華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-8)、下飯坂菊馬、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)、花堂純次(6)(7)(8)、福田真治
井村次雄



第8話
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ケーキを作る柳子は、妹や母と切り分けて食べようとする。
すると柳子の事を父・景清が呼びつける。そこには一也が屋敷
を訪れていた。父は娘に先日のお礼をきちんとしていないだろう
とし、今お礼を言いなさいと諭す。しかし柳子は助けてくれと
頼んだ覚えはないとして、無礼な態度を見せる。柳子はきぬに
対して何故一也が来ていたことを話さないのかと当たり散らす。
その姿を見た妹は、どうして助けてくれた人をあそこまで嫌う
のか?と疑問に思う。

一也が来たのは景清の葡萄園の経営企画書を持ってきたもの。
しかし数回にわたり再提出した案は悉く突き返され、今回もまた
君にはこの仕事は無理だと失望される。プランはやはり自分で
作るべきかと景清。一也の努力は認めるがと告げた上で、君の
狙いは何なのか?と一也に問う。私の目が節穴だと思うか?と
いう景清は、何故私の事業にそこまで執着するのかと問う。
しかし話すようなことは何もないと一也は告げる。

母は柳子に対して、最近のアナタの行動には目に余るものがある
と告げ、心を乱す理由は何か?と問う。柳子はあの男が嫌いな
だけだとし、何度追い払っても近付いてくるあの男が嫌いなだけ
だという。柳子は父に言って二度と屋敷に近付かない様にして
欲しいとするが、父は心配には及ばず、彼に先ほど引導を渡した
と語る。しかし父は柳子に対して、いつまでも美しく輝いて欲し
い願いに違いはないが、ただ飾りや気高さも過ぎれば不快になる
と忠告する。朝倉家として気品を持つのも大切だが、過ぎれば
自分本位で我が儘、そして傲慢になると告げる。柳子はその非
を認めて謝罪し、父のお陰で心が晴れたと告げる。

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一也は朝倉家と関わり合いを持つために葡萄園の経営に関わる
様努力するが、利益ばかりを追求する彼の計画案に景清は
ついに一也とは手を組まない事を決断する。追いつめられた
一也はどのようにして取り入っていくのか。

景清が持つ横浜の会社の株の取引に於いて、山下のことが発覚
しそうになるという展開が用意された。

しかし景清は、農民達の為のワインとしつつも、自分のワイン
を世界化しようとする野望も持っているわけで、やっぱり最終
的には営利を求めるワイン作りに発展していくのではなかろうか。
地元の農民だけが豊かになる事によってその目的が達成される
という意味であれば、景清のしている事も間違いないけどね。

絶体絶命の中で、それでも一也が食い下がり、上手く地元農民
を巻き込んだ共同運営の形を提案したことで、なんとか葡萄園
に関わることが出来るようだ。こんな計画を立てられたのも、
タカさんの客に対する気持ちを知ったからこその事だけどね。

柳子の悪態についても、父が過剰な振る舞いに対して忠告した
ことで少しは収まりそう。

その一方で鳥彦を始めたとした柳子の縁談話も気になる。
縁談を進める母親とは違い、景清は本人の気持ちを優先して
くれる性格なので、当面は柳子の我が儘が貫かれるのかな。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり

ナレーション:中西妙子

平沼 …… 中島元 (朝倉の執事)


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