たちも寂しく
なってしまうのではないかという感じがする。

まだ多くの情報が明らかにされて居らず、相手の女性がダレなの
かもドラマを見ている限りでは謎だ。

柴田雄一 …… 竹脇無我 (長男、商社勤務)
柴田耕作 …… 三島雅夫 (父、サラリーマン)
柴田健 …… あおい輝彦 (次男、浪人)
稲葉敬子 …… 栗原小巻 (長女、航空会社勤務)
稲葉キク …… 賀原夏子 (母、ロシアレストラン)
稲葉明子 …… 沢田雅美 (次女、浪人)
春日ハル …… 菅井きん (お手伝い)
沢野敬 …… 中谷一郎 (写真家)
須藤兼一 …… 森幹太 (敬子の父)
小林 …… 近藤洋介 (雄一の先輩)

神山寛、山崎直衛、近藤剛、鶴田忍、川口恵子、小城由美
ジョー・ホルカム、アレン・ビエラルド、土紀養児、泉真喜
高畑喜三、堀真奈美、園部順子、柏田旦子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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