愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第42話
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勇作はひかるがバーの客と仲良く踊る姿を見て、気まずい雰囲気
が漂う中、ひかるは夜風に当たるために散歩して買える。
自宅では勇作が待っているのが分かると、ひかるは彼に謝罪す
る。しかし勇作は謝る必要はないとして、これまで自分がして
きた我が儘を押しつけたことを謝罪する。自分は事業はもっと
広げたいこと。甲府の土地を思い通りに国にしたい事。これは
ひかるの父が思い描いていた事でも有るとし、その実現のために
はひかるの力が必要であることを告げる。遊興センターの建設
の為、夫婦は力を合わせてこそ夫婦だとして、協力することを
求める。

一方文彦は友子を連れて絹が待つ実家へと戻る。
絹は文彦を見ると、金ならば無いと告げる。文彦は金の無心に
来たのではないことを告げ、東京の家を引き払ってきたことを
語り、これからはもう一度この土地でゆっくりとやり直したい
事を告げる。しかし絹は都合が良すぎないか?と告げ、実家は
継がないとして家を出て行ったこと、そしてどんな事をしても
文学で身を立てると言っていた事を告げ、よくもオメオメと
帰ってこられるものだと告げる。それでも文彦はこっちで
ゆっくり詩を書いていきたい事を告げると、この家は三枝以外
のものを挙げることは出来ないとして、友子を家に入れる
つもりは無いと語る。それを聞くと友子は激怒し、家を出て行っ
てしまう。

その頃、大河原家では、クラブの経営こそ順調なものの、実家
の大河原旅館は赤字続きで家族会議を開いていた。これからは
旅館の方にもホステスを呼び込んで客引きすべきではないか
という勇作。しかしそれを聞くとひかるは、大河原家の暖簾が
汚れるのではないか?という。自分は嫁いでから8年間、女将の
静子の事を見てきたが、彼女がどれだけ暖簾を大事に守ってきた
かを知っていると告げる。事業は綺麗事ばかりではやっていら
れないとする勇作だが、それを聞いて静子も時代なのでやり方
を変えなければならないのも分かるが、もう少し考えてから結論
を出そうという。
ひかるは割烹が看板なので、心のこもった料理を出すことに
力を注ぐべきだとするが、戦後で食料がなかなか入らない現在
なかなかそれも難しい者があった。

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勇作もこれまでの態度に反省

ひかるに対して冒頭から謝罪する姿があった。
ただこれにも伏線が有り、ひかるに実家に居る絹を説得して
欲しいという意図が有るようだ。

しかし勇作の野望は、形は違えど伝右衛門が考えていた地元
産業を栄えさせる為の一つの方法論かも知れない。

文彦は実家に戻るが・・・

伝右衛門が生きていた頃、散々衝突し、自分は文芸の道を歩む
と言っていた事。しかも激動の都市・東京で活躍することを
告げて出て行ったこともあり、絹にとっては受け入れがたい
ものが有るのかも知れない。

大河原旅館の今後

大成功を収めている大河原の中にあって、原点とも言うべき
旅館の経営が赤字だという。
客も語っていたけど、観光地でも無い土地柄で旅館というの
も少々客を呼び込むには不足するものが有るのかも知れない。

旅館の客層も悪くなる?

なんとハナに襲いかかる客の姿があった。
ただビールを届けただけなのに、女将から隙があるからだとして
怒られてしまうハナ。客を見分けられないとダメだとするが・・

ひかると文彦の再会

2年ぶりだという兄妹の再会。
どちらも大河原家に養って貰う身という肩身の狭さが何とも
言えない。ひかるに猛が生きている事を告げようとするが、
邪魔が入って次回に持ち越し。

あの復員兵は一体何を意味するのか?
単に猛と見間違いするだけの役割なのか?


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

友子 …… 松阪隆子 (文彦の彼女)
章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
秘書 …… 吉見文
旅館の客 …… 飯田和平
旅館の客 …… 山口純平
復員兵 …… 玉田拓司

ナレーション:中西妙子


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