愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第13話
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文彦は泥酔して尚子と一緒に帰宅する。それを知った伝右衛門
は激怒し殴りかかろうとするが、それを猛が止める。
絹は文彦にも言い分が有るはずだと告げ、猛は文彦が体調が
悪そうなことを理由に、一晩待ってあげてくれないかと語る。

猛は文彦を介抱しようとするが、文彦は泥酔していたのは演技
だった。猛が伝右衛門に気に入られようとして行動しているの
を見て、お前は猫を被っていると責める文彦。文彦は猛の部屋
に行こうとすると、今日から母屋に移ったことを告げる。

絹は文彦の問題で頭を抱え、眠れぬ日を過ごす。

文彦は猛の勉強部屋でタバコを吸う。父親には言うなよと念を
押す文彦。今の年齢ならば遊びたいのは当然のことだろう?と
文彦は猛に同意を求め、お前も小作の女と上手くやっているのか
と問う。部屋に捨てたはずの文彦の教科書がある事を知って、
文彦は嫌みを告げる。父に誉められるのはいつも猛だった事。
猛が中学に行かないと言ったときにはホッとしたが、黙って
勉強していたのかと責め、またしても父親を丸め込んだのかと
告げる。しかしどんなに取り入ろうが、この家の息子はオレで
猛は捨て子である事実は変わらないと語る。

ひかるは翌日昨晩何が有ったのかと使用人達に尋ねる。
思わず使用人は女性が来ていたみたいだと喋ってしまう。
ひかるは猛に学校まで送って欲しいと告げる。

一方文彦は昨晩の件で父・伝右衛門に理由を説明する。
学校での寮の新入生の恒例行事に連れ出されたこと。全ては
伝統だという。伝右衛門もその事には身に覚えが有った。
自分たちは先輩に無理矢理連れ回された事を強調し、沢村の
アイディアで飲みに行くフリをしてなんとか抜けだしてきた
のだという事を告げる。二度とこんなマネはしないと告げると
今回だけは許すと伝右衛門も告げる。その姿に絹もホッとする。

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堕落し始めた文彦

頭の良い文彦のことだから、どんなに悪態を付いても、伝右衛門
は許すだろうし、この家の息子である事実は変わりないと感じ
ている様だ。
まさに穀潰しの二代目の構図が有るな。

伝右衛門は絹の気苦労を知る

絹が文彦の件で眠れぬ日を過ごしていることを、知らないフリ
しているが実際には理解していた。伝右衛門はそんな絹の態度
を見て、自分も文彦のことを頭ごなしに怒るのではなく信じて
みようと考え始める。

ウブな猛

女芸者・尚子の元に、文彦の使った金を届ける猛。
出生とは逆にとても純粋な子に育っている所が凄い。

文彦と尚子の密会は続く

学生の内から芸者遊びにハマっているのか、凄い人生を送って
いるな。しかも教授の講義を聞きに行くと称して、温泉の民宿
に一泊旅行をするところなど、オヤジみたいな発想をしている。

親の心、子知らず。

ひかるにしても両親と一緒に湯村には行かず、猛と一緒に
活動写真を鑑賞しに行く為に嘘を付く。
文彦にしてもどんどん親の望みとは違う方向に歩んでいって
居るな。


川端猛 …… 吉村英哉 (孤児)
三枝ひかる …… 谷本重美 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 中村久光 (次男)

喜助 …… 江藤漢 (使用人)
トラ …… 千うらら (使用人)
コマ …… 長谷川純代 (使用人)
うめ …… 市川千恵子 (使用人長)

琴子 …… 奈良富士子 (横浜一人気の芸者)
銀次 …… 辻三太郎 (便利屋)
お竹 …… 安達秀子
中村はな …… 佐賀朋美 (使用人)
尚子 …… 丘裕子 (女芸者・文彦の女)
女中 …… 吉川ゆかり

ナレーション:中西妙子

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