愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第45話
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猛は生きて帰ってきた。しかし空白の8年に猛は変わっていた。
ひかると和尚の光明寺で劇的再会を果たすも、猛は大河原家に
牙を剥く。そんな猛の姿はひかると絹を極限まで追いつめた。

伝右衛門の仏壇の前で絹とひかるは生きる意味もなくなったと
して、そちらの世界で親子仲良く暮らそうと呟く。ひかるも
同意する仲で、突然泥酔した和尚がやってくる。
法要の帰りにお土産を貰ったので一緒に食べようという。
和尚は酒と女さえ居れば世の中何も要らないとし、酒でも飲ま
ないと線香の臭いでやっていられないという。和尚は二人を
なんとか楽しませようとする。そして家でそのまま寝てしまう。
和尚は自分たちが落ち込んでいるのを察してきたのだろうと
告げ、ひかるはこれ以上昔に縋って生きるのは辞めようと告げる。
昔は昔、今は今。そう考えれば辛くなくなるという。自分は
8年の間そう思って生きてきたことを告げ、猛が生きている
と思うから辛いのだと語る。あれは別の人。運命には負けたく
ないというひかる。絹はそんなひかるの姿を見て、貴方に
教えられるようになったと告げ、死んだら負けだと語る。

ひかるは帰宅する。
勇作はひかるに絹の様子を尋ね、そろそろ隠居場に移って
もらった方が親孝行になるのではないか?と問いかけ、ひかる
からも話してくれと頼む。時間を下さいというひかる。

猛の事を石川に調べさせたという勇作。
猛は都内で8件もバーを持っており、トラックを買い取り陸運
会社を経営、そして西口のマーケットの権利を持っていると
いう。まだまだ調べれば出てくるかも知れないとのこと。
用意して彼に逢わないと痛い眼に逢うと勇作。

旅館に客がやってくる。
客の望みに対応し、ストリップも用意する女将。
しかし客に出した料理が腐っているとの事で、旅館は大打撃。
下手をすると営業停止になる事態に陥る。勇作は手を回して
なんとかそれだけは辞めさせようとするが、その為には食料
問題を解決しなければならなかった。

そんな中、山内が客を引き連れてやってくる。なんとそれは
猛だった。

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ひかると絹は自害しようと考える

和尚がこなければ最悪の事態になっていただろうね。
実にナイスなタイミングで現れたな。
しかしこの和尚、なんだか和尚としてはあるまじきな愚痴を
零していたぞ。

昔に縋って生きるのは辞めると決意

絹にとって伝右衛門との過去こそが生きる原動力な気がするが、
それを捨ててしまうという事なのか。

ひかるは確かに過去は捨てた方が良いのかも。

しかし猛が酷いことをしているとは感じないのだけど、絹たち
は何をそんなに嫌っているのか。

猛は大成功を収めるビジネスマン

東京で商売をしている猛と、地方で活動している勇作とでは
ちょっと比較にならないものがあるのかも知れない。
バーだけでなく、陸運会社やマーケットの権利を持っていると
の事。
勇作も結構手広く商売しているような感じだけど、旅館が
潰れても他にも商売は有るような気がする。

旅館の料理が腐っていた

そんな店があるのかと小一時間だけど、食糧不足の時代には
そんな事もあったのだろうか。

共存共栄を求める勇作

所謂win=winを求めたものだけど、猛は食料物資を新橋の第三
ホテルと業務提供し流すことに決めたのだという。
食料品は田舎の方が融通が利きそうだけど、無いのかな。

もう二度とひかるの事を疑ったりしないと誓う勇作

次の瞬間、ひかるの東京行きに於いて、既に疑っている勇作の
姿がいる。なんて面白い人なんだ。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

西野 …… 若林哲行 (商工課長)
友子 …… 松阪隆子 (文彦の彼女)
章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
秘書 …… 吉見文
石川 …… 小野泰次郎 (勇作の従業員)
山内 …… 新井量大
和尚 …… 内田朝雄

旅館の客 …… 桑野幸三郎、小高三良

ナレーション:中西妙子
JAZZ 柳オールディーズジャズバンド


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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