気分は名探偵
(日本テレ土曜21:00 - 21:54枠/1984年10月6日から1985年3月30日)

プロデューサー:山口剛、菊池昭康
脚本:宮田雪、石原純一、岸田理生、柏原寛司、田村多津夫、金子裕
演出:高井牧人、河野和平、水島総、梅谷茂、新沢浩、中山史郎
音楽:羽田健太郎
主題歌:「人魚の誘惑」 唄:水谷豊





第18話(19) 17才の花嫁
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倉田家・鎌田家の結婚式会場で突然花嫁の倉田悦子は式場から
逃走を図る。親戚・関係者達は急いで悦子を追いかけるが
それを見失う。
緑の従姉妹だけ有って結婚式に参加していたが、悦子の母・直子
は緑の前でやっぱり逃げたのかと告げる。叔母に対してどういう
ことなのかと緑は問う。

マリーの店では仲間達に今日の式場で起きた事を話す。
従姉妹の悦子が逃げてしまったこと。新郎である幸司はさらし
者となり新郎の父親は激怒していた。そもそも反対していた
父親を説得してようやくこぎ着けた結婚だった。しかし二人
とも若すぎたとして、悦子はまだ17歳で幸司も20歳だという。
緑は悦子を捜さなければいけないとして焦る中、圭介は店に
ドレスを着た女性が入って来たのを知り緑に対して悦子では
ないかと語る。悦子は淡々として緑に服を貸して欲しいと頼む。
緑の隣に居た圭介のことを姉ちゃん(緑)の愛人でしょ?と
からかう。

圭介はいつも自分がこのような状況に陥ることを嘆く。
まるで自分の事を泥棒みたいに扱われていることに不満だった。
緑に対して圭介は17歳の花嫁はどうしたのかと問うと、
暫くここに滞在することになったという。叔母からも暫く緑の元に
置いて欲しいと頼まれていること。無理矢理返しても結局同じ
ようなことをするだけだという判断からだった。新郎には暫く
話さないで欲しいと言っているという。

圭介はベッドで寝ている悦子の元に行くと、大人しく帰って
人妻になる様説得する。すると悦子は突然「うるせー」と
して悪態をついてくる。しかも緑に対してお腹が空いたと我が儘
を語り初め困らせる。寝る前に食べると太るからとして説得
すると、悦子は圭介に対してそろそろ帰った方が良いのではな
いかと告げる。ここは俺のウチでもあるのだというが、聞いて
いないようだった。

翌朝、圭介は起きて店に行くと悦子はマリーの店で働いて
いた。マスターも完全に悦子のパワーに押されてたじたじ。
私みたいに若い人に働いて欲しいでしょと問うとマスターも
鼻の下を伸ばしていると指摘。圭介はあまりに自由奔放で
ケラケラと笑っている悦子に対して現在の立場を理解して
いるのかと問う。そんな悦子は圭介に対してよく見るとカワイイ
顔をしているとして言葉をはぐらかすのだった。
そんな中荒木が圭介を呼びに来る。社長の聖子が呼んでいる
とのこと。悦子は荒木の事を見かけると圭介に対して彼は
誰なのかと問う。荒木は妻子持ちでそれ以外にも女性もいる
事を語るが、悦子はそれもまた魅力だとしてポジティブに
捉えてしまう。

聖子の元に行く圭介は緑からの頼みでこの件を解決して欲しい
とのことだった。そもそも悦子は何故結婚式をドタキャンした
のか。その原因が分からない限りは解決しないという。圭介
は周りが気にすることはないとして断るが、聖子から悦子は
緑の従姉妹でもあるのだからと言われ仕方なく関わっていくが・・
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圭介は緑の従姉妹である17歳の悦子が結婚式の最中、突然
逃げ出したことを受けて、緑は聖子を経由し圭介に事態の
収拾を依頼する。無理に悦子を戻したとしても逃走するので
何故式場から逃げたのかを突き止めて戻すよう求めるもの
だった。

17歳で結婚っていうのは流石に凄いな。
そんな娘の母親は3度の離婚を経験していて、娘に対して結婚
関係や男性関係に関して提言出来るような模範とすべきものを持って
いないことも有り、説得は諦め気味。ただそんな母親の娘に対する
視線も無視しているとか軽視しているものでもなく、優しく見守って
いる状況だ。例え失敗しても若いので身になるということ。

17歳といえば大人が思っている以上に子供ではないということで、
結局最終的には本人に決断させていくところだけど、圭介が
将来親戚になるかもしれないということだけで関わることになる
という辺りが不条理な感じ。
しかし人間関係が希薄で親戚関係でさえも、今の世の中では軽視
されがちな中、圭介が振り回されながらも、父親のような立場で
上手いこと、言うべき所では語っていく姿は良い感じの関係に
思えるね。

悦子の相手役は20歳の柳沢慎吾さんだった。
若いというか髪の毛のボリュームが凄いというか、
「ふぞろいの林檎たち」で見た頃の慎吾さんの容姿がそのまんま
の状態であることに何処か安心する。

二人共若さ故に結婚に踏み切ったけど、実際には結婚に対する
恐怖心が支配している感じ。
色々と経験したいことも多い中で、今になって結婚しても良いもの
なのかと疑問に感じる。

気が付くと荒木と明子は付き合っているという設定だったのか。

最後は二人の関係を見てもう一歩で圭介が緑にプロポーズする
ところが有ったけど、残念ながら今の圭介には覚悟が出来てない様だ。


夢野圭介 …… 水谷豊 (吉原野探偵事務所)
吉原聖子 …… 朝丘雪路 (妻、夫を心臓発作で亡くす)
草間緑 …… 岡江久美子 (渋谷東小学校・教師)
八田利男 …… ケーシー高峰 (万年坂警察・刑事)
加納礼 …… 草野大悟 (喫茶店"占い喫茶マリーのオーナー)
マリー池田 …… 順みつき (占い師)
荒木紀信 …… 船越栄一郎 (23歳、喫茶店"占い喫茶マリー"でアルバイト)
大藪邦彦 …… 片桐竜次 (万年坂警察・刑事)
吉原かおり …… 佐野量子 (娘、高校2年生)
津村明子 …… 一氏多佳美 (浩三の娘)
吉原良平 …… 財津一郎 (弁護士・東大を首席で卒業、聖子の義弟)
津村浩三 …… 藤岡琢也 (元刑事)

鎌田悦子 …… 秋本理央 (17歳、直子の娘、緑の従姉妹)
鎌田直子 …… 五月みどり (小料理店"直子"のママ)
倉本幸司 …… 柳沢慎吾 (20歳、悦子の夫、工場勤務)
飲み屋の客 …… 石倉良雄、永谷悟一、山崎健二
係員 …… 柏木隆太
毛皮コートの女性 …… 西坂和子
連れの女性 …… 江口慶子、佐藤浩美
男 …… 増田再起、竹本純平、田原正二、松本邦彦、伊藤昌一
女 …… 福井裕子、栗山登至



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