華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-30)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)、花堂純次(6-10)(16-20)、
(26-30)
福田真治、井村次雄



第30話
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二人だけのパーティー、そして一晩を共に過ごす柳子と一也。
一也はこうして抱ける日を待っていたとして柳子の関係を持と
うとするが、今はダメだと一也から関係を進めることに難色を
示す。これは俺のけじめの問題だとして、いつか君を抱ける
だけの男になり、男爵にも誇れる男になったら君を抱くと告げ
る。いつまでも柳子の事を愛し続ける事を命に替えて約束する
一也。

朝、一也はタカと正一と朝ご飯を食べる。
正一は学校に行くことになるが、今日軍隊に出頭する事を知り
絶対に帰ってきてと声を掛ける。タカは一也との別れに涙する。
正一が涙を流さないことにタカはやっぱり男の子だと呟くと、
一也は男は戦争にいって当たり前だからと告げる。一也はタカ
に対してこれまでのお礼だとして、改めて一万円を彼女に
渡す。俺には身寄りが無いこと。そしてそんな中でようやく
見つけた家と家族だとし、古里を思い出すとしたら俺はタカと
正一の事を思い出すのだと告げる。それを聞いたタカはこの金は
一也が戻ってくるまで預かっておくと語る。

一也の出頭の時間(11:30)が近付くと柳子は見送りに行きたい
衝動と戦う。そんな中、母・貴久子が柳子を呼びだすと、
圭吾たちの前で、朝倉家の破算状況を告げる。圭吾は金策に
走ったが金を借りられなかった事を告げると、柳子は一也から
預かっている10万円が手元にあることを語る。

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いよいよ一也が軍に入隊する日。
朝倉家では破算の危機が迫る中で、柳子は家族の前で一也から
受け取った10万円が有ることを告げる。意地でも受け取らない
とする貴久子と圭吾だが、金策にもついに限界が訪れる。

まぁこうなる形で金を受け取っていくのが一番無難な所。
葡萄園の件では一也が損害を出したというよりも、軍部が土地
を取り上げたことが原因なんだけどね。

一也とタカや正一との関係性がこのドラマの良さでも有るな。
家族のない一也の事を受け入れたタカ。タカもまた夫が居ない
中で、上手く寄り添って生きている事が上手く人間性を浮かび
上がらせている。

圭吾が元から一也の消息を聞いたことで、何らかの不都合が
生じていくだろうか。

一方圭吾が爵位を継ぐのは良いとしても、元々圭吾自身にも
津川家の家族が居るのではないのか?
その辺の関係がイマイチよく分からないけど、貴久子が圭吾と
柳子を結ばせたいと考えている辺りちょっと怖い物がある。
華族と言うと家柄を守るために近親間の結婚もあり得た時代
なのか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


平沼 …… 中島元 (朝倉家の秘書)


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (6.0)

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