探偵物語
(1979年9月18日から1980年4月1日・全27話)
(火曜21時枠・日テレ)

企画:加藤教夫、黒澤満
監督:村川透(1)(2)(14)(15)(16)、西村潔(3)(4)(6)(11)
澤田幸弘(5)(7)(9)
長谷部安春(8)(10)、加藤彰(12)(13)、小澤啓一(17)
脚本:丸山昇一(1)(5)(11)(13)、那須眞知子(2)
佐治乾(3)(4)(6)(7)、柏原寛司(6)(15)、中島紘一(8)
宮田雪(9)(17)、白坂依志夫(10)、和久田正男(12)、那須眞知子(14)
内田栄一(16)
プロデューサー:山口剛、伊藤亮爾、柴垣達郎
原案:小鷹信光
音楽:SHOGUN
音楽監督:鈴木清司
オープニングテーマ:「Bad City」 by SHOGUN
エンディングテーマ:「Lonely Man」 by SHOGUN





第17話 黒猫に罠を張れ
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名画の展示会の為に城西警備保証会社が展示品をトラックで
運ぶ。展示物の所有者は仁科蘭子という女性だった。
そんな中、突然白バイの男が現れると先導する車を駐め、
そしてトラックの運転手・警備員たちを一気に制圧する。
先導していた男も犯人の一味だったのである。

すぐに警察が捜査に乗り出す。
服部松本刑事は現場を捜索すると、トラックの中には黒猫の
カードが置かれていた。刑事歴5年の松本は怪盗黒猫について
あまり詳しくはなかったが、昇進試験の問題に出たという。
6年前まで高級美術品を盗んでいた犯罪者でインターポールから
も指名手配されている世界的犯罪者だった。6年ぶりにまた日本
に現れたのだとして、服部は告げる。しかし捜査官によると、
トラックの積み荷から盗まれた美術品は一点だけで、ゴヤ作の
"水瓶を運ぶ母"という油絵だと分かる。時価一億円の名画だった。
白バイ警官として輸送の警備についていた矢野を探す様命令
する。しかしそんな中服部の元には、美術品を盗んだと思われる
二人組が射殺体で発見されたとの連絡が入る。その現場でも
怪盗黒猫の名刺が置かれていた。

工藤は事務所で怪盗黒猫が6年ぶりに日本に出没したという事を
新聞を見て知る。警察の捜査は難航しているという。
一方工藤は黒猫を探して欲しいとする女性からの依頼を受けて
捜査していた。しかし実質黒猫探しはナンシーとかほりに
任せていた。町中にいるネコを片っ端から探すも見つからなか
った。部屋中がネコだらけになる。

そんな中工藤の元に犬塚という東亜火災保険の顧問弁護士を
しているという男性がやってくる。黒猫の件で見つけたこと
を告げると、工藤はネコを捕まえてくれた人かと勘違いして
東亜火災保険までついていく。
部屋に行くと会社の秘書課長をしているという山根、専務の
篠崎、城西警備保障の中川、そして美術品の持ち主である
仁科蘭子の姿が有った。黒猫一匹を渡すのにわざわざこんな
に人が集まったのかと問うが、聞いていた話とは全く違うこと
を知る。私たちは一億の名画を買い戻す為にあなたに依頼を
したのだと言われる。犬塚は本当のことを話せば来てもらえな
いと思った事を告げる。しかし黒猫であることは間違いない
とのこと。怪盗黒猫から名画を2億5千万で買わないかとの
連絡を受けた為に、金の受け渡し場所に工藤に行って欲しいと
いうことだった。100万円を支払うと言われるが、俺は金で
は依頼を受けないとするが、やはり魅力故に引き受けることに
なる。現場には本物の名画かどうかを確かめる為に、仁科も
同行するとし、犯人の手から彼女を守って欲しいとのこと
だった。保険会社としては、名画にかけられていた保険金と
して2億円の保険金を払う必要が有り、更に1億5千万円の
賠償金を支払うことになっている為に、2億5千万円で犯人
から買い取った方が安上がりになるという理由で、犯人と取引
することになったと語るが・・・
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■怪盗黒猫

6年前に日本で浮世絵を盗んだ国際的犯罪者・怪盗黒猫。
しかし正体は分かっておらず、美術品を盗むということだけ
は分かっているようだ。

問題は工藤にどうこの事件の捜査を担当させるのか・・だね。

■展開としてはかなりグダグダ

やりとりとしては面白いのだけど、やっていることは無茶苦茶
なエピソード。カードを置いていく怪盗XXという泥棒のエピソ
ードって時々見られるけとどうしても漫画っぽい感じになって
しまうな。

何故工藤に依頼するのかという点でもかなり妖しいし、警察と
工藤の繋がりがあるにせよ、事件調書を警察署内で盗み見し
ていたような感じだったね。

■賠償よりも絵の買い戻しを優先

警察は信用しないってことを前提にしたやりとりなのか。
誰もが胡散臭い人物だったけど、犯人は絵を所持している
本人だった。

■発砲シーンが多い

ライフル銃で狙い済ましていた取引シーンから始まり、
至る所で殺害されて、展開が反転・また反転って感じが
描かれた。
しかし最終的には女性が口径の小さそうな銃で最後の
仲間を裏切って射殺していた格好だった。

■野球場にて決着

太陽にほえろでも度々野球場が舞台になるということが多い
な。誰もいない球場だったのでインパクトには欠けたけど
盗んだバイクで走り出す工藤が球場の中までバイクで乗り付
けていた。

■元々偽物

偽物の絵画によく保険が掛けられたね。

謎の中国人が怪盗黒猫だったみたいだけど、ロサンゼルで
も犯罪を犯すというオチだったけど、あの骨董品店にいた
人が単に変装していただけってことではないのか?


工藤俊作 …… 松田優作 (探偵)
服部 …… 成田三樹夫 (刑事)
ナンシー …… ナンシー・チェニー (俊作の隣人の女性・モデル)
かほり …… 竹田かほり (俊作の隣人の女性・歌手志望)
松本 …… 山西道広 (刑事・ヒゲ)

怪盗黒猫 …… 高品格
仁科蘭子 …… 宮下順子 (美術品所有者、夫が千葉の資産家)
中川次郎 …… 葉山良二 (城西警備保障所長)
犬塚実(マコト) …… 桑山一 (東亜火災保険顧問弁護士)
山根勲 …… 広瀬昌助 (東亜火災保険・秘書)
篠塚剛造 …… 久遠利三 (東亜火災保険・専務)
加納修 …… 滝川潤 (暴力団"大和田興業")
骨董品主人 …… 梅津栄 ("奇人堂")
マリーナの支配人 …… 武央和也 (ボートを貸した人物を教える)
ネコのジェリーを探す …… 恵千比呂

広田正光、賀川修嗣


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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