愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第47話
--------------------------------------------------------
ひかるは猛の部屋に行くも帰宅していない事が分かり、雨の中
BARの前で待つ。12時が過ぎる頃、BARに立ち寄った猛はひかる
が来ているのが分かると店の中に入れる。濡れた着物を乾かす
為にタオルを貸す猛は、ひかるのために酒を注ぐ。
飲み慣れないひかるは咳き込んでしまうが、互いに顔を見合い
笑い出す。久しぶりに猛の笑顔を見たというひかる。近くに
有ったレコードを聞きたいというひかるのために音楽を流す。
一緒にカウンターに座ってお酒を飲む二人、ひかるはお酒が
こんなに美味しいと思ったのは初めてだという。心まで温かく
なったと告げる。しかし酒の力は良いことばかりではないと
告げる猛。自分は忘れるために飲んだ事を告げる。
猛はひかるに軍の放出食糧に関しては何度来られても無駄だと
告げ、その事はご主人が一番良く解っているだろうと告げる。
かつて絹に自分は大河原と同じ人間になってしまったと言われた
事を語る。

猛はひかるに金を持つことがこの世の中で力を持つことで有る
事を告げ、俺がここまで来たのには人殺し以外は何でもして
きたことを語る。錯覚や誤解するのは自由だが、商売には何の
役にも立たない事を告げ、情には動かされないと告げる。
そしてひかるに帰る様告げると、そこに先日のヤクザがやって
きてひかるを人質にする。ナイフを手にしたヤクザは猛目掛け
て突進するが、上手く交わして臨戦態勢をとる。しかしひかる
が刺されそうになると、猛はひかるを庇って背中を刺されてし
まう。しかし猛はヤクザを退治する。大したことは無いとするが
ひかるの前で意識を失って倒れてしまう。

すぐに猛の部屋に連れて行くと、章次を呼ぶ。彼は元医者の
卵だと言い、ボクシングばかりしていた事を語る。怪我は大した
事はないのでじきに治るという。警察沙汰にするのは不味いので
病院には運ばないという。ひかるはせめて猛の看病をしたいと
して、一晩中猛に付きそう。

--------------------------------------------------------

ひかると猛が共にする一夜

ひかるを庇って猛が刺されるわけだが、猛の強引な金の貸し借り
が招いたことなので、ある意味では自業自得なのかもしれない。
それでもひかるにとっては三度の命を救って貰った象徴的な
エピソードで、かつての猛の傷痕がまた上手く二人の長い付き
合いを臭わせる物だった。

猛はあくまで商売だとするが・・・

勇作が金を出したら本当に食料を渡すのだろうか。
ひかるの顔を立てることなく一蹴する猛だったけど、手ぶらで
帰すのもちょっと可愛そうだったね。

秀子の主張があまりに強引

猛は刺されたので何もなかったとするひかるに対して、生きて
欲しいと思って献身的に看病したのだから同じ事だという。
どう論理付ければ同じ事なのだろうか。
秀子が強引に問題を広げた感じだね。

勇作は友子と浮気

これで離婚する事も可能だけど、この時代の男女はそう簡単に
は別れないものなのかな。
文彦が相当怒っている感じだけど、勇作に対して反旗を翻す
ようなことになるのかな。

勇作の分かりやすい態度

ひかるが猛との交渉に失敗したとしても、やたらと気遣う姿を
見せる勇作。友子と浮気したことで、随分心が広くなって
しまった。

更に西野経由で副知事が食糧問題をなんとかしてくれそうだと
いう公算が立ったことで機嫌が良かったのかも知れない。

ひかるを疑う勇作

東京に送り出すときにひかるの事を二度と疑わないとしたセリフ
は一体何処に行ったのか。自分の浮気は余所に、ホント身勝手
な人だね。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

友子 …… 松阪隆子 (文彦の彼女)
富田章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
ヤクザ …… 田村祐治

ナレーション:中西妙子
JAZZ 柳オールディーズジャズバンド


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system