愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第55話
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入山したひかるは嵐で下山できなくなり、一晩を山小屋で過ごす。
心配して迎えに行った猛と山小屋で一晩を明かす。
猛はひかるに、俺って変わったでしょう?と告げると、ひかるは
分からないという。自分の中で何かが壊れたのがよく分かると
いう。和尚が言っていたが、戦争で多くの若者が猛のように
心を痛めたのだという。戦争から戻ってきた後もひかると会い
たいとは思わなかったが、ある時文彦を東京で見かけた際に、
これではダメだと思ったという。旦那様が白辺村に戻れと言った
気がしたと告げ、心の中で死んでいたものが蘇ったという。
それは三枝家が失ったものを取り返すというものだった。

猛は帰宅し、絹に報告する。
絹は猛が必ずひかるを助けてくれると思ったと告げ、旦那様に
線香を与えて欲しいと告げる。
絹は今回の一件は幼いときにひかるがマムシに噛まれたときを
思い出すわねと告げられる。

勇作の元に戻ったひかるは、彼から昨晩のことを正直に答えろ
と言われる。何もないとするが、嘘をつけとし、猛と10時間も
一緒に居たのだろうと告げる。ひかるは汚い想像は辞めて欲しい
とし、信じて欲しいと告げ、何かあったら帰ってきては居ない
という。神にかけて誓うか?という問いかけに、彼女は頷く。

秀子はひかるの元にやってくる。
猛は何処にいるのか?とし、夕べは一睡もしていないという秀子。
人がこんなに心配しているのに酷いとし、ひかるに夕べ猛と
何かあったのでしょう?と問いつめる。しかしひかるはいい加減
にしてと一言だけ告げる。
秀子は、三枝の実家で寝ている猛の元へやってくる。
どうしてこんな所で寝られるのかとし、夜通し心配していた
のに酷いという。今更ひかるを好きなんて言わせないと語る。

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猛とひかるの山小屋での一夜

猛は戻ってくるまでの状況をひかるに語って聞かせる。
そして自分は三枝の失った物を取り戻すために、大河原家を
つぶす事を宣言する。

勇作は相変わらずひかるに対して不審さを感じる

ひかるが猛に気があることを知っているし、何よりも自分が
汚い方法を使って結婚したことを実感しているために、そんな
不安な気持ちで溢れているのだろう。
まぁ自業自得って感じもする。いつまでもそんな不安な気持ち
を抱きつつ生活していかねばならないね。

嵐の夜から2ヶ月の歳月が過ぎる

一気に時計を進めたなと思ったら、ひかるに妊娠三ヶ月の事実
を浮かばせ、お腹の子は山小屋での一晩で出来た子供では
無いかと疑心暗鬼にさせるためのもの。
本当のところは、二人に関係があったのだろうか?

猛は探偵を雇い、勇作の会社、"大河原商会"を調べる

財政状況、そして資産・経営状況を知るベル。
銀馬車は独立会計になっており、名義は秀子であること。
現在客の入りも悪く、このままいけば潰れること。
大河原商会のバックには、甲府中央銀行の頭取がついている事。
この一角を崩すことが、大河原を破滅に導くための決定打と
なりそう。猛はロバート大佐と面会したがっていたが、一体
彼はどんな役割を果たすのか。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)


富田章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
佃五郎 …… 吉原正皓
マネージャー …… 能登裕康
西野 …… 若林哲行
探偵 …… 越村公一
朱実 …… 麻生けい

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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