愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第37話
--------------------------------------------------------
ひかると猛は駆け落ちに失敗する。

結婚式の当日、ひかるは両親に挨拶する。結婚してもご恩は
忘れないという。一日も早く昔の三枝家を取り戻して欲しいと
いう。絹は伝右衛門に何か言葉を掛けてあげてとするが、彼女
に掛けてあげられる言葉がなかった。彼女が席を立った後に
何故もっと遠くまで逃げなかったのかと呟く。

ひかるは結婚式の衣裳を着て家を出て行く中、猛は少し遠く
離れたところから見ていた。

そして親族が見守る中、結婚式をあげる勇作とひかる。

夜、伝右衛門と猛は飲みながら話をする。白部村を豊かな土地
にするという夢は消えたという伝右衛門。ひかるが結婚していく
のを見て全身の力が抜けたという。
それを聞いていた絹は、まだ50歳を過ぎたばかりだとして、
ひかるや猛の為にもうひとがんばりしてと力つげる。飲んで少し
気が弱くなったみたいだと伝右衛門は微笑む。

勇作はひかるに近づくと、結婚式では世界一綺麗だった事を
告げ、やっとオレのものになったとひかるを近づけキスをする。
嫌がるひかるだが、逃げ場もなかった。

翌日、伝右衛門は和尚の元に行き、囲碁を興じる。
何か私に話したいことが有るのではないか?とするが、久しぶり
に囲碁を打ちたくなっただけだという。和尚は白部村に
とって今が一番伝右衛門を必要としている事を告げ、体を大事
にしろと声を掛ける。

伝右衛門は帰宅すると猛の仕事の全てを教える。伝右衛門は
猛に対して血の繋がりはないが実の子であると思っていると告げ
残りの帳簿の整理を任せると告げる。金庫と倉庫の鍵を猛に
預けると、伝右衛門は部屋に戻り飲み始めるのだった。

--------------------------------------------------------

駆け落ちの失敗

伝右衛門にしてみれば、目の届かない所に行っていて欲しかった
様子。ただ目の前にいる二人を止めなければいけない辛さが
存在する。

ひかるが結婚式に出るのを止めることが出来無い

嫁として出て行く彼女をただ見つめることしかできない彼。
遠くから見つめる視線がとても痛々しいものだった。

気落ちする伝右衛門

普段しない行動をする伝右衛門の姿を見て、自殺を決意して
いるんだろうなと思った。猛に仕事の全てを教える姿を見て、
この段階で止められなかったのかな。

猛が白部村に来て15年

猛は8歳の時に来て、現在は23歳になった。
伝右衛門は50歳を過ぎたと言っていたけど、昭和の初期の頃は
まだまだ日本の平均寿命ってそんなに長くなかったのかな。

絹と最後に思い出話

絹と結婚式をした年のお花見のことを話し合う。
伝右衛門は泥酔して人前で絹にキスを迫ったとか。
絹はそこで泣いたのだと告げる。

伝右衛門の最後

墓の前で刀を刺して自ら首の頸動脈を切った感じ。

因みに昭和17年の夏の事・・・だそうな。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
ゆき …… 立原ちえみ
大河原静子 …… 福田公子
大河原秀子 …… 芦川よしみ
大河原政之助 …… 犬塚弘
小作人 …… 斉川一夫
小作人 …… 宝亀克朗
板前 …… 甲斐正一
和尚 …… 内田朝雄

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system