愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第33話
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伝右衛門はいよいよ出航した二隻の貿易船について、地図を
照らし合わせながら現在どの辺りを航行しているのか想像する。
目的地はセレベス島。船はスズやゴム、バナナや砂糖などを
積んで戻ってくる。そうすれば白部村も豊かになり借金も返せ
るという。絹は伝右衛門の話を聞いて、まるで宝船ですねと
告げ伝右衛門と共に喜びを共有。絹は疲れている伝右衛門の
肩を揉むと、次の瞬間疲れて眠ってしまう伝右衛門。

勇作が三枝家にやってくる。新しい魚や缶詰を次々と持ってく
る。ひかるは勇作が何かにつけては三枝家に来るのを不愉快に
感じていた。アイツの言うとおり振り回されているようで嫌だ
という。猛に追い払ってくれるよう頼む。
そんな中ひかるは猛のために作っていたチョッキが完成したので
彼に着させる。一ヶ月以上掛かったというひかるの手は慣れない
手編みで傷だらけ。猛は大事にすると大喜びする。
そして猛に対して、ハッキリと態度を示させないと私をアイツ
に取られるわよと告げる。

猛は伝右衛門に呼び出されると、彼の部屋には勇作が来ていた。
甲府から戻ってくるとこの土地は和むという勇作。勇作は二人
の前で話があると告げ、伝右衛門が担保を入れて借り受けてい
るアジア商事の経営が苦しくなり、勇作の会社に担保の権利の
譲渡の打診があったという。その件に関する意見を求めにきた
という勇作。しかし猛は、勇作に貴方の狙いは分かっていると
告げ、先日の沢田商会の時にも裏で手を回して、資金の貸し付け
を阻止させたのは、金の力で三枝家を縛り付けようとしている
からだという。しかし勇作はアジア商事が、どんな危ないところ
に担保を肩代わりさせるか分からないとするが、伝右衛門は
船が戻るまで考えさせてくれるよう頼む。
勇作は南の空と海は危険な状態なので、無事戻れるのかと呟く。

帰宅しようとする勇作は、そこで文彦と逢う。
文彦が甲府の本屋に行くと知り、彼は送っていくと告げ、彼を
接待する。

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夢と希望を込めた貿易船は東南アジアへ

セレベス島に行くのが目的らしい。
そこで物を買い付けてくることが出来れば、物不足の日本では
確実に儲かるという公算が有るのかな。
伝右衛門は海図を見ながら、期待を膨らませて、後は神頼み
とばかりに肩の力を抜く姿があった。

勇作は相変わらず物量作戦

軍人にも顔が利くことを利用して、次々と物資を三枝家に
運んでくる。その辺の献身的な姿はあるのだけど、やっぱり
意図していることが分かるだけに、本当に嫌らしく見える。

勇作は裏工作するも開き直り

三枝家を金で縛ろうとして、裏工作している事実を突きつけら
れるが、それでも突き返せないのが今の三枝家の辛いところだね。

ラジオ放送で貨物船が魚雷を受けたことを知る

ひかるも伝右衛門もみんなラジオで様子を伺っていたみたい。
この時に沈没したのが伝右衛門の貨物船だったのだろうか?
猛は船にはこの村の人たちの思いが詰まっているので大丈夫
だとするが・・・

文彦は相変わらずKYっぷり

勇作に接待されて、芸者のモモコに送ってもらうところは
相変わらずダメっぷりを発揮。

絹は伝右衛門の疲れた様子を見る

いよいよ三枝家を支えて貰うために、猛とひかるの関係を
認めた。今回は猛の元に行き、身分のことは忘れてひかると
一緒になってほしい事を頼む。猛もそれを了承するが・・

ひかると猛の水浴びシーンがその後の展開を空しくさせるね。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
ゆき …… 立原ちえみ
喜助 …… 江藤漢
山崎 …… 皆川衆
石川 …… 小野泰次郎
五郎太 …… 田中孝雄
秘書 …… 伊海田彩
芸者 …… 高樹美沙

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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