華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1)(2)(3)(4)(5)(6)、下飯坂菊馬、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1)(2)(3)(4)(5)、花堂純次(6)、福田真治、井村次




第6話
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一也は10才で母を失い、母をもてあそんで殺した景清を倒すこと
を誓う。20年後の昭和15年。

一也は景清を暴漢から助けたことで屋敷に招待され、柳子と共に
屋敷の庭を歩いている際に、彼女に強引にキスをする。私を
何だと思っているのか?とし、絶対に許せないとつぶやく。
その様子を圭吾が見ていて一也に近づく。
内地には内地のしきたりがあるとし、人と接する際には礼儀を
知らないと大怪我することになると忠告する。しかし一也は
どんな大怪我をしようとも、大陸の野犬根性は抜けないという。
それならば朝倉家には立ち入るなとするが、自分は華族が一番
嫌いでそんな奴らからの指図は受けないという。圭吾は女性に
あんな真似をしたら今度は許さないと警告する。

食事の際に、琴子は一也から大陸でのことを色々と知りたがる。
一也は大陸では羊を丸ごと食べるのが最高のご馳走だとし、今
でも月に一度はかぶりつくことを語る。柳子は羊なんて野蛮な
食べ物だと非難するが、食生活は人それぞれだという景清。
景清は一也に助けてくれたお礼がしたいことを口にすると、
一也はそれならば頼みがあると告げる。男爵の新しい事業に
自分も加えてほしいというのである。ぶどう園に興味を持つ理由
は何か?と尋ねると、男爵と一緒にやれることは名誉なことだと
いう。景清は朝倉の名前を利用したいのか?と問うが、一番の
目的は経営の理念を学ぶことだという。一也は、まずは一度
ためしに使ってほしいと語る。男爵は口で言うほど簡単なもの
ではなく、自分はワインを金儲けのとして作るつもりはない事
を語り、貧しい農民の心を少しでも豊かにしていくことだと告
げる。一也は私なりのプランを練って数日後に見せに来ると
約束する。

一也が帰った後、家族のものたちは一也が食事の際に仕事の
話をしたことについて礼儀知らずだと一蹴する。柳子も不満か?
と尋ねると、彼は強欲で野蛮な男だという。しかし琴子だけは
近くにはいないタイプの人で面白いという。景清もまた彼の目は
修羅場を生き抜いてきた男の目だとし、強さがあるので試す
価値はあると告げる。

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一也は柳子に対して突然キスする。それを見ていた圭吾は一也
に警告する中、一也は景清に取り入り、自分も葡萄園の事業への
参加の打診と、チャンスを与えてくれる様求める。

景清が思ったほど悪人としての顔を持っていない所が意外と
いえば意外。金儲けのためのワイン作りではなく、貧しい農民
の心を救うための心情が存在する。

何処でまかり間違い一也の母の事を傷付けてしまったのかが
気になる要素として存在するが、親から反対されたとか、
誤解が有りそうな感じもするね。

警戒心を持つ朝倉家の中でも、琴子は一也の存在を明るく見て
いるし、彩子の存在がどういう形で一也と関わり、柳子の気持ち
を揺さぶっていくのか。

柳子が彼を否定している態度とは逆に惹かれているであろう
心情がにじみ出ているし、そんなオーラを出したら益々一也に
弄ばれてしまう所が有るんだろうな。

柳子のツンツンした行動だったり、学友たちとの会話の中で
上品に振る舞い"ごきげんよう"と立ち去る姿に、魅力を感じる
のは確かなようだ。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
秘書・マイ …… 松下真由子
巴 …… 吉沢ゆかり
学友 …… 星真理、岡村弘子、飯塚容子、江成早百合

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉の執事)


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