木下恵介生誕100年 木下恵介アワー 3人家族
1968/10/15〜1969/04/15 (火曜21時枠・TBS)

脚本:山田太一
監督:木下恵介、川頭義郎、中川晴之助
音楽:木下忠司
主題歌:「二人だけ」あおい輝彦、瀬間千恵
制作:木下恵介
ナレーション:矢島正明





第11話 監督:川頭義郎
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季節はクリスマス。
健は朝から陽気にクリスマスソングを歌い、鏡の前で身だしなみ
のチェックをすると、薬屋の洋子に会いにいく。洗剤の買い出し
との名目で彼女に話しかけ、クリスマスのプレゼントだとして
健は一方的にプレゼントを渡す。
一端は帰宅するが、健の元に洋子がやってくると、プレゼント
は困るとして、私には好きな人が居るのだと言われる。

健は失恋し先ほどまでとは嘘のように暗くなり、涙しながら
わびしい食事をとる。

そんな健の元に明子から電話が鳴る。
明子はすぐに健の異変に気がつく中、忙しいか?と問われると
憂鬱だと語る。
明子は今晩クラスマスイヴなので、兄さんも
呼んでウチでパーティーをしないか
と誘う。
デコレーションケーキを買うが姉と二人ではどうしても手に余る
量だとし、必ず兄を誘ってきてと言われるが、健は今日の僕は
ダメなのだとしてそのまま電話を切ってしまう。

一方職場にいた雄一は営業部の先輩の小林からの誘いで、今日
家に来ないか?と誘われる。
そんな会話を聞いていた同僚の佐藤は、相手は営業のやり手な
ので付き合っておいてソンはないと告げ、自分にはコネがない
と告げる。

父の元に健から電話がなり、今日は明子の家で食事を取る事を
告げると、父は一人で店屋物でも取って食べるので楽しんで
来いと言われる。

健は明子に電話すると、今夜行く事を告げ兄が来られるかどう
かは分からないと告げる。明子は先ほど元気が無かったみたい
だがどうかしたのか?と問われると、薬屋の子に何か言われたの
でしょうと言われる。女の感だと。明子からウチは705号室で
夜6時半までに来てくれと言われる。

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それぞれのクリスマスを過ごすというモノ。

弟は稲葉家でのクリスマス。
ここに雄一が居ればとても盛り上がるだろうに、流石にそうも
行かず、先輩夫婦の良い仲裁役として利用された感じの流れ。
ある意味では将来の雄一の姿がこの先輩家族の中に見いだす事が
出来るのかも。

健と洋子は高校時代の友達だったのね。
洋子は街の美人のお姉さんで、健の単なる憧れの存在かと思って
いたけど、これできっちりと振られた格好だし、もう出演する
事は無いのかな。

健が洋子に用意したプレゼントを右から左に流す辺り、明子に
対して失礼だけど、それでもまぁ知らぬが花なのか。

敬子に対してカトレアの花をプレゼントする人物がいることで
健ばかりが焦りを見せていた。健は兄と敬子に結婚して欲しいと
思っている見たい。
それにしてもコーヒーが70円の時代に一輪のカトレアが1万5000円
とか2万とかあり得ない。それだけ当時は珍しい花だったのかな。
兄が弟を殴るのも悪くは無いけど、殴る程のことかと小一時間。

ハルさんが完全に酔っ払いモード。
4畳半の一人の部屋に帰りたくないとして、柴田家に居座った。
どんどんこの人、居座り度が高くなって家に居るのが自然となって
いくのかも。

柴田雄一 …… 竹脇無我 (長男、商社勤務)
柴田耕作 …… 三島雅夫 (父、サラリーマン)
柴田健 …… あおい輝彦 (次男、浪人)
稲葉敬子 …… 栗原小巻 (長女、航空会社勤務)
稲葉キク …… 賀原夏子 (母、ロシアレストラン)
稲葉明子 …… 沢田雅美 (次女、浪人)
春日ハル …… 菅井きん (お手伝い)
沢野敬 …… 中谷一郎 (写真家)

沢野の女性 …… 川口敦子 (4年付き合った)
佐藤 …… 遠藤剛 (雄一の同僚の社員)
洋子 …… 川口恵子 (薬局)
小林 …… 近藤洋介 (雄一の先輩)

木村俊恵、日向輝

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