俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)、畑嶺明、桃井章・他
監督:斉藤光正(1)、出目昌伸、小山幹夫・他
音楽:トランザム


第1話 男はみんな淋しいのです
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修学院大学のバスケットボール部の練習。
部のキャプテンを勤めるカースケ事・津村浩介は練習もせず
観覧席で見ているオメダ事、中谷隆夫に声を掛ける。大学最後
のリーグ戦なのだから出ろとするが、オメダは自分はダメだと
して練習に加わろうとしない。

そんな中いよいよ試合が始まる。白熱する中、カースケは相手
選手の反則により足を負傷する。変わりに指名するのはオメダ
だった。しかしそれはカースケがオメダを出場させるための
演技でいち早くマネージャーの洋子は気がつく。オメダも始め
は良かった物のカースケが演技している事を知った途端、何処
か歯車は狂い始める。
キャプテンの愛情だったとするが、本人は逆にオメダをダメに
してしまったとして落ち込む。アイツはダメだと勝手に思いこ
むからダメになるんだと告げる。洋子はカースケに、何故オメダ
の事になるとそんなに必死になるのか?と問うが、理由はないと
告げる。

洋子はロッカールームで一人着替えを行う中、落ち込んでいた
オメダは偶然ロッカールームに一人で佇む。そして彼女が着替え
をしている場面を偶然に見てしまう。

オメダの家にいくカースケ。するとオメダは荷物をまとめて
家出すると言い始める。自分に愛想が尽きたという彼は、ぬる
ま湯である家庭環境が悪いのだという。女性ばかりの環境で
母も甘やかす為だとするが、カースケは寧ろ羨ましい環境だと
告げる。カースケは合宿を追い出されたのでお前に出て行かれる
と困ると告げるが、僕の変わりに家にいれば良いと告げる。
荷物を持って出て行こうとすると、妹の真弓はまた家出なのか?
という。母・美保に至っては荷物を玄関まで運ぼうとする始末。
今日は10年目の本気だとして家を出て行くが、いつも100m先の
喫茶店で一息つくと戻ってくるのだという。
カースケは美保から息子を家出させてあげてくれないかと頼ま
れる。

カースケはオメダが居る喫茶店に足を運ぶ。
何処に行くつもりか?と問うが宛はないというオメダ。ここで
家出しなければ男じゃないとしながらも、母たちが心配してい
たか?とカースケに様子を聞く。オメダはカースケが気楽に
生きている事を羨ましがるが、気楽に生きないと人生なんて
つまらないだろうと告げる。

一方会社員のクズ六こと熊沢伸六は、下宿先の娘である竹内紀子
と逢う。今日食事に招待する事になっているので、両親に話を
してくれという。しかしクズ六は今日会社を首になったばかり
だとしてタイミングの悪さを嘆く。

カースケはオメダを連れて電車の清掃の仕事をする。
休憩している際に通りかかる紀子の姿を見てカースケは鼻の下
を伸ばす。何の関心も示さないオメダに対して、お前は美人の
居る環境で育ったので不感症になっていると告げる。カースケ
は自分の母は美人ではなかったが、困らせて生きてきた事を
悔やみ、生きている間に謝りたかった事を語る。

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大学生の二人と会社員

カースケとオメダは大学4年生のバスケットボール部。
そしてクズ六は、カースケたちとは4年年上の先輩。
カースケとクズ六は、水戸第三小学校の先輩後輩の様で、
クズ六の母は教師をしていたために、相手の事をよく知っている。

それぞれのあだ名の由来

カースケはカーっとなると誰でも構わず喧嘩を吹っ掛ける為に
ついたもの。オメダは反対から読むとダメオという事で、すぐに
自分はダメだと思いこむ性格からついたもののようだ。クズ六
に関しては今回説明は無かった。

それぞれの境遇

カースケは両親が居ないのかな。
高校時代には相当グレていたようで、その時代に母には相当
迷惑をかけたらしい。謝りたいとする辺りも、相当迷惑を
かけていたのだろうなと思うと共に、大学に通っているのは
そんな母親の希望としていた事からだという。

オメダはとにかく母が過保護。
岡田奈々さんが滅茶苦茶可愛らしいし、八千草薫さんが若い。

クズ六は、兄は大企業の営業課長で弟は外務省に勤務。
そんな境遇故に自分だけがドロップアウトしたのでクズ六に
なったのかな。

ダメ六と紀子

紀子の自宅の離れに住んでいるダメ六。
そこは3年前まで紀子の兄・マサオが居たところだけど、どう
やら亡くなったみたい。
紀子の両親は、ダメ六の事を気に入っていない様で、今回結婚
話になろうとすると、途端に話題を変えて阻止する流れがあった。

朝焼け

誰も居ない道に寝そべったり、朝を一緒に迎える辺りがなんとも
言えない良さがある。
カメラワークも独特なものがあり、今見ると結構斬新かも知れ
ない。

最後の詩

毎回メッセージが出るのかな?
今回は、「男はみんな心のどこかに淋しさを抱いている」だった。


津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (クズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (クズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)

北島マヤ、関川昇、山西道宏、原田千枝子、林理恵
清水かずみ、西野マリ

現バスケ部員
保積ぺぺ、清水昭博、福田信昭、岡田直樹、佐久間宏則
三景啓司


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