愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第60話
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ひかるが妊娠したことで周りには多くの波紋を残した。更に
秀子と猛が結婚したことによって新たな波紋が広がっていく。

勇作が買い占めた駅前の土地は来月から整地が始まり、建設に
着工されるという。それまで一ヶ月、何とか足を引っ張るため
に動かなければならないという。猛はデパートの前の土地を
買い取った事で、そこで養豚場を作る事にする。

一方その事を勇作は知って激怒する。
デパートの目の前で豚を飼われたら誰も店に寄りつかなくなる
という。県が許可するはずはないのではないか?とし、西野を
呼び出して事情を聞く。すると一週間前に建築の許可が下りた
事。全ては上の命令だという。西野はひかるも隣にいたので
話しづらそうにするが、勇作は彼女も大河原商会の役員なので
遠慮無く話してくれという。すると恐らく児玉部長がこの
一件を動かしている様で、養豚場は進駐軍の食料調達が目的
なので断りづらいのだという。またしても進駐軍・・あいつの
切り札だなと呟く。西野は別の土地に移転してもらうしか方法は
無いとすると、勇作はアイツは金目的の嫌がらせを仕掛けてきて
おり受けて立つしかないという。
更に悪材として存在しているのは、先日佃組の構成員が富士
印刷の取り立てに行き、そこで上原シンイチロウ社長(41歳)を
殺害していた事。何の関係があるのか?という勇作に、大河原
商会と佃組の関係は世間から見れば癒着していると思われて
おり、大河原商会が買い取った債権の取り立ての為の殺人だと
例え罪に問われなくても、世間からのイメージはそう転じる
はずだという。
そんな中、板前の男が勇作の元にやってくる。
進駐軍からの肉や野菜が一切届かず連絡したところ、取引の
中止を一方的に言い渡してきたというのである。

その頃、キャバレーで猛はこの事件を担当している山梨新聞の
三浦記者と会う。かつて佃組は戦乱の混乱期には治安の面で
役に立っていたが、最近は横暴さが目に余るという。私は町ぐ
るみで暴力の追放を唱えていきたいとすると、猛も協力する事
を約束する。


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猛の攻勢

なんとデパートの前に養豚施設を作るらしい。
これほどの嫌がらせは無いよなぁ。県職員もよく許可した感じ
がする。このために猛は将軍と会うよう求めていたのかな。

猛の切り札は進駐軍

勇作は猛が進駐軍を味方につけている事にウンザリしているけど
肝心の勇作の切り札は、ひかるだけどね。
今まで彼女を頼りに何度猛を説得したと思っているのだろうか?

佃組と大河原商会の癒着

借金の取り立てでいよいよ命を取る所まで来た。
直接関係ないとはいえ、確かに大河原のネックポイントとして
存在しているのがこの佃組だ。

しかも今回猛の側近の命まで奪いにかかる所を見ると、流石の
ひかるも勇作に対する視線を変えるか?

ひかるのエゴ

猛に対して甲府から出て行ってと告げる辺りに、徐々にひかる
の魅力が失われていく。
ガチの戦いになると、やっぱりひかるが勇作を守ろうとしている
事や、猛のことだけを一方的に非難している彼女の性格を疑う
所もある。

攻める者・攻められる者

かつての勇作も怖い者なしの時代が有ったと思うが、現在は
保守的な一面も持ち合わせているので、猛がヘビみたいな執念
を見せることに恐怖を感じている様だ。

しかし勇作は猛はかつての自分だと認識していること。
そんな事情をひかるの前で語る辺り、相当不安に感じている事
だけは確か見たい。

勇作には資金が無いのではないか?

土地は買ったけど、駅前のビルを建設する余裕はないとして
いたのに、何故かビルの建設は着工されようとしているわ、
レジャー施設に対する夢も諦めていない。
それだけ手広く広げても難しそうだね。

佃組の悪事は正確に伝わっていくか?

今のようにメディアが発達している現状ならばまだしも、
新聞の影響力はどれほどのものなのか。
明らかに猛の方が有利だと思うのだけど、暴力団の件に於いても
上手く封じて攻勢に転じることが出来るか?


川端猛 …… 渡辺裕之 (孤児)
三枝ひかる …… 田中美佐子 (長女)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 佐藤仁哉 (長男)

大河原勇作 …… 長塚京三 (大河原旅館、金融業)
中村はな …… 千野弘美 (使用人)
大河原静子 …… 福田公子 (勇作の母、旅館の女将)
大河原秀子 …… 芦川よしみ (勇作の妹、専門学校生)
大河原政之助 …… 犬塚弘 (勇作の父)


富田章次 …… 国枝量平 (バーのマスター)
朱実 …… 麻生けい (ホステス)
稲垣 …… 坂田祥一朗 (勇作の部下、藤沢を尾行させる)
秘書 …… 吉見文 (勇作の会社)
石川 …… 小野泰次郎 (勇作の秘書)
西野 …… 若林哲行 (県職員)
板前 …… 甲斐正一
三浦 …… 井上高志 (記者)
佃五郎 …… 吉原正皓 (ヤクザ)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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