太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第62話 プロフェッショナル

脚本/小川英、長野洋 監督/山本迪夫
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少年が車に轢かれそうになるのをジーパンとゴリは止める。
車を運転しているのが山内弘だと知ったゴリは職務質問をしよ
うとするが急に車を発進させて逃げる。ジーパンは急いで
追いかけ相手が袋小路で逃げられなくなったところで彼を
尋問する。一体俺が何をしたのかと問う山内に対して、故意に
俺を轢こうとしたこと、そして公務執行妨害だと告げ、署に
連行する。
調書を取ることになる中、彼が所持しているスーツケースの
中身を見せるよう要求する。拒む彼の服の中から鍵を取り出す
と、強引にケースの鍵を開けて中身を見る。すると銀行破り
をする為の道具が入って居た
一方長さんはタバコ屋で購入していると町中を歩いている
サングラスの男性。榎本の姿を目撃すると追いかける。
麻雀をしている山さんの元に署から連絡が入る。
彼の情報屋からの電話で、尾崎の姿を見たとのことだった。
山内、榎本、尾崎が同じ日に目撃されるのは偶然とは思えない
とし、何か有る筈だという。

山内は金庫破りのプロ(ハコシ)だった。榎本は元々はサーカス
のブランコ乗りで身が軽い人物。尾崎は電気工学を出ている
のでセキュリティ関係を破ることに長けた人物だという。
みんな一流のプロばかりだと告げる。久美はそんな状況を見て
面白いことが起きているとするが、これはお前が好きな推理小説
とは違うとボスは一括する。この街でそんなことは決してさせ
ないと語る。

その頃、このチームを率いていた女性・北川かおるは、自分
が勤める会社の金が保管されている場所の写真を見せる。
金庫前には赤外線、ロックは二重式で、電源を切っても二重の
扉は別々の電源で作動しているので、非常電源が作動してしまう
ものだった。かおるは建設業者を買収して、この建物の設計図
と、電気配電図、そして金庫の有る3階の図面を持ってくる。
これでほぼ完璧だが、チームのもう一人・山内が来ていないと
語る。決行は明日なのでそれまでに間に合えば良いとするが、
遅れている理由が気になると語る。

山内は取り調べを受ける中、道具を持っているだけで法に触れる
のかとクレームを付ける。狙いは何なのか?と問うと、一ヶ月前
に若い女性から電話が有り、支度金100万円、成功報酬3千万
円で雇われたことだという。3千万円とは随分と大きなしごと
だという山さんたち。見知らぬヤツからの依頼など受けるもの
なのかと問うと、100万円は確かに振り込まれていたので
取りあえず受けた事を語る。詳細に関しては何も聞かされてい
ないと語る。ホテルで電話を受けることになっている事を告げ、
SAN BANCHI HOTELの部屋を指定されて居る事を語る。それを
聞いたボスは一か八かやってみるかと呟く。

デンカは見合い相手とデートしていた。
ゴリがデンカを強引にかっさらっていく。
ボスはデンカに対して、現在この街の金庫が何者かによって狙われて
いるという情報があり、俺たちは捜査で面が割れてしまっているの
で、非番だったデンカが潜入捜査をして欲しいのだという。
山内の代わりに金庫破りのチームに参加して、情報を流して欲しい
とのことだった。ボスは山内に対して、デンカに一日で金庫破り
のテクニックを教えろと要求する。
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■有名な犯罪者たち

職質をかけようとしたところで、逃走した男性・山内弘。
ジーパンが走って車に追いついて捕まえるところが凄かった。
ある意味ではあの少年が轢かれそうにならなければ今回の事件
は予想出来なかったのかも知れないね。

■デンカがお見合い!!

ゴリさんが突然デンカを拉致するところが笑えたけど、デンカは
お見合いせずとも恋愛で結婚出来る程にモテモテではないのか?
それとも刑事の妻は難しいものがあるということを勘案すれば、
予めお見合いなどでそれに耐えうる人物を捜すということの方が
重要なのかな。

■オーシャンズ11ならぬケンジロウズ5

今回は各々のプロを呼び出し、金庫破りを行うというものだった。
近年のアメリカドラマの潜入捜査もののネタとしては珍しくは
ないシチュエーションなのだけど、容疑者を逮捕して、別の人物
を作戦の一人として関わらせていく内に計画の流れを掴んで
捕まえるというもの。
ただ何の知識もないデンカを金庫破りにする為に一日で訓練して
しまうというのは相当強引かもしれない。

■ボスが影で動く

ここ最近ボスの動き・捜査官としてのスキルみたいなものを感じる
作りになっている。刑事は、前科者の家庭環境まで覚えていない
といけないのかって感じだけど、今日ならば簡単にコンピュータ
検索出来るんだろうけどね。

ボスは昔、糸山源次郎が山内を使って金庫破りをしていたことを
思い出して、その関係者であることを睨んでいく。
結局彼の娘が犯人だったけど、この娘は本当に他の共犯者に金を
配ろうとしていたのだろうか?

■SAN BANCHO HOTEL

山内が犯人と落ち合う場所を"三番町"だと語るのだけど、三番町
にあるホテルということを示しているだけかと思ったら、
ホテルの名前自体がSAN BANCHOだった。横文字にすると変だな。

■全日本経済

ネズミ講をしている会社のようで、法の改正をもくろみ政治献金
を配るために大金を所持しているハズだと犯人は睨んでいく。
悪い奴から通報出来ない金を盗むというのは犯罪者の鉄則みたい
なものがあるのかも知れないけどね。

■最近小道具も凝ってきた

1話の頃から見ていると、本部とどのように連絡を取るのか、
当時の捜査官の苦労を知る事が出来る。
携帯電話の無い時代の捜査って相当大変そうだよなと。
少しずつ無線が使われるようになり、今回デンカが靴の中に
発信器を入れて置いた流れなどは、「スパイ大作戦」とかショー
ン・コネリー時代の「007」を彷彿とさせるものが有るな。

■金庫から金を抜き取る方法

金庫のセキュリティ自体がどうなっているのかイマイチよく
分からなかったけど、最終的には、野鳥の会の柳生博が演じる
尾崎が金庫の扉に穴を開けて強力なバキュームを使って、
中の金を吸い取るという斬新な方法を使っていた。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

署長 …… 南原宏治(署長)
永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
高田鑑識員 …… 北川陽一郎

糸山源次郎 …… 大滝秀治 (東京刑務所に収監中)
榎本 …… 郷^次 (元サーカスのブランコ乗り)
北川かおる …… 三林京子 (娘、リーダー、全日本経済)
尾崎 …… 柳生博 (電気工学、セキュリティ解除)
山内弘 …… 城所英夫 (金庫破り)

桐生かほる、大村千吉、森本三郎


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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