華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-9)、下飯坂菊馬、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)、花堂純次(6-9)、福田真治
井村次雄



第9話
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柳子は母・貴久子から婿候補の一人として鳥彦と付き合うよう
言われ、本日鳥彦の叔母である
三田村と会う様告げる。
着物の着付けをする中で、柳子はぶつぶつと文句を言う。
挨拶だけでも良いからと説得されて逢うことに了承する
そんな中、妹の琴子は姉に対して、今度の休みに一緒に葡萄園
に行こうと誘う。行かないならば一也さんに案内してもらうと
いう琴子に大して、とんでもないことだと反対する柳子。
何故ウチの人たちは一也の事を嫌うのか分からないとし、あれ
だけ男前で仕事も出来る人だという。父親の会社のパートナー
では有るが私たちまでも付き合う必要は無いという柳子は、
決して彼と付き合ってはダメだと命令する。しかし琴子は返事
をするりと交わしてその場から立ち去る。

日比谷倶楽部
一也は商談している景清と会う。未だに葡萄園に際して、村の
説得が得られず、景清としては村人全体で葡萄園に関わって
欲しいという。平沼と共に5年間も説得しているが全く話を
聞こうとしてくれない事を告げると、一也は自分が説得すれば
農地の8割を押さえてみせると告げる。それを聞いた平沼は
あの村の農民を侮っては足下をすくわれるぞと告げるが、自分
には貧しい連中の心が分かるとし、必ず説得すると告げる。

三田村が朝倉家にやってくる。
話題は柳子のことになり、彼女がフェンシングや水泳、乗馬
などをしている事を知って、"お転婆"だと表現する。すると
柳子はおばさまも学生時代、母校で長刀部を設立した事を
指摘し、院長からお転婆だと言われていたことを告げる。
三田村はまさか50年も前のことを聞かされるとは思わなかった
と微笑む。母・貴久子は柳子に対してお客様に失礼でしょうと
告げる。

客が帰宅した後、母は柳子に不躾な話をして失礼だと非難。
しかし柳子は自分のことを棚に上げて私のことをお転婆だと
言った事を指摘する。鳥彦との関係はこれまでになってしまう
かもしれないと母は呆れる。

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景清が進めている葡萄園事業に、村人全体に関わらせようとする
が、村人達はそんないい話はあるはず無いとして、依然として
協力しようとしない。一也は貧乏人を従わせるには金だとして
大金をばらまき、従わせようとするが・・・

母は柳子の結婚相手を見つけるために、なんとか鳥彦との関係を
結びつけようとする中、なかなか柳子の気持ちが決まらない
という展開だった。

柳子の気の強さと実直さが、鳥彦の叔母を怒らせたと思いきや
逆に気に入れられ所など良くできている。

問題は一也が農地を買収していく過程で、農民の気持ちを考えず
に強引な手法で従わせようとしていること。

結果としてその非は一也にではなく柳子に向かうことで、ちょっ
と辛い結末となった。ただ偶然とはいえ、またしても一也に
手柄を取らせる所など、逆に不審さを感じさせる所があるのかも
しれない。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉の執事)
三田村夫人 …… 水木蘭子 (鳥彦の叔母)
甚右ェ門 …… 田村元治 (村の長、葡萄園反対派)
太一 …… 松山鷹志 (甚右ェ門の息子)
卯吉 …… 森大雅 (村人)


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