愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第54話
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猛と秀子が一晩を共にしている事を聞いて、ひかるはその日
眠ることが出来なかった。二人の事を考えまいとする度に変な
妄想にとりつかれるひかる。
秀子は朝帰りすると、ひかるに昨晩は猛の家に泊まった事を
告げる。そしてこの気持ちは真剣である事を語る。
猛の心の中にはあなたの事を今でも思っているが、心もいつか
私の物にしてやると宣言する。ひかるは私には関係ないことだ
と告げる。

朝帰りした秀子のことを勇作が問いつめる。
母は勇作が怒るのも当然で猛は大河原家の敵だという。秀子は
本気で好きになったこと、そして結婚したい旨を語り、兄さん
だって三枝家のひかると結婚した事を指摘。ひかるは大河原家
を敵だと思っているし心は今でも三枝家だという。私ならば今
の猛を大河原の人間にしてやると告げると、勇作は秀子を何度も
殴りつける。その騒ぎを聞きつけてやってくるひかると政之助。
政之助は秀子の好きにしてあげろと告げ、二人が一緒になれば
三枝と大河原家の溝が埋まる事を語る。そして秀子が行って
恨みを溶かしていけば良いという。静子は政之助に対して、
小作人根性が相変わらず抜けていない事を告げると、同じ土地で
生まれた物同士なのに何故いがみ合うのかと告げる。
猛は横浜で生まれた外部の人間で野良犬と同じだというと、
政之助は秀子にこんな家には帰ってくると告げ、彼女を送り出す
のだった。

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猛と秀子の朝帰り

これまで何度もいがみ合っている秀子とひかるだけど、今回
は既成事実も含めて、秀子側に精神的な有利さが回ってきた
感じがする。

秀子と勇作は大げんか

確かに秀子の言うことにも一理ある。
勇作は三枝側の人間と結婚したのに、どうして自分は猛と結婚
しては行けないのか。
この二人の間に立つ政之助がまた良い役割を果たすな。
政之助と絹がいる限りでは両家の関係はそう大きくは揺るがない
気がするけど、この二人が死んだら猛も本格的な攻撃をしかけて
行く気がするね。

ヘルスセンター建設予定の大河原

金が無いとか言いながらもなんだか結構大きな計画を打ち立てて
いる感じだね。当然猛はそれを阻止するために、章次と動いて
いる。
前回章次とは喧嘩したけれど、猛が大河原家の情報を掴むため
に秀子の事を招き入れたことを知って機嫌が戻った様だ。

絹はどじょうと豆腐が好き

ひかるは母に精力をつけるためにそれらを持ってくる。
しかしシメジが無いとして、台風が近づく中、山まで採りに行く
彼女。当然ながら山から下山できなくなる姿があった。
猛が迎えに行くことで、山小屋での一夜を過ごすことになる。

勇作は心配

石川を使ってひかるの居場所を突き止めようとする。
猛と一晩を共にさせたらどうなるかと心配する彼。

猛はひかるに迫る

今までひかるに近づこうともしなかったのに、今回は随分積極
的に近づいてきた。何故秀子を?という問いかけに、猛は俺が
人を愛せると思うのか?とし、ひかる以外とならば誰でもよかった
事を告げる。そしてひかるに対して、あなたも俺と同じ事を
したのだと訴える。

ひかるが勇作に尽くした訳

金で買われたとは思いたくなかったこと。大河原のために
生きていけば人として生きていけるかと思ったことを告げる。

そんな彼女に今は女性として幸せなのか?と問う猛は、なんだか
酷な質問をしているような感じだね。

猛がもう一度やり直そうとした理由

文彦が落ちぶれているのを目にした事。
背中には旦那である伝右衛門が居て、白辺村が戻れという
導きが有ったのだという。そして三枝の失った物を取り戻そう
とした事。しかしそれには多くの人間を破滅に導くとして
ひかるは反対するが、破滅するのは勇作と一部家族だけという
気がするが気のせいだろうか。

猛がご破算にする条件を提示

ひかるにこのまま逃げて東京で暮らそうという。
かつて駆け落ちしようとして出来なかったことを今やろうとして
いる現実。ただそうなると絹を捨てていくことになるから難しい
よね。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

富田章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
石川 …… 小野泰次郎

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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