華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-35)、大久保昌一良(36)
(37)
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)(36)(37)
花堂純次(6-10)(16-20)(26-30)、福田真治(31-35)、井村次雄



第37話
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華族制度が終戦と共に廃止されることを受けて、圭吾は自分も
商売を始めるという。華族が持つ古美術品などをアメリカの
将校たちに売りつければ、かなりの価格になるという。圭吾は
柳子に対して一緒にその仕事をしようと訴える。現在の世の中
手段を選べるような状況ではない事を告げ、柳子が以前米を
手に入れたときの事を思い出すよう告げる。これからの時代は
身分ではなく力や金のあるヤツだけが日本で勝ち残る世の中だと
いう。華族の歴史もそんな世の中では意味が無くなるという。

そんな話を琴子が聞いて愕然とする。
私たちはこれからどうすれば良いのか?と取り乱す中、柳子は
母にだけはこの事は言わないでと琴子に告げる。

柳子は父の仏壇の前に立ち手を合わせる中、そこに母・貴久子
がやってくる。母は柳子に父と何を話していたのか?と尋ね、
何か悩みがあるならば母に話してと言われる。しかし柳子は
そのような事は何もないと語る。

圭吾は
ハロルドに紹介してもらったケンプトン中佐と商談する
為に
日比谷倶楽部にいく。そこでは成金だと思われる佐野たち
が将校たちと会話していた。ハロルドに尋ねると、ゴミ回収業
で金を手に入れたものたちだという。

そんな中、中佐が来るも、商談前に圭吾はコーヒーを中佐に
零してしまい怒らせてしまう。圭吾は土下座して、話だけでも
聞いて欲しいと告げる。

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終戦を迎え、華族も働かねばならない状況の中、柳子はなかなか
踏ん切りが付かず、圭吾がしようとしている商売にも白い目
で見てしまう。そんな中、華族制度が廃止される事が、妹や母
にも知られていく。

自分のためには出来なくても愛するものの為には、人は思い切
った行動を取れる物なのかも知れない。

圭吾も俣華族としてのプライドを捨てても土下座するような
状況があり、生きるために必死だったことが伺える。

古美術品を使ってアメリカ将校相手の商売していくみたいだけ
ど、軍資金もなく古美術品を集められるのかどうか。
柳子のツテと手腕に期待していくという事なのかな。

商談が決まっただけで、圭吾が太っ腹になるところなど、
ちょっぴり楽観しすぎだろうという感じがするけど、果たして
商売が上手く行くのか。

あまり華族に同情することもないけど、流石に成金の男たちの
ゲスさ加減を見ていると、応援したくなってくるね。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


佐野 …… 三上剛仙 (成金)
通訳ハロルド …… 伊藤克信
ケンプトン中佐 …… ジェイソン・グレゴリー
佐野の子分 …… 林郁夫


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