華の嵐
(1988年、フジテレビ、昼ドラ)

原作:長坂秀佳
脚本:田口耕三(1-16)、下飯坂菊馬(17-35)
大久保昌一良(36-47)
プロデューサー:松村明、福田真治、井村次雄
企画:出原弘之
音楽:奥慶一
演出:松生秀二(1-5)(11-15)(21-25)(36-40)
花堂純次(6-10)(16-20)(26-30)、福田真治(31-35)(46)(47)
井村次雄(41-45)



第47話
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飛田組との間で僅差で入札に負けた柳子は、一也が琴子を使っ
て、朝倉建設の入札価格を盗ませたのだと思い一也に会いに行
く。二人は教会で会うと、柳子は一也に以前私に目を覚ませと
言ったがその言葉をそのままお返しするとし、目的のために
手段を選ばず、妹を使って入札に勝つなんてと非難する。
それを聞いた一也は、琴子とは関係が無いとし誤解であること
を告げるが、今の貴方は戦前に朝倉家に復讐しようとしていた
時と同じであり、私が夜叉婦人ならば貴方は蛇であり、野良犬
だと告げる。昔結婚を誓い合った自分がたまらないとし、今の
私は圭吾との子を望み、その子には生まれながらにして誇りや
富や力を備えた真に強い子を育てたいのだと語る。これ以上
私に貴方との関係を後悔させないでくれという柳子に、一也は
激怒し出て行けと叫ぶ。そして教会に有ったマリア像を叩き
割ってしまう。

その頃タカは客の接待をしていたが、最後の客が出て行くのと
同時に倒れてしまう。ちょうど一也が帰宅してきた事で、一也
は彼女を介抱する。タカは疲労から来る単なる疲れだとするが
熱があることを知り、一也はタカを寝かせて、そして氷を
買ってきてタカの額に当てる。タカは疲れて眠ってしまう。

一方柳子は帰宅すると圭吾に対して、やはりあれは一也の仕業
だったと告げ、今の内に飛田組を抑えておかないと厄介なこと
になると告げる。それを聞いて圭吾は一也を本当に叩きつぶし
て良いんだなと尋ねる。あの男と会ってきた時の柳子はいつも
イライラしているようだとすると、柳子は心配には及ばないと
告げる。

タカは暫く眠るが、深夜目が覚めると、一也が座ったまま寝て
居るのを知り、羽織る物をかけてあげる。一也は目が覚めると
再びタカを布団に寝かせる。タカは一也の手を取りありがとう
と感謝を示すのだった。

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入札に於いて微妙に僅差で負けた物だから、相手は自分たちの
入札価格を知っていたのであり、それらは全て一也の入れ知恵
だろうと柳子が疑っていくもの。

柳子は本人に疚しい心があるために、一也がそういう事を
して自分を陥れようとしていると思いこんでいるのだろうね。
一也の存在を恐れているからこそ、ちょっかいを出しては
反応を探っている感じだ。

一也も幾らでも反論する機会は有ったのだろうけど、流石に
今の夜叉婦人の姿では、一也の語る言葉を何一つとして
信じようとはしない。何処までも落ちていく柳子の姿が描か
れる。

一方今回はタカが病床に伏せた事もあって、タカと一也の距離
が一気に縮まった。タカと一也の関係に於いて、で二人が結ば
れれば良いだろう事は誰もが思って居る事だろうけど、タカは
柳子に遠慮している様子。いずれ柳子が正気に戻った際には
一也に柳子と結ばれるチャンスを残しておきたいのだろうか。

朝倉柳子 …… 高木美保 (長女、20歳)
天堂一也 …… 渡辺裕之 (一人息子)
津川圭吾 …… 長塚京三 (叔父さん)
大森タカ …… 岩井友見 (一也の下宿の女主人)
朝倉景清 …… 高松英郎 (男爵)
朝倉貴久子 …… 稲垣美穂子 (景清の妻)
朝倉琴子 …… 早瀬優香子 (次女)
きぬ …… 町田博子 (朝倉家の召使)

ナレーション:中西妙子


飛田雄介 …… 黒沢年男 (土建屋)
初枝 …… 加藤幸子 (朝倉家の召使い)
小池 …… 大谷一夫
太田 …… 清水忠一
飛田組の若い衆 …… 北村学、大坪幸二、東尾祐、あくたけん


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