華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-21)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21)、花堂純次(6-10)(16-20)、福田
真治、井村次雄



第21話
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朝倉家に憲兵がやってきて、景清の事を国防安保法の違反
連れて行こうとする。寝室にいく憲兵の
小野田桜井に対して
景清は無礼者とし、礼儀をわきまえさせた後に、彼は着替えて
連行されていく。
柳子もそこで帰宅する。母・貴久子は取り乱してはダメだとして
みんなを落ち着かせる。貴久子は夫は心臓が悪いことを告げる。
景清はみんなに、私は何も疚しいことはしていないのですぐに
帰ってくると告げる。

一也は翌日の新聞で景清が逮捕されたという事を知る。
シュミットに情報を漏洩したスパイ容疑。それを知った一也は
俺は今まで何のために生きてきたのかとし、景清が苦しみ地獄
に落ちるのを見るためだとするが、少しも嬉しくないとタカに
告げる。するとタカは一也に対してあんたは他人の不幸を喜ぶ人
ではないのだという。しかし一也はそんな事ではないとし、何処
かで何かが狂ったことを告げる。勝手に潰れたからなのか。
タカは自分の手で景清を牢屋にぶち込めば気が済んだのか?と
問うと、私は柳子のことが気になるという。これらが何か間違い
だと良いがという。一也はタカに、何故そんなに他人に対して
優しく素直になれるのか?と問うと、それはあんたも同じだという


一方朝倉家では未だに景清のタイホに動揺していた。
しかし夫は戦争に反対しただけで、それも国の事を大事に思えば
こそだという。スパイとは国を売ることだとし、夫はそんなこと
をするわけはないと告げる。

貴久子だけでなく一也も眠れず朝を迎える。
柳子を助けようとして憲兵に撃たれる夢を見た一也。

その頃景清は厳しい取り調べを受けていた。シュミットは
モスクワに軍の機密を流していたことを認めたという。
憲兵達は直前に景清が山脇中将と面会しているのを知り、何の
話をしたのか?と問う。景清は私的なことで話す義務はないと
し、しかし決して国を売るような事はしていないという。
シュミットのコスモポリタニズムと平和主義に共感したから
逢っていただけで共産主義に情報を流すことはしていないと
潔白を訴える。

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一也の天敵・朝倉景清が憲兵に逮捕されるも、一也は心が一向
に晴れることなく、寧ろ柳子のことが気になっていく。
様子を見に朝倉の屋敷に向かうと、そこで柳子が町民達に責め
られる姿があった。

有らぬ容疑を掛けられると、名門朝倉家といえども一気に崩壊
に向かってしまうのではないかという恐怖が存在する。

そんな時に一番頼りになるのは長女の柳子だけど、気丈に振る
舞う彼女もやっぱり心細いことには変わりなく、一也の存在が
やはり大きくなる。

今回は比較的幻想シーンが多かった。
柳子を一也が助けて撃たれるシーンだったり、柳子を助けた一也
に彼女が走り寄って抱き合うシーンが有ったり・・・
現在の一也が愛と復讐の間に揺れているであろう事が伺える
ものだった。

果たして朝倉家はこのまま無事で居られるのか。
そして一也はどんな態度に出ていくのか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)
山脇中将 …… 入江正徳
憲兵・小野田 …… 北村晃一
憲兵・桜井 …… 吉原正皓
中学生 …… 小椋進生、宇野洋司、安藤広文


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