太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html





第145話 決定的瞬間

脚本/杉村のぼる、小川英 監督/竹林進
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武蔵野少年院。
夜に脱走者が塀を乗り換えていく。すぐに刑務官によって気づ
かれて緊急を知らせるサイレンを鳴らすと共に監視員が逃走
する1人を逮捕。しかし6人は脱走したという。
七曲署ではボスは彼らを緊急に捜せとする本庁からの命令だと
語る。少年だと言っても何をするか分からないものたちだと
いう。長さんは少年の身上書と顔写真を持ってくる。
逃走したのは、森田、伊藤、町田、吉田、杉本、白井。
6人共身寄りを頼る練習じゃないという長さん。逃亡先の見当が
付かないという。しかし首謀者の森田はウチの管轄を根城にして
いたのでここに逃げてくるかも知れないという。ボスは虱潰し
に探せと語る。
署員たちは聞き込みを開始する。
そんな中テキサスとゴリは一人がクラブに居るのを発見して
追いかけて捕まえる。その瞬間を一人の女性が撮影していた。

翌朝出勤したゴリとテキサスに対して大スターの出勤だという
長さん。新聞に逮捕の事が掲載されていた。刑事の奮闘する
写真と称してゴリとテキサスの顔写真付きで掲載されていた
のである。これでは笑いものだというが、山村は決定的瞬間だ
という。撮られたことを知らなかったのかと問うと二人とも
気づかなかったという。

そんな中女性が署にやってくる。
名前は田島洋子だとして名乗り新聞に掲載された写真を撮った
事を語る。グラフ雑誌の編集長がこの写真を見て私に仕事を
任せてくれることになったという。テキサスに連作写真のモデ
ルになって欲しいと語る。しかしボスは捜査中だとして事件が
片付かないと協力は出来ないことを語る。

そんな中山村は町田次郎のガールフレンドの由希子が居ると
いう情報を得てテキサスと山村で現場に行く。その後ろには
なんと田島がタクシーでテキサスを追いかけて密着取材状態
となっていた。山村は放っておくようテキサスに告げると
取材にも自由はあるという。すぐに飽きるだろうと。
聞き込みしている最中にもカメラはパシャパシャ撮影してくる
為にどうにもテキサスは集中出来なかった。そして仕事が終わ
り屋台で一杯やっている時にもカメラの目が向けられる。
テキサスは君のせいで気が散るのでので辞めてくれというが、
田島は精神修行が足りないからだという。酒くらい楽しく飲ん
でとして話題を誤魔化す。

翌日にも撮影されている中を聞き込み。
飽きると思っていたが大したものだなという山村。
そんな中ディスコで最近町田の姿を見ていないかと尋ねて回る。
ガールフレンドの由希子を知らないかというと、周りのもの
たちは視線を意識した不自然な態度を取ったので座って飲んで
いる人物が由希子だと感じ取る。ついに由希子を見つけたとす
るテキサスだがそれと同時に撮影していたとしてディスコの
別の客が田島に絡んでカメラを取ろうとしていた為に、仕方な
くテキサスはそれを止める。その間に由希子は店に来た次郎
に対して逃げて!と叫ぶ。テキサスは追いかけて捕まえるが、
由希子は捕まえないで欲しいと語る。次郎の母は病気なんだと
し、面会にいく一日で良いので見逃して欲しいという。一目
見たら自首するという町田。しかし山村はテキサスに対して捕
まえろと語る。人でなしと由希子は叫ぶが・・そんな中テキサ
スはやりきれない思いを田島にぶつける。人の苦しみを撮影し
て何が面白いのかという。しかし田島はこんなこと位で任務を
忘れるなんてプロの警察官なのかと煩労される。

テキサスは殿下に対して自分は警察官に向かないかも知れない
として情に流されてしまうことを語る。町田の母の病気は大し
たことはなかったのだから良いだろうという。殿下は3、4年前
に殺人犯に同情して手錠出来ない時が有ったがその時山村から
言われたことが有るという。「俺たちは本の番犬で神様じゃな
い。思い上がるな」と。テキサスも理屈は分かっているという
が・・

そんな中ボスからの連絡で北矢追町のタチバナ倉庫に人が居る
気配がするとの通報を受けたという。殿下とテキサスで調べに
行く。
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今回もテキサスが主人公のエピ。
少年院から6人の脱獄囚が出てしまいそれを七曲署が担当する。

カメラマンが偶然にテキサスの逮捕劇を目撃・撮影したことから
チャンスを得る為にテキサスを追い回して次なる機会を伺う。

テキサスにしても今回の女性カメラマンにしてもどちらかと
言うと職業の方向性を見間違っている感じで、カメラマンの
女性は戦場カメラマンのような惨状を世間に知らせて人を助け
ることよりも、日常に有る生活感を映し出すべき性格で、
テキサスも力は強いが情の強さから見て刑事というよりも
交番勤務で町の人の力になって悩み相談に徹している方が
良いような人物。

逃走した人物が少年だったということからも町田が母親を
見舞いに行きたいとした際にはテキサスはころっとダマされる
ところが有ったし、カメラマンの田島はいざ凄惨な場面を
目にしたところシャッターを押せなかった。

自分の信念・仕事以上に人の命を優先させるべきだと考えて
いるようで、まぁそれは良いとしても、まるで捜査妨害して
いるとしか思えないカメラマンの女性の邪魔臭さが目に余る
ものが有ったな。

冒頭で母が病気なので自首するのでその前に見舞いに行かせて
欲しいと言っていた町田役の沖正夫さんは「俺たちの旅」の
ワカメな人ですね。

それにしてはテキサスは相当凄い撃たれ方をしていた。
その彼がまた捜査に戻るというのはちょっと強引過ぎたな。
まぁそのお陰でカメラマンを辞めずに済ませることは出来た
けどね。

そして山村の取調室に於ける時間のマジック。
時計を気にしているのを知って嘘の時間を教えて、少年囚たち
が弥生ストアーを襲うことを計画しているということを自白
させた。かつて一度同様のテクで口を割らせたことが有ったな
ぁ。


藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)

田島洋子 …… 川口晶 (カメラマン志望)
伊藤 …… 中村俊男 (武蔵野少年院脱獄、テキサスをナイフで刺す)
町田次郎 …… 沖正夫 (武蔵野少年院脱獄、母親が病気)
由希子 …… 関根世津子 (町田の彼女)
森田 …… (武蔵野少年院脱獄、首謀者、矢追町管内が根城)
吉田 …… (武蔵野少年院脱獄)
杉本 …… (武蔵野少年院脱獄)
白井 …… (武蔵野少年院脱獄、ラストでテキサスとナイフ対決)

湊俊一
和田達也、片山智博、志村信行、新倉文男、田中清一
市川憲光、謙昭則、近藤晃彦、野口すみえ



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