太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第66話 生きかえった白骨美人

脚本/田波靖男、四十物光男、小川英 監督/山本迪夫
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ジーパンは一人七曲署のオフィスで手錠の手入れをしていた。
久美は食事をしてきた事を告げ、秋故に食べ過ぎたとして
辛そうにしていた。ジーパンは自分も今夜は宿直なので腹ごし
らえをしてくる事を告げ、その間、久美に電話番をしていて
欲しいと頼む。久美は連続婦女絞殺事件の犯人が大阪で逮捕
された為に、東京に移送されてくることを知ってこれから
忙しくなる事を告げるが、ジーパンはまだ犯人ではなくあくまで
容疑者である事を告げる。七曲署の人員も東京駅まで殺人犯を
出迎えに行っていた。久美はそんな殺人を犯す人物がどんな
顔をしているのか見てみたいと語ると、ジーパンは久美が顔を
見たら気絶するんじゃないかとバカにする。
そんな発言を受けて、久美は自分もシンコのように試験を受けて
一人前の女性刑事になるかと呟く。ジーパンが置き忘れてい
った手錠をハメると取れなくなってしまう。

そんな中、七曲署に一人の男性・田口良三(52歳)がやってくる。
彼は久美に対してあなたは刑事なのかと問うと、新聞を手にし
てそれを久美に見せる。この事件の犯人は偽ものだという田口に
対して、なんでそんな事を言うのか尋ねると、私が真犯人だか
らだという。私はこのようにして首を絞めたのだとして久美に
接近すると、久美は怖さで気絶してしまう。

ジーパンは戻ってくると久美が気絶していることに気が付く。

ジーパンは久美に対して、食事を注文して欲しい事を語る。
自首した田口の分も同時に配達してもらって欲しいという。
ジーパンは一人取調室で田口の事を尋ねる。
田口良三(52歳)。新宿区要町の三新マンションに住んでいる
という。勤め先を訪ねると、そのマンションの管理人をして
いるとの事だった。自白しているのだから逮捕して欲しいと告げ、
私は指紋がつかないように手袋をして5人の女を殺したのだと
いう。犯人しか知り得ない証拠だろうと問うが、マスコミにも
発表されて誰でも知っていることだと否定する。田口によると
殺した女が夢の中に現れるのだとして、もうそんな亡霊を
見ることに疲れたのだと語る。死刑にして欲しいのだと語る。

ゴリさんたちか一課に戻ってくると、多数のマスコミも詰めか
けて来ていた。
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■このドラマにもいよいよ科学捜査の波

ヤオイ町の工事現場で発見された白骨遺体。
遺体の検査をしたのは科学警察研究所技師・川上美子という
女性だった。ゴリさんを見た際に、くたびれた背広とすり減った
シューズだけで刑事だとし見極めていた。
3年前の遺体であることと、女性の遺体だということ、遺体の女性
が23、24歳であることを初動の段階で言い当てていた。
更に捜査の過程で、彼女が白血病であり、骨髄から放射線治療を
していた痕跡を見つける。

■田口良三・52歳

マンションの管理人をしているという男性。
女性の遺体が発見すると自分が殺したと自首してくる。
ジーパンと久美はこの男性のことを知らなかったけど、七曲署
にいる人たちにとっては、この人物が札付きの自首マニアだ
ということは周知の事実のようだ。
男性は3年前に娘・和子(当時22歳)が家出して以降、記憶障害が
あるのだということ。

■白骨遺体が発見された場所

東京都の緑地指定地にされている場所で本来、土地開発は出来ない
ことになっていたが、都営アパートを建設することになり、
遺体が発見された。遺体を埋めたのは土地のことを良く知っている
人物ではないかということで捜査が開始される。

■白骨体の捜査の糸口

左の歯に虫歯の治療痕があるというところから調べる事になる。
更に頭蓋骨の骨格から顔を復顔していた。
当時からこういう技術が有ったのかな。今ではそう珍しくはない
のかも知れないけど、当時にしてみればかなり進んでいたのでは
ないか?

■不動産の流れ、そして嘘の証言

最初の聞き込みの際に嘘の証言をしていれば当然ながら隠す意図
が有ることは明らかで、その真相を探られることになる。
ビルのオーナーである寺岡は3年前までは中川という名前で
単なる不動産会社の一社員だったこと。

■山師

今でも詐欺師のことを山師というのだろうか?
今のドラマであんまり山師という名前で台詞が語られるのを
見たことがない。
寺岡は、次々と不動産を扱う過程で金持ちの女性と知り合い、
金を奪っては離婚していることを知る。
次々と本籍地を変えて居るとのことだけど、本籍地を変えると
結婚歴って隠せるものなのか??

それにしても来客中にゴルフのパットの練習をしているという
のは金持ちの定番なのか?失礼にも程があるって感じだね。

■次々と新しい捜査法が確立される

嘘発見器、そして催眠療法によって田口が容疑者ではないかを
調べるシーンが有った。意識の80%は潜在意識とされており、
それを引き出すのだという。

結果的に記憶は取り戻したけど、本当に娘を殺害しようとしてい
たことが分かる。ただしがん治療で苦しんでいる事を知って
父親としてそう考えていただけだったことが判明する。

■しかし強引な一面も・・・

恐いものなど居ないと強がる女性たちに恐怖を感じさせる辺り
は面白かった。
ただボスが部下たちに "ある女性を捜せ!!"を指示していたけど
その流れは相当強引だった。何の脈絡もないところから一人の
女性を捜すことなど無理だよな。ある女性とは、死んだ和子に
似ている女性を捜せということだったのだろうけど、なんか
気の遠くなるものがあるな。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)

田口良三 …… 浜村純 (52歳、マンションの)
川上美子 …… 天地総子 (科学警察研究所技師)
寺岡 (中川) …… 西村利明 (結婚詐欺師、不動産オーナー)
松沢博士 …… 梅野泰靖 (催眠術師)
戸川不動産 …… 山本勝 (戸川不動産上司、3年前に中川が勤めていた)
田口和子 …… 伊藤めぐみ (22歳、娘OL、白血病)
寺岡初江 …… 黒田郷子 (寺岡の妻)
山田澄子 …… 桂木美加 (梅花女子短大の卒業生、和子に似ている)

披岸貴美子、麻里ともえ、石橋曉子、泉たけし、大野広高


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