太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第79話 鶴が飛んだ日

脚本/長野洋 監督/竹林進
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七曲署・一係は総出で麻薬取締局との連携で捜査を行う。
BAR黒猫を隠れ蓑にして裏で麻薬の精製をしているという情報
を得ていた為に、タイミングを見計らって捜査員総出で
店に突入する。一見すると普通のBARだったが、商品棚の裏
から地下室へと続く隠し階段となっており、ジーパンは強引
に破壊して地下室へと下りていく。捜査官一堂地下室へと
やってくるが、もぬけの殻だった。足しから最近まで使われて
いた形跡はあるという。取締局の上司はこれで三度目の空振り
であること。何故一足違いで逃げられるのかと呟く。山さん
は鳩がいるのかも知れないと語る。上司はそんな人間が部下の
中に居るわけがないと否定するが、ボスもまた1度や2度ならば
ともかく3度となると内通者がいることは否定出来ないと語る。
山さんは近くに居た捜査官の伊藤に話を聞こうとする。
警察官の割りに妙に高級な時計をしていること。そして腕には
覚醒剤を注射した痕跡があることから、伊藤から事情を聞こう
とするが突然走って逃げ出し姿をくらませてしまう。しかし
後日首を折られた状態で川に漂っている伊藤の遺体が発見
される。伊藤が刑事たちに追われているのを密かに見ている
ヤクザの姿が有った。

紀子の店というコーヒー店でデンカと恋人で幼稚園の保育士
の柏木麻江とコーヒーを飲んで居た。デンカはコーヒーを
飲んだ瞬間頭痛がしたような感じがした。麻江は彼の異変に
気が付き疲れすぎているのではないかとして医者にも一度
診てもらうべきだと語る。先に麻江は仕事が有る為に出て行
ってしまう中、コーヒーを飲み終えたデンカも店を出ようと
するとその場で倒れてしまう。

気が付くと、デンカは喫茶店の二階で寝かされていた。
店員の女性が介抱してくれており、彼女のかかりつけの医師
の高橋が栄養剤を注射してくれていた。随分と疲れている
様子だと言われるデンカに暫く安静にするよう言われる。
茶店のママ・紀子はデンカに対して随分と親切な姿が有った。
紀子が冷たい飲み物を入れる間、デンカは紀子のアルバムに
目を通す。すると一枚の写真はデンカも知っている写真だった。
小学の時の遠足の写真でなんとデンカも一緒に写っていたので
有る。女性はデンカの隣に写っているのが私であり、私は
デンカとは小学の時の同級生である高沢紀子だと語る。

ゴリとデンカは聞き込みして回る中、デンカの体調は相変わらず
優れなかった。
高橋病院にいきいつものように体調を回復する注射を打っても
らうがデンカは気が付くと診療所で寝てしまう。ダイブ疲れて
いるようだという高橋。なんだか変だと気が付くがデンカは
まだ覚醒剤を打たれていることに気が付かなかった。
更に高橋医院で注射を打たれた後、また寝てしまった事を受けて
流石に変だと感じ始める。まさか自分の体に麻薬を打たれて
いるのか。
高橋病院から出てくるデンカのことを山さんは見ていた。
隠すつもりはなかったが病院にかかっていることを死ったら
心配をかけると思ったという。それだけなのかという山さんは
胸に貯まっていることがあるならば全て打ち明けた方が良いと
語る。
そんな中茶店のママをしている紀子のことを山さんに相談する。
小学時代からの同級生である事を語る。しかしデンカは高橋
医師を紹介したのは紀子だとして、デンカは休暇をもらって
正式に紀子と高橋の関係を調べようとする。
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麻薬の捜査に於いて、協力していたボスら一係は、三度の
ガサ入れに対して、容疑者が三度共に直前に逃走している
事を知ってヤクザと精通している内通者の存在を指摘する。
近くに居た麻薬取締官の加藤が情報を売っていたことが分かる。
そんな激務の中、デンカは僅かな空き時間を利用して喫茶店
で恋人と会う。デンカはコーヒーを飲み始めるかが何処か
体調が悪く、スッキリしない事を知る。そして店で倒れて
しまうが介抱してくれたのは一年生の時の同級生だと名乗る
紀子だった。彼女は親切に上、自分の主治医の高橋を紹介
してくれるが・・・

麻薬捜査に協力していく中でデンカが窮地に陥るというエピソード。
あまりに敵が捜査官の先手を打っていくということで、内通者
の存在を疑いそれが発覚するが、内通者の男性は殺害されてしまう。

デンカが恋人と入った喫茶店で、偶然に再会した小学1年生時代
の同級生によって嫉妬の対象に遭い、デンカが今度は内通者とされ
るべく麻薬漬けにされていくという内容だった。

偶然なのか必然なのか。
紀子という女性との再会は良いにしても、彼女がヤクザと精通
していたり、麻薬に溺れていたり、しかもこれがデンカたちが
捜査中の案件の首謀者の協力者だったりするところは偶然にして
は出来過ぎのものがあった。

デンカが麻薬を打たれても眠くなるだけで一瞬も気持ちよさそう
な態度を示していないところも気になるが、テレビの規制が
有ったのかな。
麻薬を打たれていると本人が疑った後にも別の医者に診せようと
していないところだったり、ボスたちに相談しないところは
違和感が有る。
そしてラストの展開にも繋がるけど、山さんと二人三脚で
デンカの麻薬を体内から抜け出すまで我慢するのは感動的なんだ
けど、現実的なことを言えば、医療機関で適切な処置をしてもらえ
と小一時間なネタでは有った。

手錠を繋いで一緒に苦楽を共にするというエピソードを見ると、
かつてマカロニが容疑者と共に手錠に繋がれたエピソードを
思い出させるな。

地下室に閉じ込められたデンカが折り鶴を折って外部に知らせる
という流れも、一体その鶴をいつ折ったのかと思う所が有ったね。

ジーパンはジーパン以上に大きな男と戦っていたのが印象的だった。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
早見淳 …… 萩原健一 (マカロニ)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)

永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)
柴田たき …… 菅井きん (ジーパンの母、夫は殉職)
西山隆行 …… 平田昭彦 (署長)
柏木麻江 …… 有吉ひとみ (デンカの恋人)

高沢紀子 …… 北島マヤ (喫茶店のママ、デンカの元同級生)
中尾 …… 深江章喜 (ヤクザの親分)

中井啓輔、団厳、西田昭市、大宮幸悦、戸塚孝
岡本隆、草間璋夫、江崎純也、伊藤健



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