華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-35)、大久保昌一良(36)
(37)(38)
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)(36)(37)(38)
花堂純次(6-10)(16-20)(26-30)、福田真治(31-35)、井村次雄



第38話
--------------------------------------------------------
華族制度が無くなる事を母に知られてしまい、母は倒れてしま
う。
柳子は眠れないまま朝を迎えると、心配になり母のベッドを
のぞきに行く。彼女はベッドにはおらず嫌な予感がする中で、
家中を探し回ると、なんと仏壇の前で短刀を手にしていた母が
今にも自分ののど仏に短刀を刺そうとしていたのである。
間一髪柳子は止めると、その騒ぎを聞きつけた圭吾たちもやっ
てくる。圭吾は取りあえず柳子に母のことを任せる。
柳子は母に対して子守歌を歌いなんとか落ち着かせる。
柳子は母に、どうして私たちを道連れにせず逝こうとするのか
と問い、これまでみんなで耐えてきた事を告げる。
死のうとした私に生き続けろと言ったのも母だとし、4人揃って
こそ朝倉の家を守っていける事を語る。二度と死ぬとか言わない
事を約束させ、朝倉が滅びる時は私が刃を取ると告げる。
修羅同然の世の中でも、母がいれば生きていけると語る。
柳子は必ず私がこの家を再興させてみせると告げ、父の言葉を
語る。
"いかなる時も誇りを持って行き続けろ"という事。
どんな事をしても華族としての誇りを守ることを約束する。

柳子は圭吾に会うと、圭吾の仕事を手伝うことを告げ、二度と
母にあんな思いをさせてはいけないと語る。圭吾は復権するには
この世の中では金が全てだとし、柳子には決して酷いことは
させない事を約束する。圭吾は柳子の為ならば例え命を投げ
出すことも厭わないと告げ、結婚しようと改めて語るのだった。

--------------------------------------------------------

身分制度が廃止されることを知った貴久子は、夫の仏壇の前で
彼の元に旅立とうとする。その姿を見た柳子は、再び朝倉家
の威厳を取り戻そうとして、商売を始めることにする。その為
に柳子はある決断をする。

プライドの固まりである貴久子にとっては、この時代の変遷に
は耐えられない物があるのかな。

柳子が一也との拘りを捨て、新たなステージに突入しようと
している事。
母の気持ちを考えれば当然そうならざるを得ないだろうけど
やはり叔父と結婚するというのは、少々気味の悪い感じがしない
でもない。

ただ一番必要なときに、一也が単なる不通の状態であるのでは
なく死亡届が届いてしまっている事で、そんな決断を後押しする
結果になってしまったのだろうね。

因みに時は昭和20年12月との事。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
伊能鳥彦 …… 並木史朗 (新聞記者)
山下順造 …… 小宮健吾 (情報屋)
白坂彩子 …… 高須賀優香子 (柳子のライバル)
片岡元 …… 佐藤仁哉 (男爵の次男)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)
少年時代の一也 …… 中田貴裕
早川富士乃(一也の母) …… 岐邑美沙子
正一 …… 大熊敏志 (タカの息子)
巴 …… 吉沢ゆかり (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system