太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html




 

第52話 13日金曜日マカロニ死す

脚本/小川英 監督/竹林進
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ゴリとマカロニは夜の街にいく。
寿司店"紫光"の前にいくと、ゴリは懐から銃を取り出し、中に
銃弾を込めるべきかどうかで悩む。マカロニはいつもは銃を
使いたがらないゴリさんが珍しいとするが、今日のタレコミ
の情報によると相手は銃を持っているので気をつけろとマカロニ
に告げる。どうせゴリさんのタレコミ情報なんてガセが多い
じゃないとマカロニは笑うが・・・

店内に入ると二人組の男に声を掛ける。
半年前に拳銃を探していたというタレコミが有り、その男が
この店に来ているとの情報が有ったというのである。マカロニ
は思わずその二人の前でタレコミが有ったとする情報を話して
しまう。ゴリさんはマカロニの安易な行動に怪訝そうな顔を
見せるが、とりあえず二人のボディチェックをする。
すると突然店に女性・マチ子が入ってると、男に銃を手渡す。
突然男はゴリさんたちを突き放すと銃を向ける。ゴリもすかさず
銃を向けて投降を呼びかけるが、相手はゴリさんに向けて発砲
すると店から出て行く。マカロニは店主にすぐに救急車を呼ぶ
よう指示して犯人を追いかけるが、すぐに街の喧噪の中に犯人
たちは紛れ込んで見あたらなくなる。

ゴリは意識不明の状態のまま病院に運ばれる
手術が終わるのを待合室でマカロニ、シンコ、ボスは待っていた。
医師が手術室から出てくると、とりあえず弾は摘出したが、
患者の意識が回復しない事を告げ、出血が酷かったのが原因だ
ろうという。しかし最善は尽くしたので後は患者の生命力に
賭けるしかないという。ボスは近親者を呼んでおくべきかと
すると医師もそれに同意する。マカロニは絶対にホシを見つける
として悔しがる。
そんな中、山さんも遅れて病院にやってくる。

署に戻るとゴリさんを撃った銃弾は2日前に2人組が銀行を
襲い警備員を射殺した銃弾と一致するものだという。現在の
ところ犯人の顔を知っているのはマカロニだけであり、事件の
鍵はお前が握っているとボスは語る。
マカロニはゴリさんは現場に踏み込む際に、銃弾を込めるべきか
どうかを呟いていたという。恐らく何か予感が働いていたのだ
ろうとし、俺はそんなゴリさんの事を鼻で笑ってしまったとして
後悔するマカロニ。タレコミの電話は5時過ぎにあり、ゴリさん
が電話を受けたという。山さんたちは何かその時の会話を
覚えていないのかと問うと、話の内容に関しては話してくれなか
った事を告げ、確か話し相手はトクさんだと語っていたという。
山さんは恐らくゴリさんのタレコミ屋だろうとし、マカロニ
に対して前科者リストの中から容疑者がいないか探すよう告げる。

しかし前科者リストの中に二人の容疑者の顔はなかった。
ボスは当日の目撃者全員の証言が欲しいとして、店に居合わせた
客を捜すよう長さんに告げる。デンカは現場に行き周辺で話を
聞いてくれと語る。山さんにはタレコミ屋のトクさんを探す様
指示する中、マカロニに対しては昨日から徹夜しているので
休むよう告げる。しかも今のマカロニは感情的になっているので
捜査に支障を来すと語る。しかしマカロニは自分も捜査に加えて
欲しいとして山さんの同行を求める。ボスは仕方なくそれを認める。

色々と町中を巡りトクさんという人物を知らないかとして
探し回る。すると長さんは店にいたとするサングラスの女性
は5丁目のバー"サヤ"でマチ子と名乗って働いている人物だと
いう情報が有ると報告するる
長さんとデンカでマチ子のアパートに行くがベッドの上で
殺害されていた。青酸カリを飲んでなくなっていたとのことで
マカロニはボスからその事実を聞かされる。後はトクさんだけ
が頼みだという。
そんな中、山さんの情報屋からトクさんとは恐らく徳岡のこと
だとし、2年前にケンカでバラされそうになっているところを
ゴリさんに助けられて以降ゴリさんの情報屋になっていると
いう。現在キャバレー"ブルータヒチ"のサンドイッチマンと
して働いているとのこと。

二人はキャバリー"ブルータヒチ"の前で看板持ちをしている
徳岡を訪ねる。するとマカロニは感情的になって徳岡の首を
締めて情報を吐くよう告げる。山さんはそんなマカロニを
殴り飛ばすと、徳岡に謝罪し、何か分かったら料理店"宗吉"
方に電話して欲しいとして徳岡を解放する。山さんはマカロニ
に対してあの男は金輪際警察を信用せず何も話してくれない
筈だとしてマカロニを叱責する。しかしマカロニは仲間が
やられて燃えないヤツが居ますか?として、俺が責任を持って
徳岡から情報を引き出すと告げる。しかし徳岡はそれ以降
姿を消してしまう。そのやりとりを殺し屋たちは観察しており
誰がタレコミしたのかが判明してしまう。
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■物騒なタレコミ

ゴリさんのタレコミ屋から聞いた話からスタート。
マカロニと共に銃を求めていた男がいるという情報を持って
その容疑者の居る店に踏み込む。ゴリさんが銃を手にしていた
という事で、緊張感の走るものが有ったけど、弾を込めていない
ことで、有る意味では難しい事態に陥ってしまった。

■マカロニの殉職エピソード

厳密に言えば殉職ではないような感じだけど、マカロニが
亡くなるエピソードだという事は知っていたのでどんな形で
亡くなるのかなと思って見ていた。
冒頭からいきなりゴリさんの方が命が危うくなるということで
どうなることかと思った。
マカロニが頭に来て感情的になり無謀な行動を取るということは
明らかだったのでその流れで殺されてしまうのかどうか。

■トクさんを探せ

それぞれ刑事が抱えている情報屋が今回のキーマンとなった。
ゴリさんや山さん、そして長さんの情報屋というのは時々現れる
けど、マカロニにはまだそういう特定の人物が居ないようだ。
その為に情報屋との関係に於いて、あまりにも扱いがずさんという
か、容疑者に対していきなりタレコミが有ったと話してしまう辺り
は確かにまだまだマカロニも若いというところなのかな。
信頼関係を築くことが如何に難しいのかを知る前になくなってしまっ
た感じだね。
ただトクさんが徳岡ではないかとする情報を山さんは情報屋から
聞き出した。

■喫茶店白馬車で待ち合わせ

マカロニが亡くなる日、情報屋のトクさんから電話が宗吉の方に
鳴る。
マカロニがこの前日の晩に山さんとは捜査法を巡り険悪な関係に
なっていた事。そしてその二人が宗吉で顔を合わせる罰の悪さなん
かも有った。
そしてマカロニが店に泊まったのも運命だろうし、前日にマカロニ
はシンコに対して当たってしまったことで、翌朝出て行く際に
シンコに対して優しい言葉を掛けていく辺りは、死のフラッグが
完全に立ってしまったなという感じだった。

■無線で連絡を取る

マカロニが無謀にもボスらに連絡を取らずに徳岡に会うということで、
またやらかしてしまうのではないかとするものが有ったけど、
意外にもトイレに入り、ボスに連絡を入れた。
徳岡の不審さを疑うのは当然のこと。どのようにして連絡を取る
のかなと思ったら、マカロニは無線機を所持していたようだ。

■徳岡に連れて行かれた場所にて・・・

凄い勢いで銃撃戦になった。
この手のシーンでありがちだけど、銃弾に限りがあるのに何で
そんなに無謀に弾を撃つのかまるで理解が出来ない。
現場に向かうバスの中で色々と仲間たちに場所を話していた
けど、上手く伝わっていたのかな。
あれだけの銃声が飛び交うと、無線で聞いている山さんとかボス
たちはその音を聞いて相当焦っただろうね。

■絶体絶命のピンチ

ついにマカロニの銃弾が尽きて二人の犯人に追い詰められる。
しかし山さんが凄い勢いで車で乗り付けて、そのピンチを助ける
ことになった。
マカロニの死がここで訪れると思っていたけど、この場面で
亡くなってしまうと山さんとは仲違いしたままでの別れになる
のでちょっと違和感は有った。結果としてはこの場面はマカロニ
の死に場所ではなかった。

■ゴリさんの仇を取る

容疑者を逮捕した後、みんなで乾杯。
山さんともその際に無事和解した。
夜ゴリさんが入院する病院にいき、ベッドの横で椅子に座り、
ゴリさんに語りかける。
「オレも今度ばかりはやられたと思った。でも助かった。」
「命を無駄にするヤツはデカじゃないと言った山さんが命がけで
助けてくれた。やっぱり人間は生きていないと駄目だね。刑事に
なってよかったよ。」と。
ゴリさんも意識が有り、涙している姿が有ったね。

■マカロニの死、13日の金曜日(享年24歳)

なんて事はない工事現場で立ちションをしている際に強盗によって
刺されてしまったもの。助かった命だったけど、あっさりと街で
亡くなってしまうというところがまた切ない。
最初は逮捕されたヤクザの仲間かと思った。
刺されたマカロニは「熱いな」と呟いていた。
シンコがマカロニの死を目の前にして、色々とメモを取っていた
のも印象的か。そして最後に現場を引きのショットで空撮。

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)

内田宗吉 …… ハナ肇 (料理店)
徳岡 …… 上田忠好 (タレコミ屋、トクさん)
岩田勉 …… 上野山功一 (犯罪者)
都倉俊二 …… 影山龍之 (犯罪者)
マチ子 …… 三枝美枝子 (犯罪共犯者、ホステス、スナック"サヤ")

弘松三郎、松風はる美、大川義幸、森本三郎、岡本隆

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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