太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第125話 友達

脚本/鎌田敏夫 監督/山本迪夫
--------------------------------------------------------
テキサスは寝ていると突然布団を剥がされて起こされる。
その人物は八木英之。今日は日曜日なのだから寝かせてくれと
いうテキサスに対して、今彼女が来ているのだという。
相手は高宮啓子。テキサスに早く着替えるよう告げる。
八木はテキサスに啓子を紹介すると、今日は啓子が料理を作り
に来てくれたという。普段は八木が作っているということを
聞いて驚く。テキサスは啓子さんのウワサはアイツから聞いて
いるが、聞いていた以上に美人だと語る。俺たちは九州の高校
時代からの腐れ縁だと告げる。八木によると彼女は人の職業を
当てるのが得意だという。コイツの職業が分かりますか?として
テキサスの職業を当てさせようとする。テキサスは彼女に
花を持たせようとして、メモに「刑事」と書いて言わせようと
するが、彼女は戸惑う姿が有り、テキサスも違和感を覚える。

テキサスは署にいく。
チョコはテキサスが元気なくて二日酔いなのかと問うと、友達
が彼女を連れてきたのだとし、ずっと自慢されたのだという。
テキサスは山村がやってくると、ある質問をする。
「相手の人が刑事だと知ってビックリする事の心理はどうなのか」
「普通の人でも刑事と知るとビクっとすることはあるのか」
など尋ねる。山村は確かにビクっとする人はいるがそれは
十中八九疚しいことがあるのだろうとし、刑事に知られたくない
何をがあるのだろうと語る。

サングラスの男(相田光輝)は自宅マンションに戻ってくると、
何者かがパットゴルフをしていることを知る。居たのか・・と
告げ男は暖房を付けようとしていると、突然革手袋をした人物
がゴルフクラブで男の後頭部を殴る。

一係は現場へ。
ゴリは管理人によると被害者は相田光輝(ミツテル)だとし、
職業は不詳だという。長さんは職業不詳にしては良い暮らしを
していることを告げる。テキサスはマットレスの隙間から手帳
が出てきたことを告げる。そこにはイニシャルと電話番号と
数字が書かれていた。

ボスにその事実を報告する。鑑識からの報告で凶器のクラブから
は相田以外の指紋は出なかったという。ボスは取りあえず手帳
に書かれた電話相手の主を一つずつ当たろうと語る。
ゴリとデンカは平林きみえという主婦と会うと、相田との関係
を尋ねる。山村とテキサスも婦人の元にいくと彼女は腕にヤケド
のようなケガをしていた。相田なんて人は知らないという。
ゴリとデンカは商事会社のメガネの会社員に逢うと、仕事の関係上
名刺は色んな人に配るので、その人にも渡ったのではないかと
いう。しかし名刺には書かれていない自宅の電話番号が手帳には
記載されているのだと指摘する。
山村とテキサスは若葉荘にいくと、管理人にKTの頭の文字の人物
が住民にいないか尋ねると高宮啓子という人物がいるとのこと。
3号室だと聞いて啓子に会いに行く。テキサスは啓子と顔を
逢わせづらくしている中、山村は相田という人物を知らないか
と尋ねる。アパートの電話番号とあなたのイニシャルが彼の
手帳に書かれているのだという。一人住まいの女性が電話番号を
教えるのは親しい人なのではないかと山村は見て居た。どういう
知り合いなのかと尋ねるが本当に知らないという啓子。
山村はテキサスにあの女性と知り合いみたいだがどんな関係かと
尋ねると、下宿しているヤツの彼女だという。山村は先日テキサス
が「相手が刑事だときいてビックリするのはどういう心理かと
尋ねたことが有った」として、その人物が彼女なのかと尋ねる。
しかしテキサスは違うと語る。

テキサスは帰宅すると八木は豪華な料理を食卓に並べていた。
やけに豪華な食事だなというと、オレは結婚することになったとし、
彼女がokしてくれたのだという。オレは彼女と九州に帰るとし、
彼女も東京での暮らしは嫌だと言っていること。テキサスは先ほど
彼女に会った事を告げ、お前は相田という人物を知っているのか
と問うと、殺された男の手帳に彼女の名前が有った事を語る。
しかし何十人と名前が有ったウチの一人だとすると、八木は彼女は
人を殺せる人ではないと語る。彼女は苦労人で、なかなか過去を
話してくれないが、オレは今の彼女が好きだと語る。
--------------------------------------------------------

今回のエピソードはテキサスが主人公のエピソード。

高校時代からの親友・八木の彼女が訳ありの人物で、現在起きた
殺人事件をきっかけにして、彼女の触れられたくないであろう
過去の事件を掘り起こしてしまうというもの。

偶然にしては相当引きの強い事件であり、その辺は「相棒」に
於ける右京さんみたいだけど、大抵こういう事態になると、
親友のワケアリ彼女は事件を犯していたりするんだよな(笑)

暗号の様な手帳たけど、今にして見れば意外とひねりのない
手帳の記載方法だった。

この手帳の意味が分かった際に、長さんが語っていたけど、相田が
またずる賢く少しずつ金をせびっていて、生活にある程度支障が
無い程度の金を奪っていること。ただ中にはその金にも困る人物が
いるということで、その人物によって殺されてしまった。

そんなゴロマキのようなことをしていたのが綿引洪さん。今の綿引勝彦
さんだったのが驚く。テキサスの親友役の小倉一郎さんも今でも
時々目にするけど、もの凄く若い。昔の青春ドラマ・ファミリードラマ
にはよく目にする人だよね。

今回はテキサスの苦悩が目に付いた。
一つは親友が彼女と結婚しようとする中、その彼女に何らかの
犯罪の過去がありそれを暴こうとしている事実。
そして相田を殺害した容疑者を追い詰める中、単独で乗り込んで
頭を殴られて、拳銃を奪われるという失態を演じていること。

「オレは事件よりも友達が大事だ」と言った際には、この人も終わり
かと思ったし、奪われた銃で店員が撃たれた際にはそれ相応の罰は
覚悟しなければならないなと思っていたけど、結局それが問われる
ことはなかった。
ゴリが退職願を出すシーンはこれまでにも有ったけど、テキサスが
出すのは初めてかな。

結局彼女は過去勤務していた職場・病院でモルヒネを若先生に注入
して殺していた様だ。実は看護師だったと聞いて、安楽死にでも
手を貸しているのかと思った。若先生はモルヒネ中毒で啓子にも
モルヒネを打とうとして何度逃げても連れ戻されたようなことを
言っていたけど、他人まで中毒に陥らせようとするなんて、ヤクザ
の人身売買みたいなことしている医者がいるんかなと。

逮捕状を持ったテキサスは九州まで飛行機で追いかけて、駅で
逮捕。もう少し早い決断をしていれば、東京駅で捕まえられていた
のに・・・突然結婚を決めて九州に戻るなんて不自然な行動を
見て刑事ならば気付けーって感じのエピソードでしたね。



藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)
長山久子 …… 浅野ゆう子 (チャコ)

八木英之 …… 小倉一郎 (テキサスと高校時代からの腐れ縁、九州出身)
高宮啓子 …… 高木彩 (八木の恋人、元看護師)
若葉荘・大家 …… 長浜藤夫 (高宮が住むアパート)
相田光輝 …… 綿引洪 (殺される)
平林きみえ ……
山田商事係長 ……
山田商事係長の妻 ……
啓子が働いていた病院の看護師 ……
テキサスの銃で撃たれた店員 ……
証拠保管庫警察官 ……

吉田未来、加藤真知子
高山秀雄、田川恒夫、内藤栄造、岸野小百合、岩崎智江、中島公子
天野勇生



inserted by FC2 system