愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第30話
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ひかるは日舞の練習から急いで帰宅する。
今度この町に踊りの世界では神様のような人・坂東紅山が講演
の為にやってくるという。その相手役を自分が選ばれた事を
母親に告げる。今月の18日、5日後にその講演が有るという。

ひかるはその喜びを猛にも告げに行く。家元の先生と踊ることに
なったこと。しかし猛には踊りのことはサッパリでイマイチ
理解できなかった。猛にも踊りを見に来て欲しいと告げるが、
その日は一日中仕事だという。しかし時間が出来れば必ず見に
行くことを約束する。ひかるはちょっと踊りを見せてあげると
して踊り始める。猛は彼女の踊りを目に焼き付け、素敵だと
感想を告げる。

ピアノを引くひかる。その音を静かに聞く猛は、先日伝右衛門
に言われたことを思い出す。伝右衛門は猛に三枝家を名乗らせ、
ひかると結婚して分家させるというのである。
伝右衛門に呼ばれた猛は彼の元に行くと、今度出向する二隻の
タンカー船の写真を見せられる。来月に出航する事を聞かされ
今後忙しくなる事が告げられる。猛は先日の伝右衛門から持ち
かけられた話に返事をする。オレにはひかるとの結婚は無理
だという。伝右衛門は二人が愛し合っていることは明らかで、
先日のマムシの件でそれを実感した事、そして現在は身分とか
言っている場合ではない事を語る。しかしそれでも無理だと
いう猛に理由は何なのか尋ねると、お嬢様はオレにとっていつ
までもお嬢様である事。それに赤紙が来ていつ戦地に赴くか
分からない為だという。伝右衛門はそれを聞いた後でも身分の
事は忘れて、ワシがそれを望んでいる事だとして、猛に理解
を求める。

猛は和尚の元に行く。
15年前に木にぶらさげられた事を思い出す猛。和尚と逢って
酒を飲み交わし話をする。和尚は昨日伝右衛門がやってきて、
猛の心が分からないと言っていたことを告げると、何で断った
のかと尋ねる。身分のことはお前自身が乗り越えたのだと言う
と、猛はこれまで散々身分の違いを指摘して諦めろと言ってきた
事を告げ、その為にどれ程苦労して気持ちを抑えつけてきたのか
と告げる。今更勝手すぎると告げ、オレはそんなに器用な人間
ではない事を語る。

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ひかるは日舞で共演を求められる。

彼女にしてみれば認められたことに大喜びだが、実際には大河
原家の力が作用していたこと。
勇作は自分の力を誇示するために、ひかるの前でそんな行動を
起こす。
しかしまぁそんな事をしてもひかるの気持ちが変わらない事は
明らかなのに、勇作は形だけでも結婚したいと思っているん
だろうね。

いよいよ貿易船の話が具現化していく

三枝家に取っては、最後の賭けとも言える投資話。
騙されて無一文になるのかなと思って見ているのだけど、
そうはならないのかな。でも戦争が起こっている現在、例え
船が出航しても沈没させられる可能性は有るか。

赤紙の可能性

今回初めて猛にも赤紙の可能性が有ることが示唆される。
猛だけでなく勇作や文彦にだって、呼ばれる可能性は有るのでは
無いのか?
流石に戦地に行くという展開にはならないのだろうか?
戦争は一つの状況変化に利用されそうな気がするけどね。

身分

伝右衛門は猛に身分の事を忘れろとするけれど、大河原家との
話しに置いては、家柄の格の違いを口にする。

猛は伝右衛門の提案に困惑する

ひかると結婚しろと言われれば、願ってもないチャンスでは
有るけど、最初は猛の気持ちを探るために伝右衛門の仕掛けた
罠かと思ってしまった。
でも伝右衛門は本気である様子。問題は絹が猛反発している
事か。そして猛にとっても、ひかるという存在の象徴性は
なかなか越えられる物ではない。

勇作は必ずひかるを手にすると誓う

札束で顔を引っぱたいてやるという勇作。
早くもDV宣言ですか?
勇作の父親はかつて地主である三枝家にはお世話になっている
為に、結婚については反対の様だ。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原静子 …… 福田公子
大河原勇作 …… 長塚京三
大河原政之助 …… 犬塚弘

中村はな …… 千野弘美 (使用人)
ゆき …… 立原ちえみ
和尚 …… 内田朝雄

今村少佐 …… 今西正男
金沢千代 …… 三津木順
坂東紅山 …… 石森達幸

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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