俺たちの旅 (1975年度10月期・日曜20時枠) 企画：岡田晋吉 プロデューサー：中村良男、奈良邦彦、山本剛正 脚本：鎌田敏夫(1)(2)(4)(5)(6)(7)(10)(14) 畑嶺明(8)(9)(11)(15)、桃井章(3)(5)(12)、水木凡(13) 剣持亘(16) 監督：斉藤光正(1)(2)(5)(6)(11)(12)(15)(16)、出目昌伸(3)(4) 小山幹夫(13)(14)、土屋統吾郎(7)(8)、恩地日出夫(9) 大森健次郎(10) 音楽：トランザム

第16話 男には女の淋しさが胸にしみるのです
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カースケとオメダは腹が空くが、金欠故に食べることが出来な
かった。大五郎の店に行き何か食べさせて欲しいとするが、
娘の奈美は今月分のツケを払わない限り食べさせないとし、
けじめが必要だとする。
カースケたちはワカメの部屋に行くと、そこには同じアパート
の住民の一人・桜井時江が来ていた。
ワカメは彼女からお金を借りたとし、単なる借金取りだという。
あの人からは借りない方が良いとし、利息は月に2割だという。

グズ六は給料日。しかし予想以上に少ない事に部長に抗議する。
しかし歩合制てせ有る上に、グズ六が見本用のテープレコーダー
を壊したために差し引いているのだという。更に給料からは
結婚式や出産のお祝い金や、旅行の積立金など次々と差し引か
れていく。
グズ六は昇進のまま帰宅すると、途中で紀子の母に出会う。
紀子の母・綾子は、以前グズ六が住んでいた離れの部屋を
別の人に貸すために、不動産屋に行っていたのである。
紀子と間違いを犯さない人、そして責任を果たせる人に貸す
のだと言われ、益々落ち込むグズ六。

そんな中、アパートに帰宅すると、カースケたちが豪勢な食事
をしている事に気がつく。なんでこんな金が有るのか?と問う
と、なんとグズ六の持ち物を質屋に預けている事を知る。
今月は食事代と部屋代を払えば全ての給料が無くなるとし、
質屋に払う金など無いという。全てはお前達に出会ったばかりに
人生が滅茶苦茶だとして、殺してやるとカースケたちに殴りか
かる。
オメダはうちに帰って金を借りてくるとするが、それだけは
どうしても避けたいことだった。

その話を聞いていた桜井は部屋を尋ねてくる。
金のことならばご用立てするという桜井。利子が高いので
辞めた方が良いとするが、背に腹は替えられなかった。
グズ六は桜井と名刺交換すると、彼女は佐山産業に勤めている
事を知る。グズ六は、その会社に市川よしおという人物が勤めて
いないか?と尋ねると、彼は今や営業部長で、次期社長との
噂も出ている事を聞く。グズ六はそれを知って急に陽気な姿に
戻る。

グズ六はカースケたちに市川との関係を話す。
彼は早稲田大学に通っていた時の親友で、本来佐山産業には
自分が勤めることになっていたが、彼から土下座されてその座
を譲ったことがあるのだという。オレの方は整理されたのに
アイツは次期社長なのかとし、恩が有るならば今度は受ける番
だとして期待する。
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カースケたちは金欠によって最大のピンチの中、ひょんな事から
グズ六の大学時代の親友と同じ会社に勤める女性と出会う
グズ六は市川が大成している事を知って、この窮地を救って
もらおうとする。

カースケの酷さが目立つ話だった。
金がないからと言って勝手にお世話になっているグズ六の
荷物を質屋に預けてしまう事。そして金を得たことで気持ち
が大きくなったのか、豪勢にもすき焼きを食べている所など
まさに極悪非道。

漫画「めぞん一刻」で、響子さんにアパートから追い出された
五代が、ひょうな事から風俗に勤める恋人と同居した歳に、
どうしようも無い男が取った事と同じだな。

かつての親友との再会は嬉しい物だが、社会に揉まれることで
かつての姿が無くなってしまうのでは無いかと心配するも、
グズ六の前に現れた彼は意外にマトモだった。

桜井と市川の関係はドラマではありがちなものだけど、傷ついた
彼女をケアする三人の姿はやっぱり暖かい。

結局グズ六の転職話はどうなったのだろうか。
今回の一件とはまた違う流れにも感じるけどね。