愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第50話
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勇作は盲腸で倒れ、手術・入院する。
病院のベッドの中で嫌な夢を見たとしてひかるに語る。
夢の中で猛と闘ったが何度攻撃しても手応えが無く、逆にアイツ
の方から首を絞められたという。ひかるに対して、決してアイツ
の所には行かないでくれと頼む。アイツは何故今さら山梨に帰
って来たのか?と問い、恐らくオレを叩きのめしてひかるを
取り戻しに来たのだと警戒する。しかしひかるは私は貴方の妻
だとして、猛の元には行かない事を告げ、病気になって気が弱く
なったのではないか?と告げる。

その頃猛の事務所では、猛と章次は話し合う。
駅前の郵便局の跡地を勇作が安く買い上げようとしている事。
それを知って猛は自分たちもそこを買いに行くとし、大河原の
計画を全部ぶっつぶすという。
そんな中、絹は出掛けた序でに猛の好きな信玄餅を買ってきた
という。これまでの猛に対する絹の態度とは一変した事に驚き
を覚える。すると文彦がやってきて、金時計を仏壇に返した
事を知ってから誤解していた事が溶けたみたいだという。猛は
三枝家復興の希望だと告げると、猛は期待されるのは迷惑だと
告げる。戦争が彼を変えてしまったと章次は告げる。

勇作は家族を病院に集める。そして大河原家の金融、不動産
キャバレーの全権を入院している間、ひかるに任せる事を告げる。
しかし秀子と母・静子は反対する。ひかる自身も無理だと告げる。
妻が夫の変わりを勤めるのは当然のことだという勇作。
しかし秀子はキャバレー"銀馬車"は自分のやり方でこれまで
やってきてようやく客が付き始めた事を訴え、冗談じゃないと
告げる。それを受けてひかるは勇作に店だけは秀子に任せたら
どうか?と進言する。

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勇作は猛の影に怯える

夢にまで猛の事を見るようになった勇作。
まぁ彼に怯えるという事は、自分が今までやってきたことの
罪深き事実を認識しているという事でもある。

郵便局の跡地を巡って激しい争いになる

資金力では猛側に部がありそうだけどね。
この土地はこれまで勇作が手に入れようとして投資してきた
とのこと。ひかるはまたしても猛に頼みに行くが、当然ながら
断られる。

勇作は全権をひかるに渡す

勿論病気の間だけだろうけど、猛の最大の敵・最大の弱点は
ひかるである事を知って、勇作は意図的にぶつけようとした
のだろう。ひかるを目の前にすれば、猛は邪魔しないとでも
思ったのか。

猛に対する絹の誤解が解ける

猛が伝右衛門にもらった金時計を、もらえるに値する人間になる
まで仏壇に返しに来た事で、絹は猛に対する態度を軟化させる。

猛も一緒に食事を取る

ひかるの提案で、猛も絹やハナたちと一緒に食卓を囲むように
なる。しかしハナは自宅に帰れば家族が居るのではないのか?

ひかるは猛が食費を入れれば、抵抗感が無くなるだろうとして
上手く猛を引き入れた。

ひかるは絹の気持ちを代弁

絹の唯一の望み、心の支えとして、猛が戦争から無事に戻って
くることを祈っていたという。それ故にこれからも一緒に母と
食事を取って欲しいとの事。それを絹自身が聞いている所が
また良くできた展開だね。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

石川 …… 小野泰次郎
富田章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)

ナレーション:中西妙子
JAZZ 柳オールディーズジャズバンド


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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