華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-19)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)、花堂純次(6-10)(16-19)、福田真治
井村次雄



第19話
--------------------------------------------------------
タカの夫が警察に逮捕される。
タカは一也に飲みながら夫の話をする。
夫は10年前に工場の組合の委員長になった事で変になっていっ
たという。元々人の上に立てる人ではなかったとし、革命家
気取りで活動を始め、5年前に突然私や正一の前から消えたと
いう。5年間地下に潜りっぱなしで、手紙の一つもよこさなか
ったとの事。挙げ句使い古しのぞうきんのようになり、妻の
事を抱くことさえ出来なくなったという。
タカは一也に置いていってくれた金を返そうとすると、一也は
正一の為に使ってくれと言う。しかしタカは受け取れないとし
正一のためを思うのならば、また二階の部屋に戻ってきてくれと
頼む。男は夢や理想に生きて命をすり減らし、本当にバカだと
いう。一也も生き方を変えるべきだと告げる。

男達が戦争にかり出されていく中、朝倉家では百人一首をして
いた。戦争は女から楽しみを奪うという。そんな中柳子の元に
鳥彦から電話が鳴る。鳥彦は彼女に6時に横須賀港から急遽
出発することになったとし、見送りは要らない事を語る。
柳子の気持ちを知った今、逢うと胸が痛むという彼。しかし
それでも自分は柳子のことを愛しているとし、向こうで傷を
癒してたくましくなって戻ってくると語る。

一方母・貴久子は何故柳子が鳥彦を見送りに行かないのか真意
を疑う。柳子は会えば気持ちが揺れるからだとするが、他に
理由が有るのではないか?と詮索する。貴久子は鳥彦が例え
何処に行こうとも貴方の妻であることに変わりがないと語る。

鳥彦は出発前に圭吾に逢う。圭吾はこうなったことに謝罪する
が、鳥彦は人の心を急に自分の物にするのは無理だとし、この
件で怒っては居ない事を語る。柳子への気持ちはより一層強ま
ったと告げる。鳥彦は最後に柳子が愛している男性は一也なのか?
と尋ねると、圭吾は黙って頷く。帰国したに決闘でもして
決着をつけるとし、それまでは柳子のことを頼むと告げる。

--------------------------------------------------------

朝倉家の葡萄園を巡り、軍部が飛行訓練用の滑走路の建設を
画策していることが判明する。朝倉家では一也が手回しした
のではないか?と疑っていく。

取りあえず男はバカって事で。
冒頭からタカの夫だったり、一也のしている事に対して、そんな
一面が描かれた。

圭吾は何とか葡萄園の件を穏便に済ませようとして、陸軍相手に
商売をしている片岡元に頼みに行く。
久しぶりに出てきた片岡だけど、今後もこの人は展開上で
関わってくることが有るのだろうか。

景清が反戦主義者という事が、ドラマとしては面白く左右し始
めた。ただでさえ不透明な時代性に有って、活動家が逮捕された
りしている状況の中で、景清の動向は今後とも目が離せない。

一也と景清は改めて対決宣言したけど、もう過去にも何度も
その宣言をしているような気がする。景清の方が本気だと
ようやく受け取ったという事なのか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の執事)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)
シュミット …… テレンス・オブライアン (ベルリン特派員)


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system