愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第5話

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伝右衛門の金時計が家から無くなった後、文彦は猛を蔵へと連れ
ていく。二人の行動を不審に思った絹は二人の後を追いかけて
二人のやりとりを密かに聞く。
文彦は猛にお前が金時計を盗んだことを父親に話して追い出し
てもらうとするが、猛は部屋の花瓶には金時計が無い事を告げ
る。オレが喋らない限り文彦が時計を隠したことは知らないと
語り、ずっとオレがここに居られるように口ぞえして欲しいと
交換条件を出す。変わりに自分が持ち出したことを告げて罰を
受けるという。

伝右衛門の前で猛は自分が金時計を持ち出したことを告白すると
伝右衛門は裏切られたものとして激怒する。そして体罰を与えて
伝右衛門を追い出そうとする。目をそらす文彦に対して絹は、
きちんと見ておきなさいと語る。追い出すという夫に対して
待ったをかけるのは絹だった。一時の感情で決断すべきでは
無いこと、十分に罰を受けたことを告げて追い出す決断だけは
取らないよう説得する。
絹は文彦に対して、今日一日有った事を自分の心と会話しなさい
と告げる。

絹は猛の手当てをする。絹が猛の味方をしたのは、文彦に対して
脅しに屈服させたく無いからであり、母親は守るためには鬼に
でもなる事をつげる。

伝右衛門は絹に対して、お前が猛をかばうとは思わなかったとして
思慮の浅い女性だと思っていたが、間違っていたことを謝罪する。
伝右衛門は猛に文彦をサポートする人間に育てたいのだという。
それで猛を正式に猛と言う名で呼びたいことを告げると、絹も
了承する。

そんな中、銀次は横浜から客人を連れてくる。彼は愛育園の
院長・野村だという。彼は孤児院を脱走したすて松を連れに
来たという。
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絹は文彦の猛に対する悪事を知る

結構衝撃的なやりとりだっただろうね。
生存競争というか子供の持つ親への求愛への心理が行動として
現れた感じ。
自分の子供は善良だと信じている人ほどこの事実は衝撃なのか
も知れない。

猛はこの家で生活したい

猛は完全に主人である伝右衛門の事を崇拝している感じ。
まさか文彦に取り入ってまで残りたい旨を語るとは思わなかった。

絹は追い出そうとする夫から猛を守る

絹にとっては微妙な心情かも。猛を追い出せば家族としての
平穏は戻りそうだけど、何故引き留めたのだろうか。
文彦に屈服させたくないとするが、実際には息子が悪人のまま
で居られるのを嫌ったのかな。

猛が育った孤児院の院長が来る。

なんと猛の名前は"すて松"と言うらしい。名前は松の木の下に
捨てられていた子供とかそんな由来なのかな?すて松とはちょっと
気の毒なネーミングだ。

猛は子供の癖に気を使う

なんか自分から戻るとする辺りの決断には子供らしさとか
これまでの行動を見る限りでは俄に信じられないものが有るな。
園の小さい子供を面倒見なければならないというけれど、
結構面倒見の良い子供なんだね。


川端猛 …… 皆川鉄也 (孤児)
三枝ひかる …… 小泉朋子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 山本真二 (次男)

喜助 …… 江藤漢 (使用人)
トラ …… 千うらら (使用人)
コマ …… 長谷川純代 (使用人)
うめ …… 市川千恵子 (使用人長)

琴子 …… 奈良富士子 (横浜一人気の芸者)
銀次 …… 辻三太郎 (便利屋)
お竹 …… 安達秀子
文彦の友 …… 高井祐介
文彦の友 …… 住吉真沙樹
津山 …… 大島幸三郎 (ヤクザ)
野村 …… 村山幹夫 (愛育園の院長)

ナレーション:中西妙子


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