愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第1話

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1926年12月25日。大正天皇が亡くなり昭和へと時代は変わる。
しかし時は金融恐慌動乱の幕開けだった。

昭和2年春の横浜。
甲州の大地主の三枝伝右衛門と大山貿易の社長・大助は芸者
遊びをしていた。しかし現在銀行の経営が悪化し客が殺到した
為に閉鎖するという事態が起こっていた。芸者の一人が預金を
200円預けていたのにそれが無くなったと嘆くと、伝右衛門と
大助は二人で100円ずつ出し合い肩代わりしてあげると告げる。

甲州西部の白部村では桜が満開の中、手押し車に乗った伝右
衛門の妻・絹と娘・ひかるが帰宅する。息子の文彦や使用人たち
は彼らが帰宅するのを出迎える。ひかると文彦は母親から本を
購入して貰ったことに喜びを見せる。父さんは今日も帰って
こないのかという子供たち。もうすぐひかるの誕生日なのに
と告げると、誕生日には帰宅すると告げる絹。
しかし使用人達は旦那様は横浜に行けば5日は帰宅せず、便利屋
の銀次によると横浜には旦那の愛人で芸者が居るという。
そんな噂話を絹を偶然聞いてしまう。

伝右衛門はその頃、愛人である琴子の家がある横浜・吉野町に
泊まっていた。ベッドを共にする二人。伝右衛門は琴子に対して
出会って2、3年になるが俺はお前の幸せを考えているのかなと
ふと呟く。しかしお前と一緒にいると大地主としての責務や
世の中を忘れられるとして優しい言葉を投げかける。全ては
琴子のお陰だとすると喜ぶ彼女。

翌日伝右衛門は帰宅しようとする。
手押し車に荷物を運んでいると、一人の小汚い服を着た少年に
よって荷物を盗まれる。すぐに追い掛けて荷物を取り返すと、
少年は腹が減って目が回りそうだという。近づく伝右衛門に少年
は噛みつくが、伝右衛門は少年を琴子の元に連れていきご飯を
食べさせてあげる。名前は?親は?と尋ねるが、昨年の暮れに
じいさんは死んだという。年齢は8歳だと告げる。
伝右衛門は少年を琴子に託して帰宅する。
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1986年のドラマ

テレビ埼玉で始まったぁぁぁ。めっちゃ古いなぁ!
何と言っても中尾彬さんが若すぎてビックリした。
大地主の役だけど、威張りちらしているだけでなく、結構小作
人の事を考えているという役割。

不思議な少年との出会い

思わず伝右衛門について汽車に乗ってしまう彼。
生きるためにはこの人についていくべきだとの野生の勘が働いた
のだろうか。

伝右衛門自身もこれは縁で有り、頼ってついてきたのだとして
面倒を見ることを告げる。

芸者遊びの伝右衛門

金持ちならばありがちのシチュエーションか。
どんだけ偉そうなことを言っても、女性関係で緩い一面を見て
しまうとやや情けなさを感じてしまうのは気のせい?

子供達の誕生日は忘れない伝右衛門

娘・ひかるの為に人形、息子の為にハーモニカをお土産にして
買ってくる。

自分の息子に対して、決して金持ちだからと言って甘やかせて
育てる気はないようで、飴と鞭の使いようがバランスよく描か
れる。


川端猛 …… 皆川鉄也 (孤児)
三枝ひかる …… 小泉朋子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 山本真二 (次男)

喜助 …… 江藤漢 (使用人)
トラ …… 千うらら (使用人)
コマ …… 長谷川純代 (使用人)
うめ …… 市川千恵子 (使用人長)

琴子 …… 奈良富士子 (横浜一人気の芸者)
大山大助 …… 久遠利三 (大山貿易の社長)
料亭の女将 …… 山口夏穂
芸者〆香 …… 坂本まり
芸者ポン子 …… 田村景子
芸者小奴 …… 木島多美子
車掌 …… 喜如嘉 (帰りの汽車で猛を捕まえる)
久保先生 …… 野上大輔 (文彦の学校の先生)

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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