華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-7)、下飯坂菊馬、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1)(2)(3)(4)(5)、花堂純次(6)(7)、福田真治
井村次雄



第7話
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乗馬をしていた柳子は一休憩のために小川で水浴びしていた
所、そこに一也が通りかかる。柳子はそれに気がつきすぐに服
を着ようとするが、柳子の服には毒蛇が紛れており、彼女に
飛びかかって腕に噛みつく。すぐに一也は手当てしようとする
が、柳子は近付くなとして遠ざけようとする。強引に治療を
進め噛まれた腕から口で毒素を吸い出す一也。気絶した彼女を
葡萄園の休憩小屋に連れて行き寝かせる。
一也は寝ている彼女を見つめながら、お前がぬくぬくと育つ間
に俺は苦しんできたとして、どんどん苦しめと睨み付ける。

柳子は気がつくとすぐに飛び起き一也から離れようとする。
一也はまだベッドから離れない方が良いとし、これから高熱に
魘されるハズだという。もっと素直になった方がいいとし、
人が親切にしているのに礼儀知らずにも程があるという。
一也は意地悪し、今のアンタをカメラに納めておけば良かった
と告げる。

その頃、柳子の様子が最近変だと妹・琴子は母・貴久子に語る。
そんな中、一也が柳子を抱えて屋敷に戻って来ると、家中の者
は大慌て。特に圭吾は柳子に何をしたのか?何故一緒になったの
か?と問いつめる。一也はこの家族は礼儀知らずな人ばかりだ
と非難する。

景清は一也が通りかからねばどうなっていたかと胸をなで下ろす。
貴久子は柳子のお転婆が過ぎると呟く。またしても一也に
借りが出来たという景清。あの男が葡萄園に居たのは偶然なのか?
と問う妻は、何だか偶然にしては気味が悪いという。何か狙い
が有るのではないかと疑う。

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毒蛇に襲われた柳子の事を助けた一也だが、柳子はそんな彼を
毛嫌いし無礼な態度をとり続ける。しかし一也が朝倉家に執拗
に近付く事に、朝倉家も不信に感じていく。

もう少し一也は紳士的な態度を取っていくかと思われたが、
思った以上に怪しい人物像として描かれているので、朝倉家が
警戒心を持つのも分かる気がする。

柳子が怪我をした後の一也とのやりとりは、確かに柳子の粗相
が目立つも、一也自身の対応も正直とても嫌ったらしい。
今まで柳子の周りにいなかった野性味溢れるワルそうな男という
のをイメージしているのかもしれないが、この時点ではまだ
一也のそんな意識を視聴者に提示しない方が良かった感じ。

柳子が蛇に噛まれた傷跡を見る度に一也のことを思い出すと
するその辺の刷り込み具合はとても上手く、常に柳子が一也を
意識するような印を付けた感じ。
嫌っている感情とは逆に、魅力を感じている感情もまた存在し
その感情をいつ自分の中で認識していくのか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり

ナレーション:中西妙子

平沼 …… 中島元 (朝倉の執事)


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