愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第57話
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ひかるが妊娠した事を知った大河原静子は、お腹の子が勇作の
子である確証はないとし、産婦人科医に金を積んで堕胎しよう
とする。それを知ったひかるは子供を安全に産むために実家へ
と戻る。

帰省して2日後、勇作がひかるの元を尋ねる。
ひかるの体の具合を心配し、家を出るのも分かると彼女に同情
し、母も後悔している事を語る。無理矢理に子供を堕ろそうと
した事。俺が厳しく母を責めたので、落ち込んで昨日からろく
に食事も取っていないのだという。自分に免じて許してくれと
し、戻ってきてくれと頼む。しかし安心して子供を産みたい
とするひかるは、勇作に家に帰ってくれと告げる。そういう
気持ちには慣れないと。勇作は俺が頭を下げているのにと憤怒
するが、一連の会話を聞いていた絹がやってきて、ひかるの
言うとおり今娘を帰すわけにはいかないと告げる。ひかるは
8年間大河原家の人間になろうと努力して頑張ってきたのに、
戻ってくるとは余程のことだという。ここは冷却期間が必要
であるという。
勇作は話を切り返し、この屋敷に居られるのもそう長いこと
ではないとし、レジャー施設の建設の為に一ヶ月以内に屋敷を
取り壊すので、ここからは出て行ってもらうと告げる。既に
県の認可も下りているのだと。絹は既に覚悟は出来ている事
を告げる。

ハナは猛の元に行くと、大河原が屋敷を一ヶ月後に取り壊そう
としている事を告げる。

帰宅する勇作は猛の前にやってくると、話があるので4時に
銀馬車に来てくれという。
絹は伝右衛門の仏壇の前に立ち、いよいよ屋敷を手放すことに
なった事を報告。そしてひかるに三枝の血を引く跡継ぎが出来た
事も報告する。

猛は勇作よりも早く銀馬車に来ていた。
そして勇作が入ってくると突然ドラム音を鳴り響かせる。
進駐軍の兵士に習ったのだという猛。
勇作は猛にいつまで俺に楯を突くつもりか?と尋ね、秀子にまで
ちょっかいを出すのは何故かと語る。男女が愛し合うのは自然
の事だろうという猛に対して、秀子だけでなくひかるも人質に
取るのか?という。それを聞いた猛は微笑むと、随分肝の小さい
男だと告げ、あんたはひかるとの事を誤解しているという。
俺にとってひかるは高嶺の花で指一本触れることの出来ない存在
だという。秀子をどうするつもりか?と尋ね、一連のことは猛
が仕組んだ事だろうという。秀子を腑抜けにして銀馬車を奪おう
としている事。秀子が経営しないのならば俺が再び店を取り仕
切るという勇作に対して、法律的には秀子の物なのでそれは
無理だと語る。
お前は8年前に汚い手を使って伝右衛門を死に追い込み、全財産
を奪った事。屋敷や財産には手をつけないとの理由でひかるを
奪ったにもかかわらず、今になって約束を破ろうとしている
事を指摘。どんな手を使っても屋敷は守ると猛は告げる。

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ひかるは実家に帰省

鬼のような勇作の母の行動によってひかるは帰省することに
なった。階段から滑り落とそうとしたり、医者に金を積ませて
堕胎させようとするなどとんでもない人だよね。
勇作が迎えに来るも帰らないという。このまま最終話まで
帰らないような気もするな。

いよいよ勇作の攻勢が開始か?

三枝の屋敷を壊してレジャー施設を建設するという。
一ヶ月後を目処にしているとの事だけど、猛が調べた所による
と、大河原商会の資金は郵便局の跡地を購入してビルを建てよう
としている計画によって尽き掛けているとの事。

猛と勇作

二人で話し合いをする機会が出来た。
銀馬車で猛がドラムを叩くシーンは、石原裕次郎を意識した
ような感じの場面。突然音が鳴り出したので見ている方も驚いた。
猛は勇作を潰すとは決して言わず、屋敷を守る事を強調する。

猛は秀子に結婚するか?と告げる。

秀子が嬉しそうにするのを見ると、その裏で猛が何を思っている
のか気になる所。
秀子は実家に戻って結婚することを告げると、政之助以外は
猛反対。特に勇作は彼女を殴り、兄妹の縁を切ると告げる。
秀子も一歩も引きない姿。

大河原家に資金的余裕はない

駅前の郵便局の跡地にビルを建設するために5千万円を投じて
いる。その殆どが銀行から借りたもの。絹たちに家から出て行く
様告げたのはこけおどしだった事が判明する。


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)

探偵 …… 越村公一

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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