愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第28話
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伝右衛門は猛に先日の大山からの投資話を語り、この話につい
ての意見を尋ねる。猛は賛成できないと告げ、物資を運ぶ経路
が遠すぎることを指摘しリスクが高いと語る。伝右衛門は
海は日本軍が抑えているので安心だと告げ、伝右衛門自身は
この件を受けようと思うと告げる。金は実家と残った山の二つ
を担保に入れれば借りられるという。
これまで多くの山を担保にしてきたが、どうせこのままでも
二つの山は担保に入れざるを得なくなること。
地主は小作人を守らねば成らず、この仕事を受ければ小作人を
南方に連れて行き豊かに暮らすことも出来るのだという。
一生一代の大博打であり、これまで大山との仕事で不利益を
得たことはないという。文彦は頼りにならないので、猛に
くれぐれも宜しく頼むと告げる。明日横浜に行くので、それまで
に二つの山の図面を用意して欲しいと頼まれる。

一方旅館の大河原勇作は母・静子にひかるが縁談を断った事
を報告する。勇作はひかるに一目惚れしたことを告げ、絶対に
嫁に貰うという。母は家の格が違いすぎるだろうというが、
これからの時代は家の格ではなく、金が全てになることを告げ、
現在三枝家は、二つの山を担保にするほど事情が苦しい事を
告げる。

勇作は伝右衛門の自宅に尋ねていく。
猛が対応に出るが主人は居ないと告げると、絹に逢いたい事を
告げる。勇作はかつて父はこの辺の小作人であったことを告げ、
これからも三枝家とは末永くつきあいたい事を告げる。そして
ひかるのためにプレゼントを持ってきたとしてそれを渡す。
そんな中、ひかるのピアノの音が聞こえてくると、勇作はそれ
に耳を傾ける。

猛はひかるの元にいく。すると先日の傷が未だに癒えていない
事を見たひかるは彼にクスリを塗る。そんな中ひかるの部屋に
勇作が挨拶に来る。部屋を見ると彼女が日本人形に興味が有る
のを知って今度プレゼントするという。
しかしひかるは嫌な奴だと彼が居なくなった後に呟く。

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伝右衛門は投資話になることになる。

大山の事を信用して良いのかどうかがまず一点。
そして例え事業が行えても、経験のない伝右衛門がそれを上手く
操れるのかどうか。損すれば路頭に迷うだけに難しい決断という
感じだね。

新たに台頭する大河原家

旅館業を経営する彼。
時代の流れとして、地主よりも旅館の方が儲かるのだろうか。
昔は家柄を気にしていたが、段々と金のあるものこそ権力を
握れると言うことで、出生や家柄は関係なくなりつつあるよう
だ。これも時代って事だね。

実に嫌らしい大河原勇作の迫り方

長塚京三といえば理想の上司像として持て囃された時期もある
けど、このドラマの彼の役目は、本当に野心を持っていて
そんな肩書きが有るとは思えない人物像だった。
ひかるもそんな勇作に不信感を持つが、いずれは金で結婚
せざるを得なくなりそうな感じだね。

ひかるは今一度猛に気持ちを確認する

奉公人であることを理由に、ひかるとの関係を前進できずに
居る。その辺はひかるも察している為に、結婚しないと言い出す。
今でも私を好きか?という問いかけには答えることはしなかった。
彼女からのキスの要求にも応えることが出来ず。

ひかるはマムシに噛まれる

また凄い所で噛まれたな。
応急手当したので大丈夫だと思うが、番小屋って結構山の奥に
有るのね。酔った伝右衛門が来たことがあるので近いかと思って
いたけど、小川を渡ったりして結構遠い距離だった。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… (次男)

大河原静子 …… 福田公子
大河原勇作 …… 長塚京三

中村はな …… 千野弘美 (使用人)
山崎 …… 皆川衆 (妻が出産)
ゆき …… 立原ちえみ
石川 …… 小野泰次郎
秘書 …… 伊海田彩

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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