華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-27)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)、花堂純次(6-10)(16-20)、
(26)(27)
福田真治、井村次雄



第27話
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2月14日。景清の葬儀がしめやかに行われる。
葬式に参列できない一也は、自分の部屋で手を合わせてご冥福
を祈る。タカはそんな一也の元にお茶を持ってくる。
これまであれだけ憎んでいた人を供養しているのだから分から
ないものだというタカに対して、俺がバカだったと一也は告げ
る。出来ることならばもう一度会って心からわびたいという。
タカはこれで一也が元通りの優しい一也に戻ったとし、柳子だ
って今の一也の姿にどれだけ喜んでいるかと告げる。一也は
20年間も恨んだきた人生に対してそれが間違いだと分かったと
き、これまでの自分が何をしていたのかと考えると空しい事を
告げる。しかしタカは逆に恨んだことで生き延びられた事を
告げる。どんな母親でもとにかく生き延びて欲しいと考える
ものだとし、そんな事情を男爵も分かってくれるはずだと語る。
縁(えにし)とはそんなものなのかもしれない事を告げる。

そんな中、柳子が店にやってくる。
一也が香典として持ってきた金を返しに来る。
母も兄もあなたに拘りを持ちすぎている事を告げ、誰が何と
言おうと私が貴方の気持ちを理解していることを告げる。
いつか母と兄も分かってくれる日が来るだろうと。
一也はそんな柳子に改めて土下座し謝罪する。柳子は一也の
心の中から父への復讐心が消えたことが嬉しかったとし、互いに
分かり合えた事を喜ぶ。一生を掛けて貴方や貴方の家族を守って
いくと告げる。そして一也は一つの頼みを柳子に告げる。
それは母の手紙を景清の墓に収めて欲しいこと。そして逆に
景清の遺品を母の墓にも入れさせて欲しいとの事だった。

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景清の葬式の日。
一也は自分のしてきた事に対して反省すると共に、柳子に対し
て深くお詫びをする。しかし柳子は、一也のこれまでの行為
そのもの以上に、彼の心の中に宿っていた憎しみが解放された
事に喜びを示す。

取りあえず第一章が終わったという感じの話だった。
一也の景清に対する恨みが全て解放された事で、これ以上
一也と柳子がいがみ合う理由もない。
しかし朝倉家は全ての不満の矛先を一也に向けていて、今後
も一筋縄ではいかない様なシチュエーション作りが成されて
いる。

問題は柳子と母・貴久子の間で亀裂が生じている点だ。
これまでにも衝突するシーンは有ったけれど、景清が二人の
間で均衡を保っていたこともあって大事には至らなかった。

果たして大局的な立場にある貴久子と一也に挟まれている柳子
はどちらの事を指示していくのか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)


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