華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-14)、下飯坂菊馬、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-14)、花堂純次(6-10)、福田真治
井村次雄



第14話
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一也は母の墓の前で柳子に対して、景清は母をボロ布のように
捨てたことを告げ、柳子のことを昔年の恨みを持つ景清の娘
である事を告げる。ずっと憎んでいたが不覚にも愛してしまっ
たこと。この腕に抱きしめたいが、母を思うとそれも出来ない
事を告げる。長い間朝倉家の事を憎しみ過ぎたとし、俺たちの
関係は終わりであることを語る。柳子に対してあんたも俺を
憎めとし、自分は復讐が終わるまで憎み続けると宣言する。

柳子は帰宅すると父・景清に呼び出される。
またしても鳥彦のおばさまの元にお茶をしに行く約束を破った
事。景清は何度も言うようだが、柳子は朝倉家の長女であり
それなりの家柄の一族から婿をもらうのが宿命であることを
告げる。しかし柳子が言葉少なげに俯いていることをに、景清
は心配しワインを差し出す。柳子は父に一つ聞きたいことがある
と告げると、母以外に愛したことが居るのか?と問う。すると
父は私も男なので遠い昔に激しく愛した記憶が有ることを告げ
それでも柳子が生まれるずっと昔のことだと告げる。
柳子は部屋に戻ると、あの父がそんな仕打ちをしたとは信じら
れなかった。

タカの店で夜中に月を眺めながら酒を飲む一也。かつて大陸に
渡る舟の中で見た月を思い出すという。
10歳の頃、母が亡くなりとにかく生きるために窃盗を繰り返した
事。12歳の時に上海に渡り、密輸の連中とやり合うウチに度胸が
付いたこと。金のために命を賭けていた結果馬賊となっていた
事。その原動力は朝倉への憎しみだった事を語る。
タカは普通人間は愛するところから始まるのに、一也の場合
憎むところから始まった事に彼の境遇に同情する。

翌日一也が景清の元を尋ねると、一也がこれまで景清を罠に
掛けていたことの全てが発覚していた。何故裏切ったのか?と
いう問いかけに、一也は自分の母がかつて景清によって愛され
そして捨てられた事の全てを語る。景清は、一也の母から身を
引いて突然屋敷から出て行った事を告げるが・・・

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柳子は一也の口から、自分の父が一也の母にしでかした事を聞き
ショックを受ける中、景清もまた一也の口から、朝倉に近付いて
きた意図を知る。景清は自分は富士乃を愛していたことを主張
するが・・・

まぁなんとなく過去の記憶に関して、一也が思い違いしている
事実とか有りそうな気がするけど、まだドラマとしては序盤だし
展開に身を任せてみるのが面白いのかも。

景清が一也の存在を知らずにいたときには、容易に復讐のための
工作も出来たのだろうけど、事実を知った後には、警戒心を
張り巡らせるだろうし、今後は難しい事になるのかも知れない。

ワイン事業が成功するかどうか分からないし、未だに葡萄園と
村人の関係がどうなっているのかよく分からない状況だし、
不透明な部分も多い。

一也が語っているように最終的には事業の失敗から、金の力で
景清をひれ伏させるという展開が用意されそうだけどね。

柳子と鳥彦が結婚、そして圭吾が本格的に朝倉の事業に関わって
来ると言うことで、少しずつ体制が整っている感じはする。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり

ナレーション:中西妙子


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