華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-30)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)、花堂純次(6-10)(16-20)、
(26-30)
福田真治、井村次雄



第29話
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貴久子は自分が朝倉家の家長になった限り一也の事は決して
許さないと柳子に告げる。

貴久子は圭吾を呼び出すと、景清の死後、迷惑を掛けている事
に謝罪する。そして心配するのは何よりも柳子の事だと語る。
貴久子は圭吾に男爵の爵位を継いでくれないか?と提案し、
少し考えてみて欲しいと頼む。

妹・琴子は一人でピアノを弾く柳子の元へ。
一人になりたいという柳子に対して、琴子は家の前で一也と
逢ったという。またしても妹の悪趣味な悪戯だと疑うが、彼女
は一也に託された手紙を持っていた。
手紙には入隊が決まり、今日一日特別休暇を貰ったとして、
かつて約束したとおり、二人で富士乃の墓に一緒にお参りしよう
と語る。母の墓前で待つと書かれていた。

早速柳子は墓前に行くと一也と共に手を合わせる。
これで胸のつかえが取れたという二人。一也はこれでいつ何処で
死んでも悔いはないとするが、柳子は死ぬことはダメだと非難
し、誇りを持って生き抜くことの必要性を訴える。二人は互いに
あのままの形で別れる事にならなくて良かったと告げると、
柳子は一也に有る頼み事をする。明日まで一也の時間を私に
欲しいという。お別れのパーティーを開くとの事。
戦時下故に、週末にしか使われないクラブを貸し切り、二人は
ロウソクの火だけの寂しいパーティーを開くことになる。

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ついに一也は入隊の日が目前に迫り、柳子と約束していた
富士乃の墓へのお参りをする事になる。
そして二人だけの終戦記念日と称してパーティーを厳かに
開催するが・・・

戦時中の貧しい中でのパーティーという事で、空想での
パーティーが催される。二人の想像力が問われる中だけど、
メインは二人自身の事なので、互いの存在が有れば、それだけ
で良い感じだね。

問題は一也がかつて償いのために渡したお金を、再度柳子に
渡したこと。これが正しく朝倉家に渡るのかどうか。
プライドだけは高い華族のものたちなので、すんなりと受ける
事はないだろうし、背に腹は替えられない状況を作っていく
のかどうか気になる。

一方一也は柳子に対して、自分には二つの選択できる道が有る
事を告げる。一つは最前線に送られること。もう一つは特務
期間に配属されること。
プライド、生き様など外せない状況の中で、コインを使って
決める辺りは上手い解決法だけど、スパイ活動はそんなに
プライドを挫く物なのだろうか?

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)


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