愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第41話
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文彦は東京でヤクザから8万もの借金を背負い返済を迫られる。
実家に母に無心するも5千円を得られたのが精一杯。
借金取りはバーに居た彼の元にやってくるが、そこでバーの
マスターである章次が突然ヤクザたちを店の裏に呼びつけ、
彼らを殴り飛ばすと、ウチの社長が10万円を払うので、彼の
借用書を求める。
文彦は社長とは誰なのかとマスターに尋ねるも、社長は気紛れ
な人だという。文彦は先日カウンターに座っていた猛らしき
人物を見掛けていたのである。文彦の彼女である友子は、何に
せよ地獄に仏だとして、有り難く好意を受け取るべきだと告げ
る。

ひかるの元に大河原家の父・政之助が声を掛ける。
彼はひかるに、三枝の実家に行き、奥様にご機嫌伺いするのは
失礼に当たらないか?と尋ねる。いつも退屈していたという
政之助はひかるからの伝言を持って彼女の実家に行こうとして
いたのである。ひかるはその好意に喜び、元気でやっていると
伝えて欲しいと語る。

文彦は世間に自分の小説が評価されない事に苛立ちを覚える。
死んだ方がマシだとするが、自殺さえ出来無い男だという。
オレはヒモ同然だと自虐していると、友子はいつか良い作品が
掛けると元気づける。

絹の元に政之助がやってくる。旦那様のために線香をあげたい
事を告げるが、小作人の無勢で失礼かと尋ねる。旦那様が
幼い頃から好きだったという中村屋の最中を持ってきた事を
告げると、絹は懐かしいとして、政之助の家に上げるのだった。

そんな中、勇作もまた三枝家にやってくる。彼は遠巻きに、この
家から絹を追い出そうとして、新しい土地に新居を建てるので
移動して欲しいことを告げる。政之助は何てことを言うのかと
告げる。
そのことを知ったひかるも、母はあの家の父親との思い出を
頼りにして生きている事を告げ、何とか考え直すよう告げる。

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やっぱり生きていた猛

サングラスを掛けてよりゴツイ姿で戻ってきた感じ。
それよりもバーテンの章次が強すぎだろうって事で。

文彦の借金を払って上げる猛

三枝家に義理はあっても、文彦にはそれが通用しないような
気もするが、それでも猛は助けて上げる辺り、出来た人だね。
10万円を出した挙げ句、更に50万円を寄こせば耳よりの情報を
渡すというけれど、大した情報じゃないところが笑える。

ひかるは今でも猛が好きだという事。

文彦は新人賞を取るが、その後サッパリ

一応才能としては認められていたのかな。
ただ時代の波に上手く乗りきれないのか。
太宰治を例に挙げていたけど、同列に扱えるほど文彦には
才能があるのだろうか。

勇作は野望のために三枝家を壊そうとする

まだすぐに出来るとは本人も思っていないみたいだけど、
遊興施設を作るために旧三枝家の土地を利用するみたいだ。
農地を商業地にすることなど出来るものなのか?

その為に絹を実家から追い出そうとしている。
なんとも酷な展開だね。

勇作の父・政之助は、絹に恩義を感じている

今でも礼儀を忘れずに接している姿。
特に気に入られようとして、ツケで最中を買っていく政之助。
妻はそれを知ってヤキモチを焼いていたけど、確かに三枝家の
人たちを高貴な視線で眺めているのは確かなようだ。

勇作とひかるのすれ違い

ひかるは勇作が仕事に自分を利用していることに対して、
ひかるは不満を漏らす。自分は人形ではなく心を持った人間
だという。しかし勇作は育ちの悪さなのか、それとも時代性
を反映しているのか、勇作の妻だという事を忘れるなとして
主としての威厳を保とうとしている。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

友子 …… 松阪隆子 (文彦の彼女)
章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
西野 …… 若林哲行 (県庁)
ヤクザ …… 野仲功
ヤクザ …… 田辺宏章

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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