太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

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第15話 1972年10月27日 拳銃とトランペット

脚本/小川英 中野顕彰 監督/金谷稔
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カジタ組と取引するハズだった大麻10kgが黒人によって盗まれ
売人も銃で射殺される
。藤堂は、情報屋から奪った犯人は黒人
だという情報を得ていた。
聞き込みの為に山さんとデンカはバーにいくと、店に来た客の
一人が外の公衆電話に長い事陣取っている黒人が居るとの話
を聞いて急いで現場に行く。二人は黒人の姿を見てすぐに
捕まえようとするが相手もこちらの動きに気がつき、銃を発砲
して逃走する。

山さんたちの元に七曲署の刑事達は全員集合する。
もう一歩の所で逃がしてしまったという山さん。相手はグリーン
の作業着にグレーのズボンだった事以外は分からないと告げる
が、ボスは大麻をさばくのながら必ずこの街に留まっている
ハズだという。

ボスはマカロニを連れて情報屋の中川・通称トッツァンの元にいく。
ボスは中川にマカロニを紹介するが、中川は既に酔っ払って
おり、話を聞けそうにもなかった。しかしボスは中川の話の
相手をしつつ話を聞き出そうとする。ボスは何故俺たちが黒人
を追っているのを中川が知っているのか気になるが、中川は
この街のことならば何でも知っているのだという。
中川は
ビリヤード"赤玉"に行ってみろと言われ、ボスら七曲署の
面々は全員で張り込みをする。タイミングを見計らい中に踏み
込むが、残念ながら中に黒人は居なかった。ここは赤と白しか
ないと客に突っ込まれる中、あの老人にやられたなと一同笑う。
マカロニは何故中川の事にみんな寛容なのか理解出来なかった。
マカロニはゴリさんに尋ねると、あの人は
寂しくなると電話して
くる
のだという。ボスは
10に1つは本ネタが有るので邪険に
ばかりはしていられないのだという。

ボスは大量に大麻をさばくのであれば、この街では三つのルート
しかないという。先日取引をしようとしていたカジタ組、
戸川組、そしての元だという。デンカは売春婦で外国人に
顔の広いマギーと逢って情報を聞いて見るという。
マカロニは黒人の集まるジャズバーに行き、情報を集めるとの
事だった。

ジャスバーには若者三人が音楽に合わせてテーブルをドラマ
代わりに叩いて盛り上がっていた。その中でもサチヨという
男性はジャズに特に関心が高かった。マカロニはまるでコラボレ
ートするかのようにテーブルを叩いてセッションする。
客もその二人のやりとりに盛り上がり曲が終わる頃には拍手が
わき起こる。
三人組はマカロニに声をかけると、マカロニは黒人を捜して
いる事を告げる。するとサム・ジョーンズ通称ギルというトラン
ペッターがここに出入りしていた事を聞く。しかしサチヨとは
ジャズを巡って口論になり、ケンカしているとの事だった。

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■大麻が盗まれ、人が殺害される

大麻を盗んだだけでなく、人を殺しているいう事から、
犯人像としても凶悪性の有る人物だとされる。
しかし犯人が黒人だとか、その情報源はどこから来る者なの
だろうか。

■ボスの情報源

色んな所にアンテナを立てておくのは悪い事ではない。
ボスは中川という酔っ払いも情報源の一つとして捉えて
いる様子。
しかしこういう酔っ払いのオヤジはいつも不思議に思うが
どこから金を捻出して酒なり飲食店で食事をしているのだろ
うか。今回はたまたまボスが金を払っていたけどね。

■中川役の多々良純さん他

多々良純さんを検索 (<-YAHOO検索に飛びます)してみると、
クローザー
に出演してくるプロペンザ刑事によく似ている。
ドラマを見ているときにはそんな感じには見えなかったけどね。

ヒッピー役・サチヨには、佐藤仁哉さんが演じていた。

■ギルとサチヨの関係

結果から言うとサム・ジョーンズという男性が今回の犯人。
しかし彼はギムという偽名を使っている事が判明。
サチヨが好きだとするサムの事を否定するギムに対して、
二人は仲違いしてしまう形だけど、サム自身ジャズのトラン
ペッターである頃の自分の名誉を守りたい一面も有るのだろう
ね。

■人殺しを憎むギムが人殺しを犯す

戦争は人殺しであるとの事から逃走してしまったギム。
その際に人を殺しそして麻薬を入手して売ろうとする姿が有る。
麻薬を売って他人を廃人にしても良いと考えているのか。

中川が偶然銃を持つ彼の事を目撃するも殺害される事は無かった。
気の優しさは垣間見られるがやはり矛盾した行動は見て取れる。

■マカロニの捨て身の呼びかけ

一度逮捕する機会が有ったけど、あっさりと形勢逆転されて
手錠をはめられ逃げられてしまう。相手はまぁ軍人なので
仕方はないけど、ちょっと相手も腹が出ていたし、走って
逃げられるというのはちょっとお粗末。
最後は投降させるためにトランペットを持ったマカロニの
姿が有った。オレが聞きたいのは銃声ではなくトランペット
の音色だ。とても良いシーンだった。

■ボスは中川とマカロニをぶつける

なんの意図が有ったのか。
ボスも現場にばかり行けないので、自分の後任としてマカロニ
を指名して、中川との連絡相手にさせるつもりだったのか。
まぁボスがマカロニをフューチャーしたい意図は分からない
でもないけどね。

マカロニがサチヨとドラムでセッション・対決するシーンなど
まるでかつての石原裕次郎の映画のワンシーンみたいだったね。

■余談だけど・・・

昔のドラマを見ていると、音声が切れる事が結構有る。
今とは価値観が違うので、差別・禁止用語などを使うケースなどで
自主規制してカットしている所も有るのかな。今回のエピソードでも
切れるシーンが有ったけど、そんな言葉が使われていたのだろうか?
今週放送分の三人家族でも音声カットのシーンが有ったんだよなぁ。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇 (めし屋「宗吉」の主人、シンコの父)
武田ウタ …… 賀原夏子 (タバコ屋、早見の下宿先の大家)

チコ・ローランド、天坊準、向井淳一郎、吉田未来、佐藤仁哉
小磯マリ、北川陽一郎、奥山正勝、水沢伶子、多々良純

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