俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)(2)(4)(5)(6)(7)(10)(14)
畑嶺明(8)(9)(11)(15)、桃井章(3)(5)(12)、水木凡(13)
監督:斉藤光正(1)(2)(5)(6)(11)(12)(15)、出目昌伸(3)(4)
小山幹夫(13)(14)、土屋統吾郎(7)(8)、恩地日出夫(9)
大森健次郎(10)
音楽:トランザム



第15話 男の心はかよいあうのです
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大五郎の店で食事をしていると、大五郎がやけにご機嫌である
事に気がつく。なんでこんなに愛想が良いのか?もしかして
家賃を値上げしようとしているのではないか?と疑う中、大五郎
は競艇で大穴を当てたのだという。娘の奈美に知られたら
大変なことになると告げ、これから一緒に競艇に行かないか?
とひそひそ話をする。すると奈美は既にみんなが競艇に行くこと
を知っていて、オニギリでも作りましょうかと告げる。

競艇に行くも全く当たらない一同。
帰ろうとするカースケたちに、最終レースは絶対の自信がある
のだという大五郎。するとカースケは、家賃や生活費の全てを
最終レースにつぎ込んでしまう。残念ながら全財産を失う。
オメダとグズ六は激怒し、カースケに食事は与えるなという。
カースケはバイトするから許してくれというと、グズ六は求人
誌から、
ガラス工場でのアルバイトを指名する。

ガラス工場のアルバイトは早朝からのものだった。
田所の助手をしてもらうとするが、田所は昔気質の頑固な職人
だった。
一方
米村商事にアルバイトに出ていたのは、オメダだった。
経理の仕事。
グズ六は上司から前借りを頼もうとするも、そういう事は一人前
になってから言えと激怒される。

カースケは繰り返し似たような仕事を押しつけられてギブアップ
寸前だった。自分はアルバイトであり、職人になる気で来たの
ではないと訴える。カースケがヒートアップしていると、
先輩の職員が彼を宥め、あの人は気難しいけど気にする事は
無いとし、田所さんみたいな職人はなかなかいないと言われる。

カースケとオメダは駅前で出会う。
カースケは何も食べておらずお腹が空いていた。
金のために我慢しろというオメダ。カースケは洋子に奢っても
らおうとし、彼女とレストランにいく。
洋子はちょうどカースケに話があったという。バスケ部の監督が
カースケにちょうど良い仕事があるとし、
ソフト貿易という
会社にコネを使って就職できそうな話を持ってくる。アフリカ
で働くことになると聞くと、カースケはオメダの方がそれに
向いているのではないか?とし、オレはまだ就職する気がない
という。カースケはオメダにチャンスだとして、面接に行くよう
勧める。

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なけなしの金を競艇ですった三人は、アルバイトで稼ぐことに
なる。ガラス工場で働くことになったカースケは、そこで気難
しい職人の男性と出会うことになる。

典型的なダメ人間たちの構図であり、絶対に勝てないことが
分かりつつも賭け事に金をつぎ込んでしまう辺りは、笑える
ものがある。

互いに人思いの所はあるけれど、カースケがオメダの事を思って
就職しないというのは、ちょっと不自然な理由付けが有り、
その辺のカースケの拘りには、イマイチよく分からない所が
有る。

就職面接よりも、カースケにとって面接を蹴ってでも、その場に
居るべき何かを感じたのだろう。
不器用な男の職人芸を目にするカースケが、これに感化されて
この道を走ることも考えられるが、案外カースケもいい加減な
所があるので、なんとも言えず。

洋子さんが心配して色々とカースケに就職の話を持ってくるのに
オメダの事を気にしても、なかなか洋子の気遣いに気がつかない
所が、カースケなのかもしれない。

最後に職人の目を映すときのインパクトの有る映像。
短い時間の付き合いで有り、バイト中には仲が悪かったけど、
最後に心を通わせていく所など、臭いけどなかなか泣ける部分が
有るな。

津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (グズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (グズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)

現バスケ部員
保積ぺぺ、清水昭博、福田信昭、岡田直樹、佐久間宏則
三景啓司

谷昌彦 …… 穂積隆信 (世界教育販売・営業部長)
野中順子 …… 丘淑美 (クズ六の同僚)
森田和子 …… 関谷ますみ (クズ六の同僚)
山下茂夫 …… 瑳川哲朗 (洋子の父)
山下幸子 …… 小林千登勢 (洋子の母)

坂田大五郎 …… 名古屋章 (たちばな荘の大家・食堂いろはの主人)
坂田奈美 …… 水沢有美 (大五郎の一人娘)
浜田大造 …… 森川正太 (ワカメ、浪人生"たちばな荘")


田所 …… 花沢徳衛 (ガラス職人)

森下哲夫、小林勝也、橋本仙三、吹田麗子、今井和雄
鹿島信哉


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