探偵物語
(1979年9月18日から1980年4月1日・全27話)
(火曜21時枠・日テレ)

企画:加藤教夫、黒澤満
監督:村川透(1)(2)、西村潔(3)(4)(6)、澤田幸弘(5)
脚本:丸山昇一(1)(5)、那須眞知子(2)、佐治乾(3)(4)(6)、柏原
寛司(6)
プロデューサー:山口剛、伊藤亮爾、柴垣達郎
原案:小鷹信光
音楽:SHOGUN
音楽監督:鈴木清司
オープニングテーマ:「Bad City」 by SHOGUN
エンディングテーマ:「Lonely Man」 by SHOGUN





第6話 失踪者の影
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工藤探偵事務所を尋ねてくる女性・木下礼子は、どうして電話
しているのに出てくれないのかと工藤に詰め寄る。日曜と午前
中には仕事をしない事にしているので、明日また改めて来なさ
いというが、礼子は工藤に彼氏の
岡本幸男(30歳)を探して欲し
いと頼む。工藤は世の中の半分は男性なのだから、別の彼氏を
探したらどうかと告げる。
礼子は
山梨の大月市から来たという。
岡本は半月前に会社を辞めており、話に聞くと東京に行ったと
の事で、履歴書にある住所を尋ねたが自分一人では探すことが
出来なかったと語る。
工藤は探しておくから今日の所は大月市に帰りなさいとして、
彼女を汽車に乗せる。見つかったら電話で連絡すると。

しかし三日後礼子から電話がなるも、工藤は岡本の事を一切
探していなかった。適当に誤魔化そうとするが、礼子は探偵の
事務所の近くにある
キャバクラ"サロン"で住み込みで働いてい
る事を聞かされる。彼氏が見つかるまでは帰らないと告げる。

工藤は仕方なく調査すると、彼は代々木の小学校を卒業しており
同級生から話を聞くことが出来る。ホテルに泊まっていたのを
見たとする証言から、ホテルのフロントで話を聞くと、10日間
の予約でホテルに宿泊しているが、四日前から戻ってきていない
という。ホテルの室内を調べるとスイートルームで豪勢な
暮らしぶりだった。
しかしその部屋で調べていると工藤の元に、殺人課刑事の二人
服部と松本がやってくる。工藤は問いつめられるが、上手く
その場からは逃げ出すことが出来る。

礼子が住んでいるアパートにいくと、岡本はホテルに宿泊して
いる事を告げる。しかし部屋には殺人課の刑事が聞き込みして
おり、岡本は曰く付きの男性であることを語る。

工藤は大月市までいくと取りあえず駅前で食事をする。
岡本が働いていたという
共栄商事に話を聞きに行くと、今月の
20日に出張が終わった後、突然これまでの給料を歩合で払って
欲しいと言われそのまま退社したという。彼は
黄色のフォルクス
ワーゲン車
に乗っており、駅前の食堂の女性・木下と付き合って
いるみたいだった事を聞かされる。
共栄商事には二人の刑事が岡本について聞き込みに来た事を知る

更に工藤と似たような格好をしたスジモノ風の男性が岡本に
ついて聞きに来ていた事を知る。

工藤は事務所に戻ると工藤はナンシーとかほりに頼んで過去の
新聞紙を持ってきて貰う。そこで20日に起きた事件について
どんな事件が有ったのか調べて貰う。恐らく岡本が出張中に
事件があり、その事件に何らかの関わりがあるのだろうという。
すると
ホステスの女性が飛び降り自殺しているとの記事が見つ
かる。犯行は整理屋と呼ばれる人物の仕業ではないかという。

岡本が泊まっていた
ホテル"SHANPIA"のフロントの女性から
話を聞くと、岡本の事を探っていた男性が居ることを知る。

工藤は礼子に会うと、岡本は相当評判が悪く危ない男なので
このまま帰郷した方が良いとするが、礼子は自分の心は岡本の
ものだとして話を一切聞こうとしなかった。

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■今回の依頼は山梨の大月から来た女性からのもの

彼氏の岡本を捜して欲しいというものだけど、岡本は一体
何故目の前から消えてしまったのか。
金の羽振りがよくなった辺りどんな事情が隠されているのか。

■依頼人の木下礼子

彼氏を捜すために東京まで来て、見つかるまでキャパクラに
住み込みで働くという凄い根性の持ち主。
彼女にとって岡本の存在は絶対のようで、ハネムーンには
欧州に旅行に行こうといわれたことがいつまでも頭にあるよ
うだ。

■岡本を捜査していくと、行き着く先は?

なんと意外にも岡本が泊まるホテルを調べていると、そこで
二人の悪徳刑事と遭遇。殺人課の刑事が岡本を調べていると
いうのはどういう事なのか。
更に岡本のことを探っている工藤ソックリの男性が居ることを
知る。

■過去に起きた事件

20日に美人ホステスが飛び降り自殺した件で、実際には整理屋
と呼ばれる人物がホステスを突き落としたのではないかとする
疑いが浮上していく。それを目撃したのが岡本だという事を
刑事は実感していた。その為刑事は岡本探しに躍起になり、
整理屋は自分たちのアリバイを警察に喋られまいとして始末
しようとして探している。

■岡本は結婚詐欺師? 殺人犯に対する強迫未遂?

岡本にはユミコという女性が居た。
実際に岡本に問いつめると木下などという女性は知らないと
いう。
凄いのは岡本はヤクザ相手に金をせびろうとしている事。
6千万円払えと言うことだけど、そんな金を受け取っても狙わ
れる事は必至だよな。

■冗談が本気に捕らえられた

岡本は木下と会っても誰だか分からない。
しかし実際には木下は大月駅前の料理店で働いており、そこに
立ち寄った岡本は木下を見て冗談で結婚しようと語っていた。
それを真に受けた木下は東京まで追いかけてくる始末。
ちょっと微妙なものだけど、口は災いの元って事になるのかな。
殺されてしまった木下の事をメリーゴーランドの白馬の上に
乗せて楽しませる工藤が相当切なさを感じていた様だ。

■工藤も銃で応戦

今回掃除屋相手に工藤は銃で応戦する。
流石に犯人といえども工藤が撃っては不味いのではないかと
思わせた。しかし一応犯人の足に当たったと言うことで、二人の
刑事も不問にしたみたい。

工藤俊作 …… 松田優作 (探偵)
服部 …… 成田三樹夫 (刑事)
ナンシー …… ナンシー・チェニー (俊作の隣人の女性・モデル)
かほり …… 竹田かほり (俊作の隣人の女性・歌手志望)
松本 …… 山西道広 (刑事)

初代イレズミ者 …… 野瀬哲男
サブロー …… 庄司三郎 (バーテン)
ダンディー …… 重松収 (情報屋・ビリヤード場)
風俗嬢 …… 三原玲奈、真辺了子、平田弘美
京子 …… 橘雪子 (トルコ"迎賓館")
飯塚 …… 清水宏 (骨董品屋・情報屋、映画好き)


木下礼子 …… 亜湖 (山梨・大月の食堂)
野村由美子 …… 永島瑛子 (横浜のクラブで勤める)
岡本幸男 …… 林ゆたか (30歳、結婚詐欺?、殺人犯強迫)
宮本 …… 片桐竜次 (整理屋)
フロント係 …… 影山英俊
中畑 …… 今井健二
内田 …… 溝口拳 
共栄商事社長 …… 殿山泰司

佐藤好江、北川レミ、深作覚、小野田覚悟


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