俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)(2)(4)(5)(6)(7)(10)、畑嶺明(8)(9)(11)
桃井章(3)(5)(12)、水木凡(13)
監督:斉藤光正(1)(2)(5)(6)(11)(12)、出目昌伸(3)(4)
小山幹夫(13)、土屋統吾郎(7)(8)、恩地日出夫(9)
大森健次郎(10)
音楽:トランザム



第13話 男は自立したがるものなのです
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グズ六は、日曜日の朝早くから一人ハイテンションで、寝ている
オメダやカースケを起こす。すると昨日の夕方に、紀子と愛を
語らい有ったときの状況を克明に語り出す。
カースケは寝かせてくれと訴えるが、お前らの将来の参考として
きかせてやるとしてグズ六は一人、延々とのろけ話をしようと
すると、カースケとオメダはパチンコ屋にいくと出て行ってし
まう。お前らヤキモチを妬いているのだろうと告げる。

パチンコ屋にいる二人の元に洋子がやってくる。彼女はカースケ
に聞いて欲しい事があるとして公園に呼び出す。
洋子は就職が決まったラジオ局で研修の仕事をしていたが、
そこでミスを犯してしまい自信を喪失したのだという。匿名を
希望するリスナーの氏名をラジオの前で語ってしまったという
のである。私の言葉で誰かが傷つくことが有るのかも知れない
事を聞くと、そんなの洋子の責任ではないと聞かされる。

一方一人オメダは公園のベンチに居るも、周りはカップルだらけ
で居心地が悪い。何処に行っても男女の姿に出て行こうとする
と、一人の
女性(桃井かおり)が声を掛けてくる。女性はオメダ
を見ると、様々なアングルから彼をのぞき見て、モデルになっ
てくれる様頼む。
絵を書き終えると、彼女は無料でとはいかないので、せめて
コーヒーでも奢るという。しかし彼女は気まぐれに、突然オメダ
を困らせるような態度を取り、オメダは警察に補導されてしまう。

散々な目に遭ったとしてオメダはカースケらの元に戻る。
しかしグズ六はオメダにお前は女の扱いを知らないからこういう
事になると言われ、女を甘やかせてはダメだという。
グズ六が再び女性自慢をし始めると、今度はカースケも便乗し
洋子から人生相談を受けたとして二人で盛り上がる。蚊帳の外に
立つオメダは更に落ち込み、アパートの外へ出て行く。カースケ
は心配するが、グズ六は放っておけと告げる。

オメダは一人夜の町を歩いていると、再び昼間の女性に再会する。
女はずっとアンタのことを探していたとし、今後こそ家に招待
すると告げられ、部屋に行く。昼間のことを謝罪されるオメダ。
オメダは夜道を歩いていたところ、店の主人から誤って水を
かけられており服は濡れていた。服を乾かしながら二人は会話
していると、女は今日は泊まっていけば?と声を掛ける。
動揺するオメダだが、女性は全く気にする様子もなく、自分は
気にしないと告げる。

翌朝、オメダは二人のアパートに戻ってこなかった。
カースケは実家に帰ったのかと思い、真弓に電話するが帰宅して
いないという。
オメダはその頃、女と朝のコーヒーを飲んでおり、女にある
事を頼む。自分と一緒に歩いている姿を二人の友達に見せつけ
たいというのである。女も快く了承し、カースケやグズ六が
通うときに通る公園で二人を待ち受ける。

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カースケもグズ六も彼女が居る中で、オメダだけは寂しい思い
をしていた。オメダは町で出会った女性に、頼み事をする中で
逆に女性からは同棲しないか?と告げられる。
女性の所に入り浸るオメダはついに本格的にアパートを出て行
く決意をする。

長年一緒に過ごしていた友人がアパートから出て行く時の
寂しい感覚。しかしいつまでも男同士一緒に暮らしていく訳
にも行かないわけで、なかなか微妙な心情にさせられる話
だった。

カースケとグズ六が女性に持ててオメダだけが、何故か女性の
影がない。今の時代ならば、草食系っぽいオメダが一番
モテそうな感じもするが、この時代可愛いというのは、あまり
男性としては認められていなかったのだろうか。

洋子がカースケに人生相談する辺り、二人の関係が少し近付いた
様な感じだし、グズ六と洋子の関係も順調そう。

オメダに声を掛けた女性は、自分に都合の良い相手であるオメダ
を選んだのか、本当に気に入っているのかイマイチつかみ所が
無かった感じだけど、当時の感覚で言えば男性が家事を仕切る
というのは先進的な価値観だったのかもしれないね。

カースケたちが食堂で食事をする中で、大五郎との掛け合いは
短いながらも味わいがある。ダチョウ倶楽部の肥後さんが
モノマネしている名古屋章さんの描写のこのシーンのやりとり
の中に凝縮されているものが有るね。

しかしこのころから桃井かおりさんって存在感が有るな。
髪型も可愛らしい。

津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (グズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (グズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)


現バスケ部員
保積ぺぺ、清水昭博、福田信昭、岡田直樹、佐久間宏則
三景啓司

谷昌彦 …… 穂積隆信 (世界教育販売・営業部長)
野中順子 …… 丘淑美 (クズ六の同僚)
森田和子 …… 関谷ますみ (クズ六の同僚)
山下茂夫 …… 瑳川哲朗 (洋子の父)
山下幸子 …… 小林千登勢 (洋子の母)

坂田大五郎 …… 名古屋章 (たちばな荘の大家・食堂いろはの主人
)
坂田奈美 …… 水沢有美 (大五郎の一人娘)
金井玉三郎 …… 石橋正次 (タマ)
浜田大造 …… 森川正太 (ワカメ、浪人生"たちばな荘")

画家志望の女性 …… 桃井かおり (オメダを気に入る)

富塚智恵、中村清美


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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