太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第103話 狼を見た少年

脚本/柏倉敏之 監督/木下亮
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公園内で網を持って蝶を追いかけていた少年の谷内ツトム。
突然銃声が聞こえた為に音のする方向へと向かうと、そこで
殺人事件が起きていることが分かる。犯人の男・小松けんじは
ツトムに見られたとして、少年を追いかけるがツトムは何とか
身を隠して逃げることに成功する。

ゴリは七曲署に戻ると突然入り口の所で少年・ツトムに服を
掴まれる。ゴリはどうしたのかと少年に尋ねると、殺人の現場
を見たというものだった。ゴリは署内に連れて行くとみんなの
前でツトム少年が林野中で蝶を捕っていたら男が銃を発砲した
のだという。名前を尋ねると、谷内ツトム(7歳)だという。
ジーパンはその男はどんな顔をしていたのかとツトムに問い詰
める。しかし久美はそんな恐い顔していたらツトムくんが可愛そう
だとして文句を言う。オレオレは元々こういう顔だという
ジーパン。みんな優しく本当に見たのかと問うが、デンカは
少年は時々突飛な空想をするものだとして、この話も眉唾物
だと考えていた。しかしゴリとデンカで少年を連れて現場に
確認にいく。

ツトムに案内された場所を調べるが特に問題がありそうな所は
なかった。デンカに対して近所から銃声が聞こえたのかどうか
聞き込みをして欲しいとし、ゴリは現場付近で何かないかを
調べる。

ツトムに対して母はどうしたのかと問うと居ないという。父は
どうしたのかと問うと会社だという。ツトムは一人っ子なのか
と告げる。デンカは聞き込みした結果結局銃声を聞いた人も
証拠も見つからないと語る。しかしツトムは僕は本当に見た
のだと語る。ゴリはツトムを家まで送っていくと語る。

団地に住んでいたツトム。422号室の谷内常夫の元に連れて行き、
事情を話すと、常夫はツトムが嘘を付いたものだろうとして
しかり飛ばす。どうして嘘ばかり付くのかと。常夫の話ではいつも
こうなんだとし、母親が出て行ったことが影響しているのかも
知れないと語る。しかしゴリはそんな父親にこれ以上は息子さんの
ことを怒らないであげてほしいと頼む。

ゴリは署に戻るとどうして嘘を付いたのだろうかと話合う。
愛情に飢えていたのではないか?という。
そんな中ボスは出社してくるが未だにギブスは取れていなかった。
オレも年かもなというボス。
ゴリはツトムの父が息子に対する態度が気に入らず、あんな父親
にだけはなりたくないという。しかし長さんは子供の教育は
思っている以上に難しい事を語る。
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七曲署にやってきた少年ツトムは、殺人事件の現場を見たと
して通報しに来る。対応に出たゴリとデンカは、その話を
本気とは取らず、一応確認を取る為に現場に行って一通りの
捜査はするが、銃声を聞いたものが居なかったことも有って、
捜査は打ち切りにする。ツトムを自宅まで送っていくと、父・
常夫はまた息子が嘘をついたのだとして激怒する。しかしゴリは
寂しさも有って嘘をついたかも知れないと考えて、あまり厳しく
しないであげて欲しいと語る。しかしそんな中、矢追町の空き地
で遺体が発見されたとの通報が有る。被害者は前原ゆう吉。
前原の妻に話しにいくと、私たちは家を建てる為に千石不動産
と話合いをしていたとのことだった。前原が撃たれた銃は
S&Wの35口径の銃だったとして、山村は銃の入手ルートなどを
調べていく。

最初の時には本当のことを言った少年。
しかし犯人から脅された結果、本当の事を言えば殺されると考えて
嘘の証言をしていくことになる。銃の売買の流れから、田沼が元々
は銃を持っていて、それを戸川不動産のものに売ったこと。
そして最終的には小松という実行犯に銃を売っていることが分かる。

しかしドラマとしては相当雑な作りで、まるで捜査に於ける流れに
信憑性もなければ、説得力もない。
適当なところは山村の情報屋からの情報ということにしても良いと
は思うのだけど、犯人が何故少年の家を知っていたのかとか、
少年の家の電話番号を知っていたのかに関しては謎だったしね。

ゴリとかデンカが子供には体の良いフリをして適当にあしらおう
としているのではないかという感じもして、嫌な感じもしたけど、
ゴリは少年が嘘を付いていなかったと考えて、ここまで少年を
追い込んだのは自分の責任だと感じた様だ。

しかし殺人が発生し、遺体に付着していたツツジの花粉。
それを知りまた少年が話した現場へと脚を運んだ格好だったけど、
そこで発見したのが髪の毛一本だけというのが相当嘘くさい(笑)

しかもその後少年の心を解きほぐそうとして遊園地に連れて行き
終いには海でヨットに乗せるワケだけど、どの場面に於いても
小松が追いかけてきて発砲してくるというのだから、相当インチキ
臭い流れしかなかった。

過去にも海上・ボートで決着を付けるシーンが有ったけど、
そこまでして小松も狙いに行く必要が有るのかと思う所も
有るし、スミス&ウェッソンには一体どれだけの弾倉がある
んだというくらいに銃弾を発砲し、それが無線を通じて
ジーパンらに伝わっていくところなど違和感ある流れ。
手間が掛かる割になんともお粗末なシチュエーション作りだった
気がする。

ゴリが似顔を作っていたけど、誰が書いたのか似すぎだろうって
感じだし、似顔絵をかかななくても相当インパクトのある顔
だったぞ(笑)

それにしても橋爪さんが若い(笑)


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
内田伸子 …… 関根恵子 (シンコ)
柴田純 …… 松田優作 (ジーパン)
永井久美 …… 青木英美 (七曲署の庶務係)


小松けんじ …… 上田忠好 (42歳、殺人)
谷内ツトム …… 小高賢 (7歳、目撃者)
谷内常夫 …… 橋爪功 (父親)
田沼 …… 石丸博也 (SWの35口径を持っていた)

小高賢、目黒幸子、安藤純子、石山克己



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