華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-31)、大久保昌一良
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)、花堂純次(6-10)(16-20)、
(26-30)
福田真治(31)、井村次雄



第31話
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朝倉家の男爵・景清が亡くなり、朝倉家の財政状況も悪化する
中で、妻・貴久子は、圭吾を家の養子に迎えて男爵の座を継い
で貰おうと考える。その際、貴久子は柳子と圭吾が一緒になっ
てくれたら嬉しいと語る。
昭和17年、一也は特殊工作員・スパイとして闇の世界で過ごし
始める。

昭和18年2月。
日本の戦局は逼迫する中、圭吾は爵位を得ることになる。
その事で朝倉家は景清が残しておいたとっておきのワインと
チキンを使って、ささやかな祝い事をする。
柳子は海軍で勤めており少し疲労が顔に出ていた。働く必要は
無いとするが、亡き父の汚名を晴らす為にも働いているのだと
告げる。貴久子は子供達に対して、これからは圭吾のことを
兄としてではなく、家長として言うことに従って欲しいと告げる。

柳子は花を手みやげにタカの店に行く。
店が閉まっている事に気がつく柳子。タカに聞くと物資の不足
で食料が手に入らないために休業状態である事を聞く。
更にタカの部屋に仏壇が有ることに気がつくと、タカはこの前
反戦派として刑務所に収監された夫が先日心臓麻痺で獄中死
した事を聞く。タカは既に忘れていた存在だったが、それでも
やっぱり急に力が入らなくなった事を語ると、柳子はその気持ち
が十分に分かる事を告げる。互いに一也からの連絡が一年近く
無いことに触れ、せめて手紙の一つでも送ってくれたら良いのに
と呟く。

そんな中、柳子が帰宅するのと入れ替わりにタカは家の中に
人の気配が有ることが分かる。恐る恐る部屋を調べていくと、
険しい表情をした一也が立っていた。
ここ半年間特殊訓練を受けていてようやく任務が与えられたと
いう一也は、個人的な事で手紙を書いたり人に会うことは
許されていない事を語る。たまたま近くで任務があったので
密かに立ち寄ったことを語ると、タカは元気そうにしている
一也を見て安心するのだった。

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ミッドウェー海戦に大敗した日本は戦況が悪化する中、
一也はスパイ活動のために闇の世界で訓練を重ねる。
一方朝倉家では新たに圭吾が当主として、朝倉家を守る事に
なっていくが・・・

一也と柳子の前に徐々に圭吾という壁が立ちふさがっていく
様子が描かれる。
元々圭吾は一也に対抗していたけれど、柳子と結婚すること
になれば一也にとっては最大のダメージにも繋がりそうだ。

柳子と圭吾が親戚の関係という事は除いても、養子として
朝倉家に入ってきた圭吾が、その家の娘と結婚出来るものなの
かという疑問がなきにしもあらずといった感じ。

タカの前に現れる一也の姿が、何処か冷たい感じがしたので
半年の特殊訓練の間に、人間としての心を奪われてしまった
のではないかと心配する物があったけど、話していくウチに
元の一也の姿が有ったのでホッとするものがあった。

残念ながら一也と柳子は会うことは出来なかったけど、消息
が知れただけでも柳子にとっては良かったのかも知れない。
最後にぐるぐる回っていた物ね。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


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