太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

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第13話 1972年10月13日 殺したいあいつ

脚本/小川英、武末勝 監督/手銭弘喜
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シンコはマカロニと共に夜道をパトロールしていた。
シンコはロマンチックだとするが、マカロニは単に付き合いで
来ているだけだという。そんな二人の前に女性がフラフラっと
歩いて来てマカロニの腕の中で気絶する。
すぐに救急病院に連れて行くと、気がついた女性に町で倒れた
事を説明し、自分たちは七曲署の刑事だと語る。
しかし彼女が倒れた理由は飲酒によるものだけではない事は
明らかだった。それを問い詰めると彼女は
酒の中に睡眠薬を
入れて飲んだ
と語る。大阪から一人で出て来て知り合いもなく
仕事も見つからなかったので心細かったのだという。
名前はさとみ洋子(20歳)だとし、中野区の富士見荘に住んでいる
と本人が語る。

シンコは働き口が無いとする彼女の為に、父の店で雇ってもらう
ことに。客としてやってきていた山さんとゴリさんは、女性
が居るだけで酒が美味しくなると喜ぶ。
そんな山さんの元に殺人事件が起きたとの電話が入る。

現場に行くと被害者は秋山マリ(25歳)
クラブ・カリブのホステス
嬢で睡眠薬を飲んだまま風呂に入って亡くなったものだった。
翌朝、洋子はその記事を新聞で見て驚く。

一方事件の夜にマリの家に男性が入っていくのを目撃していた
ものが居た。

宗吉の店にいた洋子の前に突然二人の男がやってくる。
宗吉は男が洋子を連れて行こうとしているのを知って止めようと
するが、彼女は私の妻だとし、大阪から飛行機で迎えに来たの
だという。名刺を見ると、男の名前は西大寺正夫で、俳優の
エージェントで
JH芸能社を経営している男性だった。
宗吉は例え妻でも帰りたくないと言っているのだから強制は
出来ないとして庇うと、その気になるまで店で待たせてもらう
という。

一方七曲署では、マリと洋子が同じ大阪から出て来た女性で、
ホステスであり更にはクスリで事故を起こしている事に違和感
を感じていた。署にいたシンコの元に父親から電話が鳴り、
洋子の夫だと名乗るモノが現在店に来ている事を語る。本人
は帰るのはイヤだといって相談に乗ってくれという。

店でシンコたちが来るのを待つ中で、店には客がやってくる。
西大寺たちは客に向けてタバコの灰を吹き飛ばして嫌がらせ
をする。客は怒って出て行ってしまうと、宗吉もそういう事は
辞めてくれとし、店から出て行ってくれと軽く肩に触れる。
すると突然西大寺は警察に電話し、暴力をふるわれたと語り
始める。
マカロニとシンコが店に来る頃には、所轄の警察官も来ていた。
ちょっと触れただけだという宗吉。マカロニは洋子に対して、
何が辛いのかを話して欲しいと告げる。正直に言ってくれれば
力になると。しかし西大寺はこれは警察による人権の侵害で
有り警察官による暴力だと言い始める。二人の親子を告訴する
という西大寺。マカロニは脅しに乗るなとして、西大寺に
対峙しようとするが山さんが来てそれを止める。夫婦の問題には
いかなる事が有っても警察が介入できるものではないという。
痛い目にでも有ればすぐに警察に電話してくれと告げるのが精一杯
だった。

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■宗吉が刑事を降りる時

今回は宗吉が刑事を辞めた時の理由が語られると共に、宗吉が
事件解決のためにも一肌脱ぐというモノ。

当時宗吉は山さんと組んで居たみたいで、犯人を共に追跡する
シーンが有ったけど、あれだけ至近距離でも弾が当たらない
シーンはかなり違和感が有った。

いきなり結論だけど、宗吉が刑事だということを忘れて銃で
犯人を殺そうとするほどに心が憎しみで満たされてしまったが
為に自ら刑事を降りたようだ。

あれだけ発砲してきたのであれば、銃殺もやむなしな気もするけ
どね。

■大阪から来た女

なんか歌や映画のタイトルになっていそうなものだけど、
この時代を反映しているのか、男性が女性に結婚をちらつかせた
後に風俗で働かせて、不要になったら海外で人身売買として
女性に捨ててしまうような背景が、ドラマの中ではあるようだ。

芸能事務所と称して西大寺が女性たちを良い様に操っていた。

16度も結婚しているとの事だけど、そんなきな臭い人物どう考えて
も要注意人物だろうって感じ。

■民事不介入

警察に対して犯人の西大寺がそう主張し、警察を寄せ付けない
所が有ったけど、どう見ても調べられたらほこりが出るのは
この男の方だろうって感じ。

署員たちは法の目をかいくぐり自分を安全な所に置いておくとの事
で、容疑者が法律や権利を過剰に利用していた人物だけど、とて
も知的そうな人物に見えない所がなんとも言えない。

■捜査令状を見せろ

通報があった為にマカロニは西大寺のホテルの部屋に押し入る。
しかし既に洋子の姿はなく、西大寺からは当然令状はあるのだ
うろなと問い詰められてしまう。

ボスはマカロニを休職扱いにしてその間に解決させようとする。
休職中だからなんでも出来るって訳でも無いし、寧ろバッヂが
無い分不便にも感じるけどね。

■本牧にいけ

洋子をシンガポールに売りに出す為に出国しようとするも、
刑事達の不穏な流れを察知して、飛行場には行かず海路で
シンガポールに渡ろうとしていた様だ。
緊急性のあることなのだから、藤堂班だけで処理せず地元の
警察官にも連絡して処理すれば良いのにね。

お陰でマカロニの二度に渡る似たような格闘シーンの繰り返し的
展開になってしまった。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇 (めし屋「宗吉」の主人、シンコの父)
武田ウタ …… 賀原夏子 (タバコ屋、早見の下宿先の大家)

小林勝彦、松崎真、田中力、若尾義昭、沢りつお、山下啓介
荒井一夫、柿木啓室、宮口二朗、土井かつえ

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