華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-25)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)、花堂純次(6-10)(16-20)、
福田真治、井村次雄



第25話
--------------------------------------------------------
一也の母・富士乃が景清に宛てた手紙を見せられた一也は、
今まで自分が抱いていた景清に対する気持ちが全くの誤解で
有る事を知る。どうしてもっと早く見せてくれなかったのか。
この為に20年間を費やしてきたという一也。柳子はこれで父を
許してくれますねと確認すると、一也は景清にとんでもない
事をしてしまったと青ざめ、どう償えばいいのかと問う。

一方朝倉家では柳子の帰宅が遅いことに心配していた。
まさか憲兵隊に柳子までもが取り調べの対象になっているので
はないかと。しかし弁護士・深沢によると景清に頼まれ、一也
に手紙を届けに行っている事を聞く。
暫くすると柳子が帰宅し、母・貴久子は柳子を問いつめる。
手紙の内容は知らないが、一也の景清に対する気持ちの誤解が
解けるような手紙を届けた事を語る。
圭吾は一也は密告者である事を告げるが、柳子はそれを否定し
彼自身もスパイ容疑で拷問を受けていたのだと告げる。圭吾は
カモフラージュしているだけかも知れない事を口にすると、
妹の琴子が珍しく柳子を援護するような発言をする。

--------------------------------------------------------

景清がついに釈放される事が決定する。スパイ容疑を立証出来
ず不起訴処分になるとの事だが、病院に入院している景清は
肺炎を併発し、二、三日の命だと診断される。

一也と景清が和解したことで、取りあえず一也と柳子の関係も
急速に改善する。柳子の一也に対する態度が、とても柔らかく
なったし、逆に彼を頼りにしたいであろう気持ちも伝わってく
る。

そんな二人の関係を邪魔する存在が当然ドラマとしては必要な
わけで、その役目を圭吾と貴久子が担っていきそうな感じだ。

これまで対立してきたので当然互いを信用できないのは分かる
けど、圭吾の一也に対する反発心は、柳子に対する愛情の嫉妬
ではないのかという感じもするし、これだけ状況証拠が揃って
いるにも関わらず、依然としてスパイ容疑に対する密告者だと
ごり押しするのも少々辛い立場だ。

残念ながら景清が今回亡くなってしまった。
最後の最後まで大きい人物だった事。この辺の人物に与えた
キャラクター付はとても上手く、ドラマとして上手く機能して
いたと思う。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)
深沢弁護士 …… 長沢大


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system