太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

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第18話 1972年11月17日 つかみそこねた夢

脚本/永原秀一 監督/竹林進
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警備員を襲い金庫をバーナーで開ける4人組の強盗団。
リーダーは笠原シンで、ようやくバーナーで鍵を焼き切ると
中を開ける。しかし500万円有るとの情報だったが僅か50万円
しかない事に気がつく。

強盗事件の捜査をする七曲署の刑事たち。
特徴の有るブーツを履いていた事から警備員もよく覚えていて
容疑者は笠原シン(通称ジュピター)と呼ばれる人物で有る事は
目星が付いていた。この町は堕落していて若者が住む町ではな
いとして、現在は
湘南の方で仲間と行動を共にしているという。
デンカは若者たちの間で聞き込みに走りその情報まで掴んで
いた。まるで現代のジプシーだなと山さんは呟く。
この4人は特に親しい関係で、
4人が共犯である可能性は
高いが、物証などがまだ出て来ていない
のだという。
デンカは聞き込みの際に怪しまれて、いきなり仲間と思われる
ものたちから袋叩きに合い顔を負傷していた。
どうすべきかと苦悩するボスたち。ドロップアウトした若者は
外部のものたちを決して信用しない傾向が有るという山さん。
しかし一度信用した人にはとことんかばい合う性格だとの事
だった。物証もアリバイも無理な現在、打つ手は一つだとして
マカロニを若者に近づかせて潜入捜査をさせる

マカロニはバイクで湘南を疾走する。
早速見かけたバイクの男性に挑発するかのように近づく。
バイカーたちが集まる
スナック"GOOD"へ立ち寄ると、そこには
ブーツの男が居た。マカロニは話しかけるが、大して相手にも
されずシンは仲間が来ると出て行ってしまう。マカロニは
男がライターを忘れていくのを知ってバイクで追いかける。

その頃、シンら4人は湘南の海岸で次の強盗計画を立てていた。
グループ唯一の女性・藤滝薫は今度襲う金庫が有る建物の見取
り図をみんなに見せる。給料前には金庫に1千万円は入っている
という情報だった。藤滝は襲おうとしている会社・
藤滝産業
社長の娘であり、情報は間違いないと語る。
そんな会話をしている中でマカロニは四人の間に入り込み、
ライターを忘れていったとしてそれを手渡す。するとシンは
そのライターを受け取ると、安物だが仲間の形見のものだと
して感謝する。一緒に海岸でマリファナを吸おうと誘われるが
マカロニはマリファナは卒業したのだと語り、今は酒だと告げる。

マカロニとシンはボクシングをする。
互いに少しずつ本気になり殴り合うと、顔面を負傷。
スナックで腫れた顔を冷やす中、少しずつ互いに打ち解け合って
いく。シン以外の仲間はマカロニを仲間に加えても良いのでは
無いか?とし、ヨットには五人が乗れるという。しかしシンは
イサムに対して、決めるのはリーダーの俺だとして、発言を止め
る。

マカロニが店から出て行くのを仲間の一人が尾行していた。
それに気がつくマカロニ。
一方署ではマカロニからの連絡を首を長くして待っていたが
なかなか来ない事に苛立ちを覚えていく。

そんな中、ジュピターに振られたという女性が自宅アパートで
自殺未遂して発見される。一命は取り留めたが、ジュピターが
近く
日本を脱出する事を言っていたので失望から自殺に走った
というものだった。彼は
500万円が欲しい事を口にしていたという。
海外への逃亡資金の為に金庫を襲っていたのか。50万円しか
盗んでいない事を考えると第二の事件が有るはずだとボスは
睨んでいく。

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■マカロニを使った潜入捜査

フーテイ扱いされているマカロニ。
普段はぞんざいに扱われているのにこういうときだけ頼られる
と言われていたけど、最近マカロニの出番が少なかったので
久しぶりにメインの話だったかな。

こういう若者代表的使われ方がマカロニらしさなのかな。

■犯人の若者は薄汚れた町から出て行く

お前が一番薄汚れているんじゃないかと小一時間な展開だった。
なんと言っても凄いのがあんな小型のヨットでアフリカなど
まて行こうとしている姿。一体何日間を想定しているのだろう
か。とても4人分の食料させ積めそうにないぞ。

■仲間として認められていくために・・

一時間のドラマの中で、全く寄せものを受け入れない人物と
コミュニケーションを図っていくというのも難しいものがある
けど、正直計画が最終段階にある状態で素性の分からない
男など引き入れる訳もなく、利用する価値だって正直分からない
ものが有る。
まぁ当たり前なのかも知れないが、結局相手からも信用は
されておらず、殺されそうになる。

■ゴリさんが殺される・・

今回、七曲署の刑事たちは少なからず傷ついたな。
殿下が冒頭で顔を傷つけられていたけど、ゴリさんも木の棒で
殴られて気絶させられて、マカロニもまた気絶させられていた。
主犯格の男が蹴り一発で守衛を気絶させる辺りが凄い。

でゴリさんの遺体を捨てるよう言われ、マカロニが海に放り込む
役目に担わされた。

■竹下景子さんが犯人の一味

こんな所に出ているとは思わなかった。
社長の娘という事だけど、一体何が不満なんでしょうかね。
父親の会社から盗むのだから犯罪ではないって、凄い論理だ。

■地元の若者との対立

地元の若者グループも今回の4人のグループに共感していたの
だろうか。ヨットに乗って外国に行こうとしているのを格好良い
と語る頭の悪そうな人も居たけど、その中の一人は人を殺す
事だけはやけに厳しい視線を送るものがいた。寧ろ筋の通って
いない事を全般的に否定するくらいの信念が欲しいね。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (ボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
内田宗吉 …… ハナ肇 (めし屋「宗吉」の主人、シンコの父)
武田ウタ …… 賀原夏子 (タバコ屋、早見の下宿先の大家)

沖田駿一、武田一彦、伊藤健、内藤栄造、所雅樹、大川真一郎
山田修一、植村亮治、一ノ瀬健、竹下景子

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